ヒアルロン酸注入(シワ・クマ)の効果と特徴

トータルフェイシャルトリートメント

シワ治療のスタートは、原因となる顔全体の加齢症状に目を向ける
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ヒアルロン酸の注入法は、美容医療の進化とともに大きく変化しています。シワ治療と言うと、初期の頃は、ほうれい線やマリオネットラインなど、気になるシワの溝を直接埋める方法が主流でした。しかし、加齢によるたるみが顕著なお肌の場合、そこだけを治療しても満足する結果が得られるとは限りません。なぜなら、シワやたるみの原因は、鏡には映らない顔の内側にあり、脂肪の減少、筋肉の衰え、靭帯の緩み、骨の萎縮などの老化症状が深く関係しているからです。それらの根本的な原因を無視して、部分的な改善だけを行うと、注入エリアの皮膚が伸びて、頬がぼてっと重たい印象になったり、大顔化したりします。

近年は、そのシワの原因となる周囲の組織へのアプローチも含めて、顔全体のバランスを整えることからスタートする『トータルフェイシャルトリートメント』がスタンダードになっています。その後、細かいシワの施術することで、周囲に気づかれず段階的に若返らせていきます。つまり、外壁の細かいひび割れから修理するのではなく、お顔の構造体の耐震補強を最初に行うということです。この順序での注入方法で施術すると何よりナチュラルです。

ナチュラルな若返りを叶える注入手順
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1 中顔面への注入(頬のリフトアップ)
『トータルフェイシャルトリートメント』では、ほうれい線が気になる場合、顔の土台となる頬のリフトアップから行います。理由は、加齢に伴い脂肪が下垂・萎縮し、頬が平坦化すると、頬の頂点が下方向へ移動し、ほうれい線やマリオネットラインが目立ってくるからです。衰えた靱帯を補強し、下垂部分を押し上げる『True Lift Methodトゥルーリフト注入法』で、頬の位置を上げ、立体的な丸みを作ります。下垂した脂肪や皮膚が持ち上がり、頬の位置が斜め上方向に引き上がると、ほうれい線やマリオネットラインが自然と浅くなります。

若い人では、シワへの直接の注入が不要になるケースもあります。また、たるみが顕著な場合、『ウルセラ(ハイフ)』『サーマクールFLX(高周波)』『ソノクイーン(ハイフ)』などの照射治療もご提案することもあります。照射治療で、伸びて劣化したコラーゲン線維の引き締めと新しいコラーゲン線維の再生を図ることが、遠回りなようでいて、実は確実に理想の状態に近づく方法だからです。

2 輪郭を整える注入
やせ型のお顔立ちでは『True Lift トゥルーリフト』でのリフトアップにプラスして、ボリュームが減少している軟部組織への注入も必要です。こめかみの凹みや痩せたフェイスライン、萎んでハリを失った頬や顎などをボリュームアップさせると、アジア人に理想的な輪郭とされる『Heart-shaped faceハート型の顔』、世界的な美人顔『逆卵型の顏』に近づくことができます。

3 シワを浅くする注入
リフトアップさせても、シワが深く目立つ場合のみ、最後に 少量のヒアルロン酸で直接シワを埋めていきます。ほうれい線やマリオネットライン、目の下のシワを浅くし、眉を引き上げると自然な若返り効果が得られます。さらにゆとりのある方は、笑った時に出る口周りの浅いシワを消すために、柔らかなヒアルロン酸を薄く広範囲に注入することで、肌質まで改善し、マイナス7歳が叶います。

