皆様こんにちは。
当院は、ホクロの切除を希望される多くの患者様にご来院いただいています。傷跡になりにくいピコレーザーやCO2レーザーで除去するのですが、まずは良性・悪性の見極めが肝心です。加えて気になるのは「運気的に取るべきか取らざるべきか」ではないでしょうか。ホクロを診る機会が多い医師として多少の知識を持っておこうと思い、ホクロの人相学を勉強した時期がありましたので、今回はそのお話をさせていただきます。
人相学とは中国の長い歴史の中で培われた統計学に基づいた考え方です。まず基本的に鼻周りはあまりいい相ではありません。小鼻のホクロは散財する傾向があり、鼻中央は対人関係でトラブルが起きやすく、また病気にもかかりやすいホクロと言われています。審美的にも鼻周囲の隆起した大きなホクロは老けてみえるので手術をおすすめしています。ほうれい線の上にかかるホクロも運気を下げると言われます。涙袋のホクロは異性に振り回されやすく、目尻のホクロは時に魅力的ですが、男女間のトラブルをかかえる傾向があるそうです。赤唇の中にホクロがある人は浮気症の傾向があり、口角周囲はおしゃべりな人が多いとのことです。
今回記載したものはかなり簡略化した表現なので一概には言えません。また活きぼくろ・死にぼくろと分類しそれにより意味が異なってくる考え方もあるようです。年々大きく成長しているホクロを大事に残している芸能人の方をたまに目にしますが、それも人相学に基づいてのことなのかなと思って拝見しています。
ホクロは大きさ・部位により、メラニンに反応するレーザーでの治療、CO2レーザーや電気メス等での電気焼却から外科的切除(単純な切除縫合、くりぬき巾着縫合、局所皮弁等)まで治療方法は多岐に渡ります。ありふれた疾患ですが、ホクロの治療は奥深いものです。当院では2mm未満の小さなホクロには削らずにピコレーザー(ピコウェイ)の部分照射を行っています。2mm以上のホクロを含む良性腫瘍はCO2レーザーで手術します。7mmを超える大きいものは1/2ずつ、1/3ずつ除去し傷跡を最小限にするよう工夫しています。また、まぶたやまつ毛の間、ボディのホクロも安全に除去できます。
人相学的または美容的にとりたいホクロをお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。また極めてまれに顔つきの悪い皮膚腫瘍がホクロのフリをして潜んでいることがありますが、皮膚科専門医が責任をもって診断させていただきますので、安心してご相談ください。