加齢とともに増える老人性血管腫(cherry angioma)が口唇にできたものを特に静脈湖と呼びます。青紫色で米粒大~小豆大の類円形のできもので、血豆のように見えます。青紫色の色調の変化が主体で隆起は軽度のことが多いようです。老人性血管腫は、高齢者に多くみられ、唇のみならず、顔面、耳介、体幹に生じます。病理学的には、血管が腫瘍性に増殖した血管腫と違って、毛細血管の拡張と増殖が主体です。唇の場合は、唇の粘膜の深い部分の血管が部分的に拡張したものです。なかなか治らない血豆がある場合は静脈湖の可能性があります。自然消褪はなく、治療としては、手術で切除したり、深い部分の血管に反応するレーザーを照射します。気にされている方は皮膚科専門医のいるクリニックで是非ご相談下さい。
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ロングパルスNd:YAGレーザー(血管腫)