トータルフェイシャルトリートメントのお診たて
当院では、注入前に、製剤ごとに細かく注入部位と注入量を図示してご説明します。トータル治療計画を一度に施術することはありません。1回ごとの注入量の目安は、20代半ばで1本、30代前半で2本、30代後半~50代前半で3本、50代後半や痩せ型の方で最大4本です。また、初診の方には1~3本を目安とし、1か月以上の間隔を空け2~3回に分けて、顔全体のバランスを整えています。半年~1年かけて顔全体が仕上がると、その後に必要な本数は大幅に減ります。年齢にもよりますが、頻度は1~3年毎、初回の1/3~1/5量で十分メンテナンス出来るようになります。注入したヒアルロン酸製剤は徐々に代謝・分解されます(製剤により1年~1年半)が、周囲に自己のコラーゲン線維が新生し密度が高まる『コラーゲン貯金効果』があるので、予想以上に長持ちするのです。

もちろんご予算的に1本しか注入できない場合やまず注入を体験してみたいという方の場合は、部分的な治療をご案内することもできます。銀座ケイスキンクリニックでは、お一人おひとりのたるみやシワの状態に合わせて最適な治療をご提案し、お悩みをご一緒に解決してまいりますので、お気軽にご相談ください。

ヒアルロン酸注入で改善できるシワの種類と注入のポイント


■ほうれい線(鼻唇溝)
加齢に伴い上顎靭帯(ほうれい線の基部にある真性靱帯の一つ)が緩み皮下組織が下垂するとほうれい線が目立ってきます。また骨吸収によって、鼻骨の孔が拡大することで鼻腔は外側・下方へ広がり、ほうれい線も深くなる傾向があります。上顎靭帯を補強するように骨上に注入を行い、ほうれい線にかぶさる皮下組織を支えつつ、広がった小鼻を戻すように注入することでほうれい線の食い込みを改善します。腫れや内出血のリスクもほとんどなく、1〜2本の注入でも直後から5歳以上の若返り効果があり、美容治療初心者でも試みやすい治療です。

■眉間の縦ジワ
困ったときや怒ったときに眉を寄せるとできるシワです。これがあると顔が険しくみえるので、できる限り防ぎたいものです。表情ジワには、筋肉の動きを抑制する働きを持つ『ボトックス注射』が有効ですが、長年に渡り、眉間にシワを寄せ続けると、『ボトックス注射』でも消せないシワが刻まれます。深く刻まれた縦ジワには、非架橋ヒアルロン酸製剤の『リデンシティI』を少量ずつ繰り返し注入し、コラーゲンを再生させることで目立たなくすることができます。

■額の横ジワ
会話中に目を見開いて頷いたり、眉を上げて驚いたりする表情が大きい人にできやすいシワです。また、加齢とともに皮膚のボリュームが減り、骨や脂肪の萎縮がすすむと、前頭骨のフォルムがそのまま表面に現れるので、ゴツゴツして男性的な形態になり、額の横ジワも増えていきます。

ヒアルロン酸を注入する層は骨上で、広く薄くなじませます。ご自身の皮下脂肪と皮膚がその上をふんわり包むため、凸凹の心配はありません。丸みを帯びた女性的で若々しい額になり、前頭筋下層に注入されたヒアルロン酸で筋肉が緩み、額の横ジワが寄りにくくなります。また、眼窩靭帯(眉山に存在する真性靭帯)がリフトされることにより、目が開けやすくなるメリットもあります。

■ゴルゴ線(ゴルゴライン)
目頭から頬の中央にかけて、斜めに入る線状のくぼみのことです。漫画『ゴルゴ13』の主人公の顔に描かれていることがネーミングの由来です。痩せ型で目元~頬の脂肪のボリュームが少ない方、上顎骨が華奢な方に現れやすい傾向があります。ゴルゴラインは、目と頬の境目にある頬部靭帯(真性靱帯の一つ)の上に現れますが、胸部靭帯は骨から皮膚を繋いでおり、誰にでも存在する組織です。上に若々しい脂肪や厚みのある皮膚で覆われていると隠れて見えませんが、加齢による脂肪の萎縮や下垂、靭帯が緩んで筋肉や皮膚を支えられなくなると、ハンモック状に垂れ下がってきて靭帯の溝が深くなりはっきりと目立ってきます。

