毛穴、たるみ毛穴

毛穴は皮膚表面の皮溝の交点に存在し、付属器官として皮脂腺を伴っています。ここから体毛が生えていることから、毛穴と呼ばれています。恒温動物では体温の調節のために汗腺から分泌させた体液を、毛穴から汗として発散させます。毛穴は皮膚呼吸により水蒸気を発散させたり、皮脂の分泌を行ったりします。

頬や額、顎の毛穴は、出口部分だけではなく、周囲もすり鉢状に窪んだ構造をしていて影となって目立ちやすい特徴があり、若年層では皮脂分泌量が多い場合に目立つのに対し、30代以降では加齢に伴うたるみにより、特に頬部がたるみ毛穴として目立ちます。たるみ毛穴は老化によって真皮のコラーゲン線維やエラスチン線維の合成力が衰え、毛穴を土台から支える力が低下することで起こり、老けた印象を与えます。皮膚のたるみと共に毛穴も下に引き伸ばされるため、本来丸い形の毛穴が、縦長に伸びて楕円や涙滴型になっている状態です。

たるみで広がった毛穴は皮脂やほこりが混ざった汚れがつまりやすく、皮脂は空気に触れることで黒く酸化するため、これによりダメージを負った肌はターンオーバーが乱れ、さらに凸凹が目立ってきます。凸凹はメイクでは隠しきれず、無理に隠そうとすると毛穴に老廃物がたまり、さらに悪影響となる可能性もあります。対策として、まずケミカルピーリングなどで毛穴を清潔に保ち、肌のターンオーバーを整え、はりや弾力を回復させます。特にダーマローラー、スカーレットRF(スカーレットS)照射、CO2フラクショナルレーザー照射、ダーマシャイン®®による水光プラスなど、皮膚に小さな傷をつけ、成長因子を導入、増加させる治療は、新しい皮膚の再生を促し、肌の弾力と保湿力をアップさせ、たるみ毛穴に効果的に作用します。また抗酸化作用を持つビタミンCは、肌のはりや弾力を保つコラーゲン合成に関わっており、土台となる肌の回復に役立つため、内服や外用で積極的に取り入れたい成分の一つです。

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