特集『元気になりたいんデス!ぽっちゃりを撃退!ブロッコリースペシャル!』
今が旬のブロッコリーは、美しくなりたい女性の最適な冬野菜。
先日の放送で、50代にしてスリムで健康的な体形を保ち、ビューティースーパーフードマイスターの資格を持つRIKACOさんも「ブロッコリーは野菜の中のスーパーフード、色んな栄養素が含まれていないとスーパーフードと言ってはいけないの、そのなかでもブロッコリーが王様!」と断言。
しかも最新の実験では、太りにくい体に変えてくれる可能性がわかったそうです。
さて、その真意は医学的にどうなのでしょうか?
そこで、お正月太りにお悩みの方必見!
今注目の食材を紹介するコーナーを、慶田院長が監修しました。
ブロッコリーは、ヨーロッパ地中海沿岸が原産のキャベツの仲間。つぼみ・枝・茎が食用で、収穫せずに置いておくと黄色い花が咲きます。
1個(約100g)のカロリーは、生で食べた場合33kcal。含まれる栄養素は、なんと60種類以上。食べ応えがあるのに、低カロリーな食材です。
美と健康に役立つ栄養素として、シミの予防に効果的なビタミンCが、レモンの約1.2倍。
ドライアイの改善効果が期待できるβカロテン、貧血を改善する効果がある葉酸、むくみの改善効果があるカリウムが豊富です。
βカロテンは、体内でビタミンAに変化し、目などの粘膜を保護して強化する役割があります。葉酸は、ビタミンB12、鉄と結びついて健康な赤血球を作る働きがあります。また、カリウムは、体の細胞液の浸透圧を維持調整する作用があるため、むくみの改善・予防に効果的です。
さらに、ぼっちゃりを撃退!?ブロッコリーは、注目の栄養素といわれるスルフォラファンを含みます。
スルフォラファンとは、アブラナ科の野菜に豊富に含まれるフィトケミカルの1種です。スルフォラファンは、通常、植物細胞内では前駆物質であるスルフォラファングルコシノレート (SGS) の状態で存在する。これが、咀嚼などによってミロシナーゼという酵素によって分解されて、加水分解されることでスルフォラファンに変化します。このスルフォラファンに、老廃物の排出を促進し、体の衰えを遅らせる働きが期待できます。
スルフォラファンは、ブロッコリー以外にも、カリフラワー・白菜・キャベツ・ケールなどアブラナ科の野菜に含まれますが、これらには微量しか含まれません。
このスルフォラファンを特に多く含む食材が、ブロッコリーの新芽であるブロッコリースプラウトです。
最新実験では、高脂肪のエサにスルフォラファンを加えたマウスと、加えていないマウスとで、結果に大きな差がでました。(2017年2月金沢大学太田嗣人先生らとカゴメの共同研修)
14週間後、スルフォラファンを加えたマウスでは体重増加が約15%抑えられ、内臓脂肪の増加も約20%抑えられました。
現段階では、マウスにおける結果ではありますが、脂肪が燃えやすくなり、さらに腸内の悪玉菌の働きを弱めた可能性があることもわかりました。
一般に脂肪と言えば、大量の中性脂肪を蓄えている白色脂肪組織を指します。一方,褐色脂肪組織は、ヒトでは肩甲骨の間や脇、首、心臓、腎臓の周囲など限定された部位に存在し、脂肪を分解し熱を産生することで体温を保持すると共に、エネルギーの消費に関与します。スルフォラファンは、肪細胞の褐色化を促進する作用があり、白色細胞組織を褐色様白色に変換することで、細胞エネルギー消費を増大させ,肥満を抑制する作用があると考えられています。
また、腸内の悪玉菌は、毒素を出してさまざまな病気や肥満につながると考えられています。スルフォラファンは、体内に取り込まれた化学物質の解毒や抗酸化力を高める効果があり、生活習慣病のリスクが減るのではないか、と期待されています。
さて、スルフォラファンを多く含むブロッコリースプラウトは、実際にどのように摂取したら良いのでしょうか?
推奨は、3日に1度60gを生で食べることです。というのもスルフォラファンの効果が3日間持続するといわれているから。要は効果が続くので、3日に1度の摂取でOK。または、スーパーで通常1パック20g程度なので、毎日1パックずつ小分け食べても良いですね。茹でたりすると、お湯の中に成分が流れ出てしまうので、その場合は汁ごと全部いただきましょう。吸収を高めるために、食べるときによく噛むことも大切です。
是非、ご参考になさってください。