肌がかゆい、赤くなる、ポツポツができる、などなど、敏感肌さんには、常に肌トラブルがつきものです。洋服やアクセサリーをはじめ、枕カバーや布団といったものまで、体に触れるあらゆるものに気を配りながら過ごさなければならないので、知らず知らずのうちにストレスを溜めているかもしれません。
1日の疲れを癒し、リラックスできる場であるはずのお風呂ですが、誤った入浴の仕方が原因で、肌トラブルが起きたら、とても悲しいことですね。ここでは、敏感肌にも優しい入浴のコツについてご紹介していきます。
【敏感肌には刺激を与えないことが大切】
熱すぎるお湯や長風呂は皮膚のバリアに欠かせない皮脂を奪ってしまうので、38度から41度のぬるめのお湯に5~10分以内の短時間入浴がおススメです。もちろん、温泉に行ったときは、十分に長風呂を楽しんでください。でもその後に、お肌は乾燥するということをお忘れなく。また、入浴剤は成分によっては刺激が強いこともあります。最後にシャワーで流すようにすると安心です。
ぬるめの湯に短時間の入浴では体が温まらないという方もいらっしゃいますが、それは、代謝が落ちている証拠です。これを機に、運動不足になっていないかどうかを見直して、代謝の良い身体をつくることから意識しましょう。代謝が良くなれば、身体に老廃物が溜まりにくくなるだけでなく、体の隅々まで栄養が行きわたり、体内のあらゆる機能が高まっていくので、思いもかけず、肌トラブルが解消されることもあるのです。
【なるべく刺激を与えない身体の洗い方】
汗でもかぶれることのある敏感肌の方は、皮膚の清潔に保つことが大切です。でも、多くの方が洗いすぎ、こすりすぎて、自分の手で敏感肌を作っています。敏感肌の方であれば、体が無性にかゆくなることがあるでしょう。ですから、ついついお風呂の中ではゴシゴシと洗ってしまうかもしれませんが、それは当然、肌に負担をかけることになります。
本来、汗とほこりはぬるま湯で流すだけで落とせます。皮脂汚れは石鹸が必要なのですが、乾燥肌、敏感肌の女性や高齢者、子どもの場合、もともと皮脂の分泌が少ないので使用部位と使用頻度に注意が必要です。毎日石鹸で洗うのは、皮脂分泌量の多い、頭、顔、上胸部、上背部と汚れやすい手足だけでもよいでしょう。その他は2~3日に1度の使用で十分です。
石鹸は顔の泡洗顔と同じように、よく泡立て、手で撫でるようにして洗えば、角層を傷つけず、皮脂を過剰にとることもないので、乾燥しにくくなります。タオルやスポンジは、繊維で肌を傷つけてしまうので、なるべく使わないようにしましょう。
【手の届かないところはタオルで】
手では届きにくい背中だけは、少しだけ皮膚が厚く、皮脂量も多いということもあり、タオルを使っても構いません。その場合ナイロンは避け、綿でできたタオルを使い、たっぷり泡立ててから、優しく洗うようにし、お風呂から出たら、5分以内にこってりしたクリームやオイルを全身に塗って十分に保湿するようにしましょう。
いかがでしたか?目から鱗のポイントもあったのではないでしょうか。敏感肌を悪化させている原因を避け、シンプルなケアを心がけると、2~3週間で肌が変わってくるのを感じて頂けると思います。