皆様こんにちは、慶田淳子です。
カネボウの美白化粧品により不完全色素斑が顔面、頸部、手背、前腕にまだらにでる被害が
問題になっております。
化粧品なだけに心配もおありかと思います。
脱色素斑はまだらな事が多く、色素脱出の程度は様々なようです。
美白化粧品に含まれているロドデノール(シミができるメカニズムを阻害し、メラニン生成抑制作用がある)
が原因のようです。
他の美白化粧品を使っておられるかたも心配でしょうが、日本皮膚科学会によりますと
ロドデノールはカネボウ独自の物質ですので、リスクがまったくないとはいえませんが、
使用しても問題ないと思います。
まだ詳しい病態は分かってはいなく、皮膚科学会も調査委員会を設け対応している状態です。
先日患者様を診察しましたが、外用した部位、手で触ったであろう頸部に掻痒と赤みがあり、
額と頬によく見ると2ヶ所の脱色素斑が見られました。
半年から1年で回復したという症例が多く経験されているようです。
しかし完全脱色素斑になっている症例の予後は、長期観察が必要ですので結論はでていません。
色素斑が回復するかどうかは、患者様の最大の不安です。
回復している患者様も多いですが、病態が不明であるかぎり今の段階では絶対に治るとはいいきれません。
今の段階ではロドデノールと臨床症状の因果関係、発症頻度、臨床型、予後、
病態など不明な点が多いのが現状です。
今後新しい情報がわかりましたらご報告いたします。