特集【美容皮膚科医ママのうっかり日焼け対策講座】に慶田院長の監修記事が掲載されました。
≪紫外線=老化や皮膚がんの原因!しっかり予防し適切な処置で早めにケアしましょう≫
子育てしていたらどんなに気をつけても日焼けしてしまいます。そんなときは正しい対処が肝心です。そこで、美肌で有名なママ先生にあれこれ教えてもらいました。
●紫外線による"光老化"が「シミ」「シワ」「たるみ」「毛穴」の原因なんです!
太陽の光をたくさん浴びると、肌が焼けるだけでなく、シミ、シワ、たるみ、毛穴の開きといった"肌老化"を招きます。実は肌老化の80%は紫外線が原因です。つまり、紫外線対策によって肌年齢は大きく変わります。紫外線にはA波、B波の2種類があり、特にA波は真皮にまで深く届いてヒアルロン酸、コラーゲン繊維まで壊してしまいます。
その結果、肌の弾力が減り、カサカサで調子の悪い肌になります。さらに、多くの人が悩む毛穴の黒ずみや開きも紫外線が原因のひとつです。このように紫外線は、肌老化はもちろん、あらゆる肌トラブルを引き起こす、まさに肌の大敵です!紫外線は年中降り注いでいますが、なかでも6~8月がピークになります。子供と一緒に日焼け止めを塗るのはもちろん、スキンケアやインナーケアまであらゆる角度から紫外線対策を毎日欠かさず行うことが大切です。
●日焼け止めの選び方&使い方
【先生おすすめの日焼け止めとは】
・SPF/PA値だけではなく落ちにくさも大切です。最高水準SPF50+、PA++++に汗、水、こすれに強いものかも確認をしましょう。
・信頼できるメーカーの商品がおすすめです。同じSPF値でも技術の違いでUV効果や肌への負担に差があります!
・無添加や植物性=最良ではないということです。ケミカル処方のほうがしっかり予防できて、肌を守ってくれる場合もあります。
【日焼け止めを塗るときのポイント】
・全身ぬかりなく塗り漏れには注意してください。顔や胸だけではなく、足の甲などにも塗って、うっかり焼けに気を付けましょう。
・いつもよりぼってり厚めに塗りましょう。顔全体なら500円硬貨2つ分が目安です。厚めに塗ると、強度もあがります。
・朝だけではなく2~3時間おきにこまめに塗りなおしましょう。汗や摩擦で落ちるため、日常シーンでもこまめに塗り直しが必要です。
●小さな子はよりハイリスク!遺伝子レベルで傷つき皮膚がんのリスクも高くなる
「子供には日光浴が大切」と昔から言われてきました。しかし、今では母子手帳からも、日光浴を推奨する記述はなくなっていることをご存知でしょうか?実は子供は大人よりも紫外線のダメージが大きいのです。成長期の子供は細胞分裂が盛んで、紫外線ダメージを受けた細胞が治癒する前に分裂してしまうため子供が日焼けをすると皮膚がんのリスクが高まります。小さな子供は地面からの照り返しの光を強く浴びます。さらに、外で過ごす時間も長いことから、一生に浴びる紫外線の80%は20代までに浴びると言われるほどです。
「日焼けした子は健康的!」というけれど、あくまでも印象にすぎず、実際はかなり危険な状態です。子供は自分で紫外線予防ができないので、親が代わりに気を付けなければなりません。日焼け止めをしっかり塗り、服や帽子で肌を覆うこと以外にも、外遊びの時間も日が強い昼間を避けるなど、できるだけコントロールしてあげましょう。また、子どもは大人よりも動きが活発で、汗もかきやすいので日焼け止めをこまめに塗り直すのも大切です。出先でも持ち歩いて、親子で一緒に日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。
●子供と外遊びするときの注意点
・絶対日陰くらいの気持ちで直射日光を浴びないことが一番です。極力日陰に居させてください。
・帽子や長めの袖で肌を覆って子供の体を直射日光から守りましょう。
・外遊びは時間が大事です。紫外線量が最も多い昼間は避け朝10時までか、夕方16時以降がおすすめです。
・子供にもSPF50+の日焼け止めを塗りましょう。外遊びにはSPF50+が安心です。最近では子供も使える低刺激処方の日焼け止めも多くあります。
●うっかり焼けに負けないよう抗酸化作用のある野菜をたくさん食べよう
紫外線を浴びると、体内では活性酸素を大量に作ります。この増えた活性酸素により、シミの原因となるメラニン色素が増加します。このメカニズムを防ぐために、抗酸化作用のある食べ物を日頃からとることがおすすめです。抗酸化作用が高いビタミンA・C・E・D、ルテイン、リコピンが豊富な食べ物はスイカ・トマト・パプリカ・アボカド・ブロッコリーなどがあります。
ただし柑橘系果物には紫外線ダメージを高める物質"ソラレン"があるため、朝は避けてください。ビタミンは豊富なので夜食べるのがいいです。
●日頃からの習慣で抵抗力を高めつつ適切なアフターケアが大事です
まず、とにかく日焼けしないように気をつけることです。もし日焼けしてしまったらほてりを冷まして、丁寧にケアすることが重要です。正しい知識を身につけて自分の肌も子供の肌も大切に守っていきましょう。
【"うっかり焼け"レベル別対策】
●ひりひり赤くなっちゃった
かなり危険です!まずはシンプルに"火消し"をしましょう。赤くなっているのは軽いやけど状態です。まずは炎症を抑えるために、やけどの対処と同じく冷やして落ち着かせることを
優先してください。外出先で冷やすものがなければ冷たい缶ジュースが一番冷えます。冷たいガーゼなら、目や口元など細部まで一気に熱さましできます。炎症状態のときは、あれこれ塗って刺激を与えるのは危険です。ワセリン1種類だけなど、シンプルに保湿をしましょう。痛みがひどい場合、病院ではステロイド内服薬を処方する場合もあります。市販のロキソニンも有効です。
●すぐ黒くなる
光老化しにくいタイプ。防衛力は高いけれどしっかり予防をしましょう。炎症を起こさずメラニンをさっと作るタイプなので光老化のリスクは低いです。一方で肌がくすみやすい為、念入りに紫外線対策をしましょう。
紫外線の防御力が最強の日焼け止めをしっかり塗り、黒くなる原因のメラニンを作らせない働きをもつビタミンCでスキンケアが大事です。知らない間に蓄積しているメラニンを抑えましょう。
●もうシミが出てきた
シミは複数種類があり、対処法が変わります。日焼け直後なら疑わしいのは肝斑です。
日光などの刺激を与えると濃くなるため、こすらない、これ以上日焼けしないことです。
日焼けによってさらに濃くなるため、紫外線を浴びたら冷やして炎症を鎮めましょう。赤くなければペットボトルでOKです。シミの原因、メラニンを防ぐCやE、抗酸化作用のトラネキサム酸のサプリが効果的です。
『シミ内服療法』https://www.ks-skin.com/35a04/
もっと知りたい!!
