皆様こんにちは。
昨今、TVや雑誌等で肩こりや頭痛、腰痛などが眼瞼下垂から引き起こされるという情報を耳にした方も多いのではないでしょうか。瞼(まぶた)を上げる上眼瞼挙筋という筋肉と瞼の支持組織である瞼板(けんばん)の接合が緩み、瞼が下がり始めると、代償性に瞼を上げるためにミュラー筋(上眼瞼挙筋と同様に瞼の開閉に関与する筋肉)または前頭筋(眉毛を上げる筋肉)を収縮させて目を開くようになります。その結果、眼精疲労・頭痛が生じ、さらには肩こりや腰痛まで引き起こします。
眼瞼下垂というと、高齢の方のお悩みというイメージを持たれている方も多いかもしれません。たしかに加齢性(主には皮膚弛緩症による偽性眼瞼下垂+腱膜性眼瞼下垂)が多いのは事実ですが、緑内障・白内障術後、コンタクトレンズの長期使用・花粉症・アトピー性皮膚炎等による機械的刺激も眼瞼下垂の原因となりえます。
医学的に眼瞼下垂とはMRD:margin reflex distance-1(黒目の中心点と上眼瞼下縁の距離)で評価されます。ちなみにMRD-2は下眼瞼の評価に用います。MRD-1が3.5-5.5mmは正常範囲内であり、3.5mm以下は眼瞼下垂と診断します。またその際には無意識に前頭筋を収縮させて瞼を上げてしまわないようリラックスした状態での眉毛の位置を固定した状態でMRD-1を測定する必要があります。
自覚はなくても軽度の眼瞼下垂の方は意外といらっしゃいます。程度により手術が適応となりますが、極軽度の方や手術療法に踏み切れない方も多くいらっしゃるかと思います。当院ではウルセラによるアイリフト・ブローリフトと額へのヒアルロン酸注入を組み合わせ、目の開きやすさ・瞼の重たさの改善は期待できます。ぜひ一度ご相談ください。