特集「10年後の肌も美しく!男のUV対策&アフターケア法」に慶田院長の監修記事が掲載されました。
アウトドア、スポーツに興じる男性が多い一方、UVケアに関心を持つ男性も増えてきています。実際のところ男性の肌ケアは、女性に比べるとまだまだ情報が乏しく、自己流のケアになりがちです。そこで、慶田院長が男性の肌向けに紫外線対策や、肌ケアの方法について解説しました。
シミ、シワ、たるみ、老人性いぼ...肌トラブルの原因となる"紫外線"
太陽光に含まれる紫外線や赤外線、短波長のブルーライトが皮膚と目に与える障害を"光老化"と呼びます。日常的に紫外線をたくさん浴びている人と、浴びていない人では肌の老化の速度がかなり違ってくるのです。紫外線を長時間浴びると、皮膚のシミやシワ、たるみ、老人性いぼ(脂漏性角化症)になるリスクが高まります。さらに紫外線は表皮細胞の遺伝子を傷つけるため皮膚がんの原因にもなり得ます。また、可視光線のうち短長波のブルーライトは白内障や加齢黄斑変性の原因にも。近年、近赤外線は、赤ら顔や皮膚のたるみの原因になることが分かってきました。紫外線やブルーライトは浴びている感覚がないためケアを怠りがちですが、赤くならない程度の紫外線量でも蓄積すると光老化を進行させます。特に大量の紫外線を一気に浴びると、傷ついた遺伝子の修復が間に合わず、非常に危険です。
特に男性は、幼いころから外で遊ぶ機会が多く、大人になってもUVケアをしない人がほとんどです。そのため30代でシミがひとつもない男性はおらず、40代以降になると今までに浴びた紫外線の蓄積によって、シミやイボが目立つようになります。そのまま対策をしなければ肌の老化は進みますが、正しくケアをすることで、光老化を最小限に食い止めることが可能です。
紫外線予防こそが最大のケア!顔洗浄と保湿、外出時の日焼け止めを習慣化すべし
スキンケアの柱となるのは、洗浄と保湿、光対策の3つです。海水浴や屋外でスポーツをする場合は、日焼け止めの外用が基本です。加えてサングラスを着用し、ラッシュガードを着用するといったUV対策が必要です。日焼け止めは汗で流れたり、粒子が凝縮したりして効果が弱くなるので、露出している部位は2~3時間ごとに重ね塗りするとよいでしょう。また、紫外線量が一番強い10~14時はできるだけ屋内ですごすようにするのも有効です。
続いて大切なのは洗浄です。多くの日焼け止めは、普通の洗浄料で落とすことができます。洗顔時にはしっかり泡立ててください。泡立てることで汚れへの吸着力と洗浄力が非常に高まるので、泡を肌に乗せるだけでも日焼け止めを落とすことができます。液体のまま洗ったり、強くこすると、肌のバリア機能を保つのに役立つ成分も一緒に流され、乾燥、かゆみ、湿疹などの肌トラブルにつながるため注意しましょう。ただし、ウォーターレジデントなどの水に強い日焼け止めには専用のクレンジング剤が必要な場合があります。
洗顔後は、化粧水と乳液で保湿しましょう。本来、皮脂量が多く代謝が良い男性の肌は、乾燥しにくいのですが、顔を何度も洗ったりヒゲをそったりすると肌のバリア機能が傷つくため、乾燥しがちです。また、紫外線も乾燥を悪化させます。そのため、化粧水で肌を整えたあとヒアルロン酸やセラミドなど、水分を保持する成分が入った乳液を使用しましょう。ベタベタするのが苦手な方は、ジェルタイプでOKです。
これらの対策は、レジャーだけでなく、毎日行うことをおすすめします。
激しい日焼けの場合は、患部を冷やして応急処置を
UV対策を怠り、ヒリヒリするどの日焼けをしてしまった場合は、まず患部を冷やしましょう。熱感と痛みが続くようならば、市販の痛み止め薬を飲むと、ある程度炎症が和らぎます。ただし、薬を飲んだからといって、紫外線によって傷ついた遺伝子が元に戻るわけではありません。今後は、肌を焼きすぎることのないよう気をつけましょう。もしも日焼け部位が水ぶくれになるほどの重い症状が出たら、必ず皮膚科で診察を受けてください。
紫外線は浴びれば浴びた分だけ肌が老化します。40代頃から正しいUVケアを始めて紫外線の蓄積量をコントロールするだけで10年後の肌は見違えます。
是非、ご参考になさってください。