ヒアルロン酸注入で、靭帯の正しい位置に固定し、ボリュームが足りない方には適度に補うことで改善するケースが多いです。ただし、生まれつきこのラインが目立つ場合は、靭帯の引き込みが強いため、外科的に靭帯を処理する必要がある場合もあるので、美容外科医にご紹介することになります。軽度な場合はヒアルロン酸注入で目立たなくさせられます。

■マリオネットライン(よだれジワ)
唇の両脇からあごに向かって縦に伸びるシワです。主な原因は、頬全体のたるんだ皮膚が下顎靭帯(真性靱帯の一つ)の上に溜まることと、口角下方の皮下脂肪の減少です。ほうれい線と同様に、直接マリオネットラインに注入しても、頬のたるみが解消しない限り改善しません。

まず先に、頬のリフトアップポイント、頬全体のボリュームロスを補う注入を行います。次に、口角横から口角下の範囲になじみの良いヒアルロン酸製剤を注入し、マリオネットラインを下からサポートします。浅い層に薄く面状にヒアルロン酸を注入することで、皮膚に厚みとハリを出し、シワを浅くすることが可能です。また、少し下がり気味になった口角を上方向へ持ち上げる効果もあります。

■口周りのシワ
このエリアの皮膚が薄くなり、ハリが低下し、脂肪が萎縮すると、表情の変化でシワがよりやすくなります。浅い層に薄く面状にヒアルロン酸を注入することで、皮膚に厚みとハリを出し、シワを浅くすることが可能です。また、加齢とともに唇のボリュームが失われ、縦ジワが増え、輪郭が曖昧になり、唇上方にスモーカーズラインと呼ばれる縦ジワが寄り始めます。

老けて見えるだけでなく、口角が下がり不機嫌そうな印象を与えてしまいます。なじみの良い上質なヒアルロン酸製剤を注入すると、唇の輪郭が美しく整いふっくら若返るだけでなく、瑞々しく透明感のある色調になり、唇周囲のシワも減ります。

■首の横ジワ
首は年齢が顕著に現れやすいパーツです。顔がどんなに若々しくても、年輪のように刻まれた横ジワが目立つと一気に老けた印象になります。口をイーっとしたときの縦スジは、広頚筋という首を取り囲む筋肉の一部が硬くなる現象なので『ボトックス注射』、首の横ジワには『ヒアルロン酸注入』が有効です。水光注射のテクニックで、非架橋タイプのヒアルロン酸製剤をシワに沿って皮膚の浅い層に少量ずつ細かく注入します。非架橋の滑らかなヒアルロン酸に、8種類のアミノ酸、2種類のミネラル、3種類の抗酸化成分、ビタミンなどが配合された『リデンシティⅠ』は、首に潤いやハリを与え、ナチュラルにシワを改善します。

注入したヒアルロン酸製剤が刺激となり真皮の再生を促すので、2~3回繰り返し注入するとシワが徐々に目立たなくなります。注入直後は小さく蚊に刺されたようなプツプツした隆起とそれが連なったミミズ腫れが見られますが、2~4日で平らになりシワが少し浅くなったことをご確認いただけます。

■目の下のクマ・凹み
目の下にクマがあると、疲れた雰囲気や老けた印象になりがちです。クマの症状の中でも、目の下がくぼみによる影でクマに見えるタイプ(黒クマ)の方にはヒアルロン酸注入が有効です。皮膚がたるみ、骨や脂肪組織が痩せ、目周りの筋肉や靭帯が衰えて緩むと目の下にたるみやくぼみができてしまいます。目周りは、皮膚がとても薄くデリケートな部分なので、馴染みがよく、施術直後の凹凸感がでにくいヒアルロン酸製剤を使用します。くぼみの改善だけでなく、目の下の小ジワにも効果的です。色調や質感の改善も期待できます。

