『肌老化の2大要因「紫外線」と「近赤外線」最前線レポート』に慶田院長の監修記事が掲載されました。加齢による衰えよりも影響が大きいといわれる"光老化"ですが、実は注意すべき点は、紫外線だけではないのです。
紫外線が肌の真皮に届き、シミやシワなどの肌老化を招くことは知られていますが、最近の研究で、近赤外線も肌にダメージを与えることが明らかになっています。近赤外線は紫外線のUV-Aよりも波長が長く、真皮のさらに深層部の筋肉層まで深く入り込み、線維芽細胞の活力を低下させて深刻なシワやたるみの原因になります。しかも近赤外線は太陽光の30%以上を占め、その量は紫外線の5倍にもなります。さらに皮膚浸透性が高く、UV-Aより3倍以上も大量に真皮の奥に入り込むのため、肌へのダメージは深刻です。
肌の大きなダメージ要因として、"水分不足"も見過ごせません。紫外線を浴びることで肌のバリア機能が低下して、角層や表皮の水分が不足すると、水分を補うために真皮の水分を吸い上げ、"真皮水分不足"の状態になります。本来、真皮はコラーゲン線維とエラスチン線維でできたネット構造の隙間を水分で埋めていますが、この水分が失われるとハリや弾力の低下へつながります。
美肌をキープするには紫外線だけでなく、近赤外線もブロックしながら、同時に肌の保水力を高めていくことが大切です。真皮の保水力を高める糖たんぱく質の一種として注目されている"バーシカン"についてもふれています。