特集『どっちが正解?「大人の保湿」ドリル』に慶田院長の監修記事が掲載されました。
知っているように知らない、分かったつもりの保湿スキンケア。大人の肌ならどうするべきかを解説しました。
<お手入れにまつわる、ありがちな勘違いをCheck>
Q.35歳を過ぎたら、スキンケアは何に重点を置けばいい?
A.エイジングケア B.保湿ケア
答.B
この世代は乾燥している人が多数。十分な保湿こそが、エイジングケアの第一歩に。
30代も後半になると肌のハリがなくなり、何か良いエイジングケアをと焦る人も多いかもしれません。でも、この世代に肌はとても乾燥しやすく、乾燥によってハリが失われていることも多いのです。肌表面の角層には角層細胞が並んでいて、その隙間を「細胞間脂質」とういう物質が埋めています。年齢を重ねて肌のターンオーバーの速度が遅くなると、この細胞間脂質の量も減少。すると、肌はスカスカになって水分が蒸発しやすくなります。まずは、たっぷりしっかり保湿をすることが大切です。
Q.乾燥肌になる原因って?
A.もともとの肌質が大きい B.間違ったお手入れによって乾燥に傾く
答.B
「何をやっても乾燥する」のは、お手入れが間違っているせいかもしれません。
確かにもともとの細胞間脂質の分泌が少ない肌質もありますが、30代後半で角層の隙間を埋める細胞間脂質が不足する=肌が乾燥に傾く原因は、加齢に加え、間違ったお手入れによるところも大きいのです。よかれと思ってしていることが肌を乾燥させているケースもあうので、正しい知識をもってお手入れをしましょう。
Q.乾燥を放置していると、この先どうなるの?
A.シワやたるみに発展する B.乾いたまま
答.A
乾燥した肌は無防備な状態。さまざまな外部刺激を受けて、エイジングが進行します。
角層の構造は、肌を外部刺激から守るバリア機能の役目を果たしています。細胞間脂質が少なくなって肌が乾燥すると、バリア機能が低下し、さまざまな外部刺激が入り込みやすくなります。すると肌が炎症を起こしたり、ダメージが内部に及んで老化が進行する原因になります。たかが乾燥と放置しないようにしましょう。
<その乾燥肌、間違った汚れ落としで潤いを奪っているせいかもしれません 保湿のための「クレンジング・洗顔・角質ケアの正解」>
Q.肌を乾燥させないための、朝の正しい洗顔は?
A.ぬるま湯ですすぐだけ B.洗顔料で洗う
答.肌タイプによる
皮脂がほとんど出ない人はぬるま湯。それ以外の人は洗顔料を使いましょう。
夜のお手入れをしてから朝洗顔までの数時間にも皮脂が分泌され、肌の新陳代謝も行われています。皮脂の汚れは放っておくとすぐに酸化するので、洗顔料を使ってきちんと落とすことが大切です。ただし皮脂がほとんど出ない肌質の場合、1日に2回洗顔料を使うと肌がパサパサになることもあるので、ぬるま湯ですすぐだけでもOKです。
Q.深夜帰宅後、1分でも早く寝たい!何でクレンジングする?
A.クレンジングウォーター B.拭き取りコットン
答.A
肌に摩擦は厳禁。クレンジングウォーターをたっぷり使えばOK。
洗浄剤を含むクレンジング料をつけた状態で、コットンの繊維で摩擦するのは肌にとってダメージが大きく、乾燥の原因になります。AもBも毎日というのはおすすめできません。疲れた時の緊急ケアとしては、自分で液の量を調整でき、たっぷり使うことで摩擦の軽減ができるAがおすすめ。
Q.肌を乾燥させない洗顔料はどっち?
A.洗顔フォーム B.石けん
答.B
肌の乾燥の原因になりにくいのは、石けん。
石けんと洗顔フォームの違いは、含有されている洗浄料。石けんの洗浄料は水ですすぐとその効力が失われ、肌を乾燥させにくいといわれています。洗顔フォームは感覚としてはしっとり洗いあがるものも多いのですが、すすぎ残した場合、バリア機能を乱す原因になるので要注意。
Q.乾燥肌のゴワつきや毛穴の詰まり対策に取り入れたいのは?
A.酵素洗顔 B.クレイパック
答.A
クレイパックは皮脂を吸着するので、乾燥肌には注意が必要。
大人の乾燥肌は肌表面に古い角質が溜まりやすく、それがゴワつきやくすみの原因に。乾燥を恐れず、定期的に落とすケアを取り入れましょう。パウダータイプの洗顔料は、酵素の力で不要な角質の結びつきを切って落とすのでマイルド。クレイパックは、製品によって皮脂を吸着しすぎてしまうこともあります。
Q.クレンジングの正しい方法は?
A.じっくりマッサージ B.手早くさっとすすぐ
答.B
クレンジングは肌のバリア機能を乱すので、手早く終えること。
クレンジングに配合されている洗浄料は、落ちにくいメークを浮かせ、すすぎもスムーズにするためのもの。それは同時に肌の細胞間脂質も洗い落してしまい乾燥を招くので、クレンジングはさっと短時間で行うのがベスト。マッサージは厳禁です。
Q.肌により優しいクレンジングの形状は?
