特集『怖いの夏だけじゃない!「食べる紫外線対策」最強メニュー』に慶田院長の監修記事が掲載されました。
「9月以降も紫外線の強さは衰えない」
暑さもピークを過ぎると紫外線の威力はおさまるのでは...と思いがちですが、夏後半も決して油断はできません。
地球に届く紫外線のうち、波長の長い紫外線A波(UV-A)は、皮膚の奥の真皮まで入り込みます。その影響で肌のハリや弾力が失われ、しわ、たるみの原因になります。
UV-Aは夏だけでなく、1年を通して継続的に降り注いでいます。いっぽう紫外線B波(UV-B)は表皮にダメージを与え、表皮細胞のDNAを傷つけ、シミや皮膚がんの原因となります。ピークは7~8月ですが、9月以降も依然強いため、紫外線対策は大切です。
怖いのは紫外線を浴びたそのときだけではなく、夏に浴びた紫外線の影響は、気づかないうちに肌に蓄積され、秋冬はもちろん、将来的な肌のコンディションにも影響します。紫外線によりメラニンの生成が促され、そばかす、肝斑が濃くなったり、紫外線から肌を守るために角質が厚くなるため、透明度が失われてくすみがちになります。肌のバリア機能も落ち、乾燥を引き起こす原因にもなります。
紫外線対策として、まずは日焼け止めをしっかり塗り、帽子・サングラス・日傘などを活用することがとても重要です。とはいえ紫外線を浴びずに生活することはできず、とくに夏は、レジャーなど外で活動する機会も増えます。さまざまな紫外線対策をしても、ガードしきれないのが現実。
「〝体の中から紫外線ケア〟が新たな常識に」
そこで「食べる紫外線対策」で、体の中からも紫外線ケアを始めましょう。
まず、紫外線トラブルを引き起こす活性酸素の発生を抑えるために、抗酸化作用のある食材を多く摂るようにしましょう。
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを含むもの、かぼちゃ、トマト、ブロッコリーなど、主に色の濃い緑黄色野菜がこれにあたります。また緑黄色野菜に含まれるミネラル、ポリフェノールも抗酸化力に優れています。大豆、枝豆などの豆類は、肌の栄養のもととなる良質なたんぱく質が豊富で、抗酸化力も高い食品です。鮭、えび、かになどに含まれる赤い色素、アスタキサンチンのポリフェノールや、カレー粉などに含まれるターメリック、クミンなどのスパイス類も抗酸化力が高く、ぜひ取り入れていただきたい食品です。
一方で、紫外線対策として、注意したい食品もあります。
柑橘系のフルーツやせり科の野菜に含まれるソラレンという物質は、紫外線への感受性を高め、からだが紫外線を吸収しやすくなります。日中のは避け、夕方以降に食べるようにしましょう。また、美肌効果で注目しているのが、"コラーゲンペプチド""ミルクセラミド"入りヨーグルトです。今年の春に、このヨーグルトを4週間摂取することで紫外線によるダメージが抑制されるとの発表がありました。これはとても興味深い研究結果でした。食べ続けるだけで、紫外線を照射しても赤くなりにくく、色素沈着もしにくくなる。つまりシミやしわ、くすみなどの予防につながるのです。
ただ食べ物は「1回食べるだけで効く」ものではありません。美肌維持のために習慣としてとり入れ、日常的に紫外線対策を続けることが大切です。
夏の後半も日差しへの油断は禁物。外からも、そして中からも、『食べる紫外線対策』を積極的に取り入れ、夏以降も紫外線に負けない肌を作りましょう。
是非ご一読ください。