また、「目袋」でクマが目立つ方も、膨らみが軽度であればヒアルロン酸で目立たなくさせることができます。目袋は、眼窩内脂肪(眼球のクッション的役割の脂肪)が元々多く、加齢により眼球を支える靭帯の劣化から眼球の位置が下がり、眼窩内脂肪が圧迫され、徐々に前に突出してくることが原因です。加齢により目の下の皮膚、筋肉(眼輪筋)、眼窩頬部靭帯(眼窩下縁で骨と皮膚を繋いでいる顔面靭帯)が衰えることで、目袋の膨らみが顕著になります。さらに、加齢により頬の脂肪の萎縮が生じると、目袋の膨らみとの段差の影がクマのように目立ちます。

たるみが強い場合は、皮膚の弾力を照射治療で取り戻してからヒアルロン酸注入を行います。目周りへの注入は顔全体で最も難易度が高く、注入方法を誤ると凸凹やたるみの悪化、チンダル現象などのトラブルが生じやすいので施術医師は慎重に選びましょう。ヒアルロン酸注入は、ダウンタイムがほとんどなく、即効性を感じられるのが特徴で、切開手術に抵抗のある方にも気軽に治療を受けて頂けます。

ガルデルマ社 ヒアルロン酸注入トレーナー医師

GAL.png 当院の慶田院長は、厚生労働省認可のヒアルロン酸製剤『レスチレン』を販売する製薬会社ガルデルマ社の認定するトレーナー医師です。日本国内の美容医療分野でエキスパートとして活躍し、ガルデルマ製品に関する深い知識と高度な注入スキルを持っている医師がガルデルマファカルティメンバーであり、GAIN※(ガルデルマ社が世界規模で提供する医師向け美容医療教育システム)をはじめとする医師向け研修を提供しています。注入治療に関わる医師への技術指導や安全教育、トレーニングマニュアルの作成や指標づくりなどに関わることで、日本国内でヒアルロン酸注入に関わる医師の技術向上と、不幸な事故ゼロを目指しています。さらに2022年から、慶田院長はGalderma JPAC Faculty Member※(ガルデルマJPACファカルティメンバー)にも選出され、海外のドクターとの情報交換や会議を通じて国内のみならず、アジアパシフィック地域における美容医療界の発展にも貢献しています。

※GAIN (Galderma Aesthetic Injector Network:ゲイン) ガルデルマ・エステティック・インジェクション・ネットワークは、ガルデルマ社のレスチレン注入剤などに関するトレーニングを提供する医師向けの美容医療教育システムで、美容医療界のリーダーである全世界のファカルティメンバーが支えている。患者様のニーズに基づいた治療を提供するため、正しい製品知識や臨床科学に基づいた教育研修の徹底により、医師の技術や施術結果の向上を図り、安全性の追求を通じて患者様の満足度をあげることを目標にしている。

※Galderma JPAC Faculty Member ガルデルマJPACファカルティメンバーとは、各国のファカルティメンバーからガルデルマ社が2~3人を選出した医師陣で、国内にとどまらず、アジアパシフィック地域における美容医療界の発展に貢献している。

顔面解剖学マスタークラス履修

img016_000001.jpg私たちは定期的に受講と実習を繰り返し、患者様の安全のために身を引き締めて診療にあたっております。

【慶田院長】
・2015年4月25~26日に韓国で開催された、ヒアルロン酸フィラー注入経験豊富な医師のための『顔面解剖学マスタークラス』で、講義と実習を受けました。日本国内では法律上叶わない、冷凍保存のご遺体での実習はその後の注入治療の糧となっています。

・2016年10月15日に日本で開催された『GALAA』にて、顔面解剖学をスライド講義と3D動画で深く学びました。

・2017年10月22日に日本で開催された『アラガン社のセミナー』で、解剖とヒアルロン酸注入の実技を学びました。

・2018年3月24~25日にタイで開催された『顔面解剖学マスタークラス』で、講義と実習を受けました。注入治療を熟知した解剖学の教授が、顔面の美容医療に関わる医師向けに作成した動画やスライドは何度見ても勉強になります。

