皆様こんにちは。高山有由美です。
「進行性手掌角皮症」とは
水仕事の多い主婦や、紙などを扱い手指をよく使う仕事の方に多く見られる、
手掌・指の腹が乾燥して硬くなり、皮がむけたり、切れたりする疾患です。
ひどくなると炎症をおこして赤くてかゆい湿疹を併発することもあります。
名前に聞き覚えはないかもしれませんが、
いずれも一般的には手あれと総称して呼ばれています。
原因は手指に対する刺激、乾燥です。
入院患者さんは、
皆さん口をそろえて「手あれがきれいになった!」とおっしゃいます。
そうです、ただ手を使わないだけで改善するのです。
けれども、普段水仕事をしないわけにはいきませんし、
冬になると乾燥も手伝って増悪しますので、
ご自身でのそれなりの対策とケアが必要です。
生活習慣によるものですので、
ただ薬をつけていれば治る、というわけにはいかないのです。
・水仕事の際にはゴム手袋を着用する。
・水に手をつけたら乾いたタオルで拭いて
・すぐに保湿クリームを塗る。
・乾燥を感じたらこまめに保湿クリームを塗る。
・ひどい場合は綿の手袋を常時着用する。
・水仕事自体を減らすという意味あいにおいては食洗機や洗濯乾燥機なども賢く使用しましょう!!
我が家は洗面所・お手洗い・リビング・寝室・ポーチ・ポケット、と
いたるところにハンドクリームを置いています。
皮膚の刺激と乾燥で野ざらしになった皮膚は
保湿クリームでバリア機能を補って保護してあげるしかありません。
何はなくとも保湿と外的刺激を避けることです!!
実は、単に保湿剤といっても色々種類があります。
軽症であれば刺激感がなければご自身のお気に入りのクリームで十分ですが、
おすすめは水分保持能力の高い「ヘパリン類似物質含有クリーム」です。
硬くなってごわつく場合は角質をやわらかくする「尿素軟膏」や「サリチル酸ワセリン」、
さらにひどくなり亀裂などで上記がしみる場合は刺激のない「白色ワセリン」など、
状態に合わせて保湿剤も使い分けが可能です。
また、湿疹になってしまったら処方薬「ステロイド外用剤」の出番です。
湿疹がないところに外用しても無意味どころか副作用が出てしまいます。
薬は正しい知識を持って使用することが大切ですから、
自己判断せずにクリニックでご相談下さいね。