A.クレンジングミルク B.クレンジングクリーム
答.B
油分と洗浄料でバランスよくメークを浮かせるクリームタイプがベスト。メイクが薄いならジェルタイプも◎
油にメークをなじませて浮かせる。洗浄料でメークを肌から離す。クレンジングの仕組みはざっくり言うとこのふたつです。油分が少ないクレンジングミルクは、製品によっては洗浄料が多かったり、落ちにくくて肌をこすってしまい、乾燥の原因になることも。クレンジングクリームは油分と洗浄料のバランスがよく、肌に負担をかけにくいといわれています。メークが薄いなら、ジェルの吸着性を利用して落とすジェルタイプもおすすめ。
<みんな大好きなアイテムだけに、正しく使って最大限の効果を狙いたい 保湿のための「ブースター・化粧水・美容液」の正解>
Q.肌に優しい化粧水のつけ方は?
A.手で何度も重ねる B.コットンでたっぷり
答.A
コットンの繊維が摩擦を起こして、乾燥の原因に。
異物との摩擦は肌にとって負担になるので、手で付けるのが◎。コットンは良質なものを選んでも、細かい繊維が肌を傷つけ、バリア機能を低下させる一因に。コットンを使いたい場合は、化粧水をたっぷり含ませ、こすらずなじませて。
Q.オールインワン保湿コスメって、どうなの?
A.たっぷりつけるならOK B.大人には物足りない
答.A.
緊急時にはあり。良質なものを常備して。
疲れて帰って1分でも早く寝たい夜、寝坊して大急ぎで出かけたい朝...。スキンケアに時間をかけられないときは、1品に水分と油分、保湿成分が入ったオールインワンコスメで済ませるのもOK。ただし潤いを持続させるために、保湿成分がしっかり入った、良質なものを選びましょう。1品で済ませる分、たっぷり使うことも大切です。
Q.乾燥肌に、ブースターって絶対必要ですか?
A.必要 B.なくてもいい
答.B
ブースターで肌が劇的に変わることはありません
お手入れの最初に使うことで肌がやわらかくなる、ベタつかずに油分や保湿成分を与えられるなどのいい面はありますが、乾燥が劇的に改善するアイテムはありません。ミニマムにお手入れを済ませたいなら、省いてOK。
Q.冬のシミ対策として正しいのは?
A.美白ケアを取り入れる B.乾燥時期なので春までガマン
答.A
シミを防ぎたいなら年間を通して美白ケアを
美白コスメが肌を乾燥させることはありません。シミができやすい肌質の場合は、奥に潜むシミ予備軍を表に出さないために年間を通して美白ケアを取り入れましょう。併せて保湿ケアもしましょう。
Q.化粧水がしみるときはどうすれば?
A.しみないものに切り替える B.使わない
答.B
肌が過敏なときは、水分が負担に。ゆらぎ肌対応コスメ1個でお手入れを。
化粧水がしみるのは、肌のバリア機能が乱れているサイン。無理に使うのではなく、いったん水分ケアを休み、ゆらぎ肌を落ち着かせる低刺激な美容液またはクリーム1個でお手入れを。
<30代後半は、油分のツヤ効果を積極的に利用して 保湿のための「乳液・クリーム・オイル」の正解>
Q.クリームと乳液は両方使うべきもの?
A.どちらか1個でOK B.両方使うべき
答.A
油分を与えるという役割は同じなので、どちらか1個選べばOK
乳液とクリームは、どちらも水分と油分が乳化されたもの。油分が少なければ乳液、多ければクリームとなります。肌の状態や好みに合わせて、どちらか1品使えばOK。もちろんそれ以外に保湿成分も入っているので、2品使えば潤いの持続力は強化されます。
Q.乳液だと乾く、クリームだとベタつく。そんな場合は?
A.クリームを薄く塗る B.乳液をたっぷり重ねる
答.A
乾燥する部位を中心にクリームを薄塗りして。乳液を見直すという手もあり
乳液だけだともの足りない、もっとコクのある潤いやツヤが欲しい...と感じているなら、手っ取り早く油分の多いクリームを薄く塗ったほうが満足感が高まります。ただし、乾燥は油分不足でなく保湿成分の不足が原因なので、保湿成分がしっかり配合された乳液に替えるのも手。
Q.夜しっかりお手入れしても朝にはカサカサ...どうしたらいい?
A.使うアイテムを見直す B.寝る直前にクリームを重ねる
答.B
お休み前の「追いクリーム」で翌朝までふっくら潤った肌に
まずは、夜のお手入れに使う全てのアイテムの使用量を増やしてみては。それでも乾いてしまう場合は、夜のお手入れが終わった後に、寝る前にもう一度クリームを重ねてみましょう。時間差で潤された状態を翌朝までキープできます。
Q.クリームは朝も使うべき?
