雑誌『婦人公論』2022年3月No.1581

特集〝私をいやす美容時間。春先に増えるトラブル「ゆらぎ肌」の正しい対処法″(P104~107に掲載)に慶田院長の監修記事が掲載されました。

いつもの化粧品でいつものケアをしていても、肌の調子が崩れがちな春。なぜ春は肌がゆらぎやすいのか、その理由と1日も早く健康な肌を取り戻すためのスキンケアのコツを専門医に聞きました。

■乾燥でバリア機能が低下
春先は、赤みやかゆみ、湿疹など思いがけない肌トラブルが出やすい時季です。その理由について、皮膚科専門医の慶田朋子先生は、「乾燥」が一番の原因だと指摘します。11月くらいから春先までは湿度が低いうえに、外気の冷たさで皮膚の表面温度が下がり、乾燥が進みやすいです。過酷な冬を越えた肌はバリア機能が低下し、弱りきっている状態と言えるでしょう。そんなところに、花粉やPM2.5などの刺激を受けますので、肌荒れが起きるのも当然です。トラブルを回避するには、とにかく保湿を徹底することです。そして、花粉などのアレルゲンを寄せつけないことが重要です。スキンケアだけではなく、上着は玄関で脱ぎ、空気清浄機を活用するなどの対策も必須です。寒暖差の激しい春先は、自律神経が乱れやすく、それも肌荒れを起こす一因です。いつも以上に食事、運動、睡眠の質に気をつけることは大切です。万一、肌に異常を感じたら放置せず、皮膚科で適切な処置を受けることをおすすめします。炎症を繰り返すと、シワや色素沈着など老化の原因になりかねません。自宅では、汚れをしっかり落とし、刺激の少ないアイテムで肌を守るケアを心がけましょう。

■メイク汚れや皮脂残りの無い清潔な状態に
刺激を与えないことと同じぐらい大切なのが、肌に汚れを残さないことです。毛穴に残った皮脂は、酸化して刺激物となり炎症につながります。また、肌のターンオーバーが停滞し角栓ができると、そこから酸化ストレスが肌全体に広がって、老化が加速してしまうのです。汚れを落とす時は、強くこすらないようにしてください。最近のクレンジング料や洗顔料は潤いを残しながら落とす技術が優秀ですから、取りすぎることを心配せず、朝も洗顔料を使うのがおすすめです。

■肌がヒリつくようならクリームだけのシンプルケアを
いつもと同じ化粧品を使っているのに、ヒリついたり赤みが出たり不調を感じた場合は、敏感肌用のクリーム1品に絞って使ってみて下さい。普段1度塗りのところ、3くらい重ねて塗る等、とにかく保湿を強化しましょう。化粧品が肌に合わなくなったと、慌てて新しいものに変えるのは禁物です。肌が弱っている時は、刺激をできるだけ排除するのが無難です。

■乾燥がひどい時はバームで肌をラッピング
乾燥や肌荒れがひどい時は、バームを使うのも手です。肌に膜をはり、水分をはじいたりして、バリア機能が弱った肌を外的刺激から守ってくれます。小さなジャータイプやチューブタイプを持ち歩き、乾燥や刺激を感じたらいつでもすぐに重ね塗りを行ってください。

是非ご参考になさってください。

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