【うっかり焼けに負けないためのQ&A】
Q1.ついついうっかり焼けしやすい気をつけた方がいいパーツはどこですか?
A.鼻や頬、デコルテなど高くなって日が当たりやすい場所は特に注意が必要です。さらに自転車を運転中の腕や足の甲、肩といった日差しをまっすぐに受けるところは顔以上に焼けやすいので耳の上の方やうなじなど、普段意識していないところもかなり日焼けリスクが高いので、念入りに塗って下さい。
Q2.すでに焼けちゃった後に飲むサプリやビタミン注射は本当に効果ありますか?
A.あります!日焼け後のダメージを抑えながら日焼けしにくい肌になります。トラネキサム酸のサプリなどでシミのリスクは軽減できます。これはドラッグストアで簡単に手に入るものです。美容皮膚科で受けられるビタミンC点滴(サプリの約50倍濃度)や"白玉注射"と呼ばれるグルタチオン注射はさらに効果的です。
『高濃度ビタミンC点滴』https://www.ks-skin.com/35k10/
『白玉注射(グルタチオン注射)』https://www.ks-skin.com/35s15/
Q3.最近よく聞く「飲む日焼け止め」ってなんですか?
A.体の中から紫外線をブロックしてくれるサプリです。代表的なのは医療機関の"ヘリオケア"紫外線を浴びる30分前に飲めば、4~6時間効果が持続するサプリです。「飲んでから出かけると、いつもより赤くならなかった!」と人気です。朝メイクする時に飲んで、昼はランチのときに、などルーティン化すると飲み忘れることも時間の感覚がズレることもありません。
『ヘリオケア(飲む日焼け止め)』https://www.ks-skin.com/35h11/
Q4.「今日は日焼けしそうだな」というとき事前にやっておいた方がいい対策ってありますか?
A.日焼け止めを塗る前に美白スキンケアをたっぷり塗りましょう。乾燥してバリアが壊れていると紫外線ダメージが出やすいので、出かける前にしっかり保湿をしましょう。美白成分が入ったものならさらに良いです。シミの原因となるメラニンを作らせない土台を作るのが肝心です。
Q5.日焼け後は普通にお風呂入れますか?長風呂しても大丈夫ですか?
A.ほてった肌はまず冷ますのが基本です。ヒリヒリ痛むなら冷水のシャワーで済ませて入浴は避けた方が安心です。あまりヒリヒリしない程度であれば、40℃くらいのぬるま湯なら湯船につかっても大丈夫です。
Q6.髪の日焼け後の対策はどうしたらいいですか?
A.洗い流さないアウトバストリートメントで、日焼けで傷んだ髪をしっかりケアしましょう。まずは事前対策としてプールや海では帽子をかぶることが鉄則です。普段は髪にも使えるUVスプレーで紫外線対策も必須です。
Q7.日焼け止めを塗るとき気をつけることはありますか?
A.量が少ないと効果が弱くなるので、たっぷり厚く塗りましょう。服の上からだと塗り漏れができるため着る前に塗るのがおすすめです。
Q8.日焼け後のクレンジングはどうしたらいいですか?こすりたくないけどちゃんと落としたいです。
A.最近の日焼け止めは、石鹸で落ちるオフしやすいものが増えています。落ちにくいものはオイルクレンジングでやさしくなじませるようにマッサージするのがおすすめです。
Q9.シミができてしまいどうしても取りたいです。
A.本格的なシミの除去は美容医療しかありません。痛みがないものやお手軽な治療もあるのでまずは美容皮膚科で気軽に相談をしてみましょう。うちのクリニックでは、夏は強力な殺菌作用で皮膚トラブルを治し、施術後に塗る美白成分の浸透率を劇的に高めるプラズマシャワーや、秋などに本格的にシミを除去できるピコレーザーをおすすめしています。
『プラズマシャワー』https://www.ks-skin.com/35h30/
『ピコレーザー(ピコセカンドレーザー・ピコウエイ)』https://www.ks-skin.com/35h23/
夏のうっかり日焼け対策をしっかり行い、できてしまったシミは美容医療を頼ってください。施術は必ず専門医を選んでいただくことも重要です。
是非、ご一読ください。