A.使ったほうがいい B.メークくずれの原因になるから不要
答.A
長時間過ごす日中の乾燥対策に、朝こそクリームを
化粧品に含まれる油分の形状はさまざま。肌に密着して均一な膜をつくってくれるタイプのものもあり、そういう油分を配合した朝用のクリームを使うと、くずれるどころかむしろメークのノリやもちがよくなります。もちろん、潤いも長時間キープ。朝専用のデイクリームにはベタつかず肌のツヤを高めてくれる優秀なものが多いので、苦手意識をもたずぜひ取り入れて。UVカット効果があるものなら一石二鳥です。
<マスクにアイケア、角質ケア...ありすぎてわからない⁉ 保湿のための「スペシャルケア&その他」の正解>
Q.マスクを使うなら、選ぶべきはどっち?
A.シートタイプ B.塗るタイプ
答.どちらとも言えない
形状にかかわらず、"密閉力"を選らずポイントにして。
マスクの目的は、肌を密閉することで美容成分の浸透を高めること。形状にかかわらず、密閉力の高いものがよいマスクです。クリームタイプはコクのあるものを。シートタイプは潤いが逃げやすいので、製法に工夫のあるものをセレクトして。
Q.最近気になる大容量のシートマスクってどうなんですか?
A 大人にはイマイチ B 効果はある
答.B
ローションマスク感覚で、週に何度も使うなりアリ!
改良が重ねられ、保湿効果がぐんぐん高まっている大容量のシートマスク。大人ならチビチビ使うのではなく、週に何度も、化粧水を含ませたローションマスクのような感覚で使うと肌に透明感が。
Q.確実に保湿するために、ベターなのは?
A.スキンケアをライン使いする B.単品ずつ組み合わせる
答.A
面倒&不安ならライン使いを選べば間違いない
スキンケアは薬とは異なるので、本来は好きなアイテムを自由に組み合わせてOK。自分で選ぶのは面倒、よくわからない、という人のためにライン使いがあると考えましょう。それぞれのアイテムの成分の配合や潤いバランスが計算されているので、肌に合うラインを選べば安心して使えます。
Q.アイケアを取り入れるなら、どっち?
A.アイセラム B.アイクリーム
答.A
他のアイテムと重ねやすく、心地よく使える美容液タイプなら継続できる
これについては、どちらの形状がより効く、より浸透するということはありません。ただアイクリームよりもアイセラムのほうが肌にすっと浸透して収まりがいいので、全顔用の美容液やクリームなどと重ねても心地よく使うことができます。アイケアは、継続による効果を狙って今後ずっと使い続けるアイテム。そういう意味で、使いやすいセラムが継続しやすくおすすめ。クリームのほうが好きという人は、もちろんお好みで。
Q.何をやっても潤わない肌...どうしたらいい?
A.お手入れを丸ごと替える B.角質ケアを取り入れる
答.B
角質ケアで代謝を上げ、潤いを保てる肌に生まれ変わらせて
大人の乾燥肌の根本的な原因は、代謝の遅れによる細胞間脂質の減少。何をつけても乾いてしまう...という肌は、角質の代謝を上げる角質ケア美容液を取り入れてみましょう。1日1~2回、お手入れの最初になじませるだけ。角質が健康になれば、潤いを抱え込める肌に変化。
Q.ところで、コスメの香りって肌にいいの?
A.いい B.悪い
答.A
香りを楽しみながらお手入れをすることで、さらに効果が高まる
ひと昔前は無香料=肌にいいという考えが一般的でした。でも最近は香りの研究が進み、心地よい香りを感じながらお手入れすることで心の緊張がほぐれ、保湿やエイジングケアにもプラスの効果をもたらすことが明らかに。それを意識して開発されているアイテムもあるので、ぜひ試して。ただし敏感肌の人は避けた方が◎。
Q.高額なスキンケア、ひとつ買うならどっち?
A.スペシャルケアアイテム B .ベーシックアイテム
答.A
贅沢な気持ちで堪能できるスペシャルケアがおすすめ
スキンケアの効果がわかる年齢になった今なら、思いきって高額コスメを取り入れるのもあり!デイリーケアよりもマスクや集中美容液などを選ぶと、効果がすぐわかりやすく、しっかり満喫できます。容器のラグジュアリー感も楽しんで。
Q.ガサガサ唇を治す、正しいリップクリームの使い方は?
A.日中にこまめに塗る B.夜たっぷり重ねる
答.B
すみずみまでたっぷり塗ってパックをすれば、見違えるようにふっくら
もちろん、日中こまめに塗るのも大切ではあるのですが、肌の修復力が高まる睡眠中に、唇をコクのあるリップケアアイテムで密封すると、ガサガサした皮むけも一晩でおさまります。油分だけでなく美容成分も含むリップケアを選んで。
本誌では、保湿を重視したスキンケアアイテムが多数紹介されています。
また、次頁の「35歳からは〝ストレス肌老化〟と闘うスキンケア」では、慶田院長がストレスと肌の関係についてコメントをしています。当院では、開院依頼、『患者さまの心に寄り添うカウンセリングと施術』をモットーにしています。幸福を引き寄せる女性の美を叶えるため、最新の美容医療をご提供してまいります。
是非、ご一読ください。