皆様こんにちは。最近は暑い日もあり、徐々に顔の皮脂分泌も活発化してきましたね。今回はニキビ(尋常性ざ瘡)についてお話したいと思います。
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、最近では、皮脂分泌の盛んな思春期だけの問題ではなく、 アダルトニキビとも言われてしまうほど、大人になってからも悩まされてしまう疾患です。 「大人のニキビはニキビじゃなくてふきでものよ」とおっしゃる方はたくさんいらっしゃいますが、実際は医学的には特に分類はなく、どの年齢にできてもニキビ(尋常性ざ瘡)と診断されます。
慢性に持続し、治ってはまた出現し、赤みを残していく、本当にやっかいですね。皆さんは、ニキビ(尋常性ざ瘡)がどのようにしてできるかご存知ですか?ニキビ(尋常性ざ瘡)は、お顔、胸、背中などの「脂腺性毛包」と呼ばれる毛包によく見られる疾患です。通常皮脂は、脂腺とよばれる脂を作る細胞内で合成された後、導管と呼ばれる管を通って毛包(毛穴)に排出され、皮膚表面に到達します。 ニキビ(尋常性ざ瘡)は、①男性ホルモンなどの影響による、皮脂の過剰な分泌②毛包の異常角化亢進による閉塞により、上記のような通常の皮脂の排出がスムーズに行われなくなり、毛包内に角質、皮脂がたまり、面皰(コメド)と呼ばれる状態を形成することにより始まります。
さて、皆さんもご自分のお顔で見たことがあるかもしれませんが、 面皰には2種類あります。白色面皰(白ニキビ)と呼ばれる毛穴が閉じている状態と、黒色面皰と呼ばれる毛穴が開いて黒く見える状態があります。さらに、この詰まった毛穴の中で皮膚の常在菌である皮脂を好むアクネ桿菌の増殖 が起こり、そこに炎症が加わると、赤くはれたり、膿を持ったりして、 あの痛い炎症性ざ瘡の状態になります。さらに炎症が強い場合、皮膚の下で袋状にしこりを触れる、嚢腫と呼ばれる状態になります。ひどいときには、凹んだ瘢痕や、盛り上がった瘢痕、ケロイドになることがあります。
そうならないようにするためには、どうしたらいいでしょうか・・・ 詳しくは次回のニキビの治療編をご覧ください。待てません!という方はぜひクリニックに足をお運びください。ご自身の現在のニキビの状態を診察し、適切な治療法をご提案いたします。