・2019年~Sim HOLLYという3D解剖トレーニングソフトにて定期的に解剖学を復習しつつ、院内の医師に技術指導を行っています。

【服部医師】
・2017年10月22日に日本で開催された『アラガン社のセミナー』で、解剖とヒアルロン酸注入の実技を学びました。

ヒアルロン酸注入(シワ・クマ)に使用する製剤

ヒアルロン酸製剤には、様々なブランドや種類が存在します。現在、当院では品質と安全性の高さを最優先し、有架橋のヒアルロン酸フィラー製剤はGALDERMA社(ガルデルマ社)とMERZ社(メルツ社)を、浅いシワに用いる非架橋のヒアルロン酸製剤はTEOXAN(テオキサン社)の製剤を取り扱っています。多彩なラインナップから、シワ、たるみ、凹みの状態、肌年齢、注入部位に最適な製剤を担当医が選んで治療を行っています。

ガルデルマ社の『レスチレン® リフトTMリド』
●日本の厚生労働省の承認を取得(2015年6月)  TrueLift_res4.png
スウェーデンに本社をおくガルデルマ社が販売している『レスチレン®シリーズ』は、ヒアルロン酸製剤の中で最も歴史が長く、研究や論文などの数とエビデンスが豊かな製剤です。1996年に安全性の高いヒアルロン酸としてヨーロッパで世界初のCEマークを取得し、2003年にはアメリカのFDA承認を取得しています。1996年の発売以来、世界100ヵ国以上で5,000万回以上にも及ぶ治療実績があります(2022年現在)。日本では2015年6月に、『レスチレン® リド』と『レスチレン® リフトTMリド』が厚生労働省の承認を取得しました。

『True Liftトゥルーリフト』には、ゲルの粒子サイズが大きく、しっかりとしたリフティング効果を発揮する『レスチレン® リフトTMリド』を使用します。深いゴルゴ線やこめかみの凹み、萎んだ顎なども、シャープにしっかりと持ち上げる特徴があります。製剤の持続期間は1年半、臨床効果は2年近く長く続きます。日本承認取得前から、慶田院長はガルデルマ社のボードメンバー4人の1人として、レスチレン製剤の技術提供を広めるサポートを行っています。承認取得後はヒアルロン酸注入トレーナーとして、医師への技術指導やマニュアル作りに参画しています。

レスチレンリフトリドは安全性試験を実施し、日本の厚生労働省(承認番号22700BZX00178000)の承認を受けております。

メルツ社の『ベロテロシリーズ』
●FDA(米国の厚労省に相当するもの)の承認を取得(2014年) belotero_img1.jpegドイツのMERZ(メルツ)社とスイスのANTEIS(アンティース)社が合併したことを機に、製品名が『エセリス』から『ベロテロ』に名称変更され、パッケージも変わりました。製剤の特性はそのままに、FDA(米国食品医薬品局)の承認も取得して、安全性への裏付けが強固になりました。

『ベロテロシリーズ』は、他のヒアルロン酸製剤と比べて微粒子のない滑らかな製剤です。pH(酸性度)と浸透圧が皮膚に近く、注入時の痛みが少ない点も優れています。非常に馴染みやすく、皮膚の薄い部位でも凹凸や、チンダル現象(ヒアルロン酸製剤が青く透けてしまう現象)を起こしにくい製剤のため、より自然な仕上がりが期待できます。

『ベロテロ バランス』と『ベロテロ ソフト』は皮膚のごく薄い部分への注入も可能で、自己のコラーゲンに馴染みやすく、目のキワ・まぶた・唇・口周りの浅いシワ、額の細かいシワにも対応できるので「銀座ケイスキンクリニック オリジナル リタッチ法」になくてはならない製剤です。製剤の持続期間は1年程度です。仕上がりのお好みによっても変えますが、唇には『ベロテロ インテンス』と『ベロテロ バランス』を使用します。『ベロテロ インテンス』はチークリフトや鼻・顎形成にも最適な製剤で、持続期間は1年半です。また、顔面の輪郭形成やもともと痩せ型の方の頬や口周り、手の甲、ひじなどボリュームアップを目的とした場合は、『ベロテロ ボリューム』を選択します。製剤の持続期間は1年半ですので臨床効果は2年近く続きます。

