特集「濡れた顔を剃ると意外なダメージが 顔の産毛剃りは、なぜ入浴時にやってはいけないのか」に慶田院長の監修記事が掲載されました。
ふとした瞬間に気になる肌トラブルや、なんだか肌の老化が加速していると思ったことはありませんか?それは、毎日行っている間違ったスキンケア方法のせいかもしれません。
【間違い美容法】顔そりはお風呂の中で、顔をお湯で濡らしてから行う
男性のヒゲは顔を濡らして剃っても大丈夫ですが、女性の産毛の場合、顔を濡らした状態で剃ると深ぞりになり、皮膚の角層までそぎ落とされてしまうことになります。顔剃りのあと、シェーバーの刃にカスのようなものが付いていたら、角層がとれてしまっているということです。角層が削れてしまうと、肌のバリア機能まで失われてしまいます。
ですから、産毛を剃る頻度はなるべく少なくするのが正解です。2週間に1度が目安です。
カミソリで剃る場合は、剃毛用シェービングジェルやクリームをたっぷり使用してください。角層が傷つきにくいのは、顔専用の電動シェーバーです。機種にもよりますが、電動シェーバーを使う場合は、顔にクリームなどを塗る必要はなく、完全に素肌の状態で顔そりを行ってください。フワッと浮かせるようにあて、毛の流れにそって動かすのがおすすめです。その後は、いつも使っているクリームなどの保湿剤をたっぷり塗ってお手入れして下さい。
頻繁に自己処理を行って肌荒れを繰り返している方には、安心できる医療機関でのレーザー脱毛がおすすめです。当院でレーザー脱毛に使用する『ジェントルレーズプロ(Gentle LASE Pro)』はメラニンに反応するロングパルスアレキサンドライトレーザーを用いた厚労省承認機器で、日本で最も実績のある医療用レーザーマシンです。メラニンに吸光されるので照射すると美白作用があり透明感が出ます。さらに、毛穴周囲に広がる熱作用で老化したコラーゲンが収縮し皮膚も引き締まるので毛穴が引き締まり、肌のハリが高まります。最近では、アトピー性皮膚炎の頑固な痒みの原因となる異常発達した神経線維を壊して痒みや肌荒れを軽減する効果も報告されています。
【間違い美容法】肌をリフトアップするため、ローラー美顔器で往復マッサージしている
顔をたるませ、輪郭をくずす原因は「①皮膚のたるみ②脂肪の減少・萎縮・移動③顔面靭帯の劣化④骨の萎縮、⑤筋肉の持続的な拘縮」の5つです。なかでも、たるみに大きくかかわるのが①「皮膚のたるみ」と③「顔面靭帯の劣化」です。
ローラー美顔器は皮膚をつまんで引き上げるため、靭帯に強い刺激を与えるものです。皮膚を筋膜や骨に固定している‟リガメント"という靭帯は、コラーゲン線維でできていて引っ張る力に影響を受けやすく、ローラー美顔器で引っ張ると伸びたり切れたりして、劣化を加速させてしまいます。顔面靭帯が伸びたり弱くなったりすれば、顔がたるみます。そもそも、皮膚に物理的な刺激を加えたところで、リフトアップはしません。
ローラー美顔器は、顔のむくみを解消する目的で週1回ほど使うのはOKですが、リフトアップしようと毎日がんばって使うと逆効果になってしまいます。使用する時は必ず下から上など一定方向に動かし、力を入れずに使うことがポイントです。
また、漫然と日焼けすることで浴びてしまう近赤外線による靭帯の劣化を防ぐことも、たるみ予防に効果的です。日焼け止めだけでは近赤外線は防ぎきれないので、帽子や日傘、衣類で物理的に太陽光をブロックしましょう。
【間違い美容法】敏感なまぶたに塗るアイクリームは、たっぷりしっかり擦り込みます
保湿のために、美容液やアイクリームをたっぷり厚く塗ることは問題ありません。量が少ないと、どうしても乾燥してしまいます。ただ、すり込んだり、たたき込んだりすると、肌を痛めることになってしまいます。アイクリームを塗るときは、できるだけ皮膚が動かないよう、目尻のあたりを片手の指でやさしくおさえながら、上まぶたは内から外、下側は外から内へ、別の手の薬指の腹でのばして付けましょう。
慶田院長の著書「女医が教える、やってはいけない美容法33」には、今回ご紹介した内容も含め、33のやってはいけない美容法の事例が載っています。全国の書店&amazon、また電子書籍でも配信されています。
是非、ご参考になさって下さい。