顔についた汚れや皮脂を、さっぱりと洗い上げると、爽快な気持ちになりますよね。手でゴシゴシと洗う、しっかり汚れを落せるイメージがあります。しかし、それは肌を傷めるだけでなく、肌の力を弱らせる"やってはいけない洗顔方法"なのです。肌をいつまでも健やかに保つために、正しい洗顔の仕方を身につけましょう。
【洗顔を変えれば、肌も変わる】
洗顔の目的は、酸化した皮脂と汚れを落とすことですが、多くの方が顔の脂(皮脂)を全て落とそうとしているようです。酸化した皮脂は肌に刺激になってしまいますが、皮脂は外的な刺激から肌を守る大切なバリアです。また、角質細胞間脂質は角層内に水分を抱え込み乾燥を防ぐことにより、肌本来が持つ力を引き出すことに繋がります。
皮脂を取り過ぎたら、洗顔後化粧水と乳液で保湿をすれば良いのでは?と思うかもしれません。でも、皮脂を失うと機能が回復するのに数日が必要となり、普段ならかぶれない様な成分に反応してしまうことがあります。
肌には自浄作用があり、汗とホコリは、ぬるま湯で十分に落とせます。大切な皮脂を守りながら不要な汚れだけを落とす、正しい洗顔を身につけましょう。そうすれば、ニキビ、乾燥性敏感肌、肌に合う化粧品が見つからないといったお悩みや、様々なトラブルが解消することもあるのです。
【細かい泡で、やさしく洗う】
よく泡立てるために、まず手を洗います。次に、洗顔料を細かい泡を作るように良く泡立てます。ふわふわの泡で撫でるように洗うと肌を傷つけずに済みます。具体的には洗顔料を利き手とは逆の手の平に乗せ、少し窪めて、手のひらをボウルに見立て、利き手の指先3本で水を混ぜながら良く泡立てます。苦手な方は泡立てネットを使っても良いでしょう。
もちもちの泡が玉子1分ほどの大きさまで出来たら、手と肌の間にクッションの様に泡を乗せ、やさしく洗いましょう。
【肌タイプ別の洗顔方法】
オイリー肌の方は、Tゾーンなど皮脂の多い部分を入念に洗いがちです。しかし、過剰な刺激に繋がる洗顔方法はかえってトラブルを引き起こすことがあります。皮脂を取り過ぎると、肌が乾燥するばかりでなく、外的刺激から守ろうと、角質が厚くなり、ニキビや毛穴が目立つ様になります。もちろん乾燥肌の方は、もともと皮脂が少ないので洗顔料の使用は夜1回でいいでしょう。
もうひとつ大切なポイントは洗顔料をぬるま湯で最低20回以上はすすぎ、泡が残らないようにすることです。お湯の温度は33℃~36℃くらいが理想的です。
すすいだあとは、清潔なタオルで顔を押さえるようにやさしく水分を取りさります。洗顔後の肌から水分が蒸発する時に角層の水分が奪われる過乾燥になりがちです。3分以内にこってりしたクリームで十分に保湿をするように心がけましょう。
化粧水や美容液、さらっとした乳液だけでは、乾燥肌の保湿は不十分です。バームやクリームでフタをし、水分の蒸発を防ぐことが本当の保湿です。ほんの少しの心がけで、1ヵ月もすると見違えるほどお肌の調子が良くなってくるはずです。