ベロテロシリーズは安全性試験を実施し、米国FDA(Belotero Soft:08-1114  Belotero Balance:08-977  Belotero Lido (Belotero Soft lido, Belotero intense lido, Belotero volume lido) 16-31  Belotero balance lido:17-546)の承認を受けております。

メルツ社KOL(Key Opinion Leader) vista-shape_img_12.png当院の慶田院長は、ベロテロシリーズを製造販売するドイツのメルツ社の認定するKOL(Key Opinion Leader)です。国内の医師に技術指導を行い、安全な注入治療の啓発活動を行っています。。

テオキサン社製の『テオシアル・リデンシティⅠ』
Redensity_img001.jpgテオシアルは、スイスのTEOXAN (テオキサン)社製のヒアルロン酸で、世界80カ国以上で使用されており、販売数で世界トップ3の製品です。『リデンシティⅠ』は、非架橋の滑らかなヒアルロン酸に、8種類のアミノ酸、2種類のミネラル、3種類の抗酸化成分、ビタミンB6を配合した非常に柔らかいテクスチャの製剤です。『注入する美容液』と言われており、皮膚の浅層に細かく注入することで、小ジワやくすみ、ハリ不足を解消し、肌の中から自然な若返りをもたらします。
当院では、首の横ジワに使用するケースが多く、注入したヒアルロン酸製剤が刺激となり真皮の再生を促すので、2~3回繰り返し注入するとシワが徐々に目立たなくなります。注入直後は小さく蚊に刺されたようなプツプツした隆起とそれが連なったミミズ腫れが見られますが、2~4日で平らになりシワが浅くなったことをご確認いただけます。

ヒアルロン酸フィラーによる安全なリフトアップ

shutterstock_87124858 (1).jpg『レスチレン リフトリド』や『ベロテロ ボリューム/インテンス』の注入には、27Gナノニードルと25G 40mmのロングカニューラ針(鈍針)を使用します。上顎靱帯(ほうれい線基部)を除く真性靭帯の基部には、鋭針で深部に注入することで、正確な注入となり、骨格からリフトアップしたような仕上がりにすることが可能です。骨直上の血管の無いエリアは鋭針で安全に刺入できるポイントです。上記の3製剤は粘性と弾力性が高い製剤ですが、特に危険部位を狙う場合は、25Gのカニューラで注入することで、口周り、鼻周りなど顔面動脈や眼動脈に連続する血管が走行するエリアにも血管塞栓のリスクを最小限に安全な注入が可能になっています。

ヒアルロン酸注入(シワ・クマ)の痛み 注表面麻酔のクリームを使用し、十分に冷却した上で、細い鋭針や先端の丸いロングソフトカニューラ針でゆっくりと注入することで、痛みを軽減させています。痛みの感覚は個人差が大きく、緊張すると強く感じやすいという特徴もあります。2回目以降は楽に感じられる方が多いようです。痛みを感じるのは、治療中の5~10分程度だけですので、ほとんど全ての方がご辛抱頂ける程度です。注入後は麻酔と注入の刺激で腫れぼったい感じがしますが、数時間後には気にならなくなります。注入後数日は、ヒアルロン酸製剤の周囲組織への圧迫やロングソフトカニューラ針で若返り目的に傷つけた組織に軽い痛みが残ることがありますが、徐々に消えていきます。

ヒアルロン酸注入(シワ・クマ)のリスクとダウンタイム <痛み>注入時のみ少し<腫れ> 少し(個人差あり)<内出血> ほとんど無し shutterstock_1019073862.jpg外用麻酔を塗ると15分ほどで表面の感覚がほとんどなくなります。深部は感覚が鈍く、製剤に含まれる麻酔が直ぐに効きますので、痛みは予想より軽いと感じる方が多いようです。注入治療でもっとも多く生じるダウンタイムは内出血です。注入前に冷却し、Stat Veinで血管を避けて針を刺すポイントを選択し、十分な圧迫止血を心掛けています。また、出来る限りカニューレ針(鈍針)を用いて注入します。このような取り組みで、注入による内出血のリスクは少なく、出たとしても軽く済むようになりました。

