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2016年9月 7日

大人の手足口病

皆様こんにちは
夏風邪の1種で口の中、手のひら、足の裏に水疱疹を形成する病気です。
コクサッキーA6、A10、A16、エンテロウィルス71などエンテロウィルス属のいくつかのウィルスが原因となり、ウィルスによって多少の症状の違いがあります。また、原因ウィルスが数種類ありますので、1回かかってもまたかかる、ということがあります。

感染経路は咳やくしゃみなどの飛沫感染や、接触感染、糞口感染(オムツをかえた後の手洗い不足で食事の支度をするなどして便中のウィルスが口に入ること)でうつります。口から入ったウィルスはまず喉と腸の中で繁殖し、それから血液の中に入り込んで増殖し、症状が出て感染が終了します。ただしウィルスは侵入してから喉から1~2週間、便の中から3~5週間排出され続けます。

90%は5歳以下の乳幼児に多くみられます。感染して3~5日後に初発症状として口の中・手のひら、手の甲、足の裏、足の甲などに2~3mmの水疱や紅色丘疹が出来ます。中心が白くて周囲が赤い米粒大の水疱が特徴です。子供の場合皮膚症状の自覚症状は軽く、口の中にできた水疱は口内炎になり、痛みを伴い飲食が困難なこともあります。その数日後に1/3程度に発熱することがありますが38度程度の発熱が1~2日間起こります。その他の初期症状として嘔吐や下痢があります。手足口病の原因ウイルスの一つであるエンテロウイルスの「エンテロ」は「腸管」を表しています。エンテロウイルスが原因の場合、腹痛・嘔吐・下痢など腸の症状を引き起こすことがあります。また、このウイルスは、まれではありますが無菌性髄膜炎を引き起こす可能性があります。

子供の場合、比較的症状は軽くすむのですが、希にお子さんから大人にうつることがあり、やっかいなのは、子供よりも症状が重くなりがちということです。大人の場合は40度近い高熱になったり、子供に比べると発疹がひどく、痛みやかゆみを伴ったり、手足の末端だけでなく、太ももや膝・腕・腹部などにできたり、重症で爪母にも炎症が及ぶと変形したり剥がれたりすることもあります。

手足口病は夏かぜの一種ですが、大人の手足口病は鼻水や頭痛など風邪によく似た初期症状が出ることがあります。便同様鼻水は他の症状がおさまっても、2~4週間はウイルスとともに外に排泄されることもあり、他の人への感染予防に注意しましょう。

感染予防には手洗いをこまめにしたり、タオルの共有はさけるようにしましょう。また、口内炎で食事がとれない場合は水分補給をこころがけましょう。果汁はしみるので避けた方が無難です。


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