ヒアルロン酸は高保水成分のため、特に皮膚の薄い目周りなどは、注入後1カ月程度水分を吸収して軽く浮腫みます。そのため、初回の注入量はやや少なめとし、水分が再吸収され馴染んでくる1~2か月後にタッチアップすると周囲に気づかれることも無く、効果の持続期間が延長します。医師が施術直後にマッサージをしてなじませますが、特に医師の指示がない限りヒアルロン酸が定着するまでの約1か月程度、強いマッサージは控えてください。

ヒアルロン酸注入(シワ・クマ)の持続と頻度について 当院のヒアルロン酸注入は効果持続期間が長く、平均注入量は1.2ml程度と少ないのが特徴です。ヒアルロン酸注入の効果は注入直後から鏡でご確認いただくことが出来ます。1回ごとの注入量の目安は、20代半ばで1本、30代前半で2本、30代後半~50代前半で3本、50代後半や痩せ型の方で最大4本です。また、初診の方には1~3本を目安とし、1か月以上の間隔を空け2~3回に分けて、顔全体のバランスを整えています。半年~1年かけて顔全体が仕上がると、その後に必要な本数は大幅に減ります。年齢にもよりますが、頻度は1~3年毎、初回の1/3~1/5量で十分にメンテナンス出来るようになります。5年程度、少量のタッチアップを経ると注入の頻度と量は非常に少なくなります

注入したヒアルロン酸製剤は徐々に代謝・分解されます(製剤により1年~1年半)が、周囲に自己のコラーゲン線維が新生し密度が高まる『コラーゲン貯金効果』があるので、予想以上に長持ちするのです。銀座ケイスキンクリニックでは、カニューレ針を用いて、皮膚の内側から複数の傷を付けるように広範囲に注入します。そのため、ヒアルロン酸のコラーゲンブースター効果と創傷治癒によるコラーゲン増生作用が相乗効果をもたらし、『コラーゲン貯金効果』が最大限になります。患者様から頂く、「他院での施術より長持ちする」というご評価は、このようなテクニックによる裏付けがあるのです。

ヒアルロン酸注入(シワ・クマ)の禁忌事項について ヒアルロン酸自体は体内にも存在する成分なので、アレルギーの心配はありません。また、注入された純粋なヒアルロン酸は水に分解されて100%体内で吸収されます。真性ケロイドの方など、異物反応を生じやすい体質の方はヒアルロン酸が馴染まず、シコリのようになる人がいます。ヒアルロン酸は体内にある成分なので副作用が起きることはまれですが、約数千人に1人の割合で架橋剤などの添加成分にアレルギーを起こす人もいるので過去にトラブルのご経験がある場合などは事前にご相談下さい。

●下記に該当される方は、この治療を受けられないことがあるのでご相談ください。
・過去にヒアルロン酸注入治療で異常反応があった方
・妊娠中の女性
・真性ケロイドの方、異物反応を生じやすい体質の方
・コントロール不良の糖尿病、急性感染症、膠原病、精神疾患
・注入希望部位に未治療の感染症や皮膚疾患がある方

*安全のため、他院での美容医療の治療歴を担当者にお伝えください。
*麻酔薬や内服薬に対してアレルギーのある方、喘息の既往がある方は事前にお申し出下さい。但し、今までにそのような経験がなくても、麻酔薬に対するアナフィラキシーショック(呼吸が苦しくなる、血圧が下がるなど)を生じることは極めてまれに起こりえます。その場合は、速やかに適切な処置を致します。
*麻酔薬にアレルギーがある方には麻酔薬を含まない製剤を取り寄せて注入いたします。製剤のラインナップが少ないため、適応等は診察してからお診立てします。
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