【大人ニキビ】原因・症状・対策を解説!すぐに実践できるセルフケアと繰り返している場合の美容治療!
1. ニキビは肌や体からのSOS
20~30代に肌悩みを聞くと、必ず上位に挙がるのが『ニキビ』です。
‟治りにくく"‟繰り返しできて"‟痕になりやすい"『大人ニキビ』にストレスを感じている方は非常に多いでしょう。
ニキビは、皮脂の過剰分泌や古い角質で毛穴の入り口が塞がれて皮脂が溜まり、細菌(アクネ桿菌)が繁殖して炎症を起こすことで発生します。
アクネ桿菌は、もともと肌に存在する常在菌で、皮脂を脂肪酸とグリセリンに分解し、肌の潤いを守る皮脂膜の生成に役立ちますが、皮脂大好き!酸素嫌い!の‟好脂性・嫌気性菌"という性質があるので、皮脂詰まりが起こるとぐんぐん増えます。
ニキビの始まりは、『白ニキビ』や『黒ニキビ』ですが、そこからアクネ桿菌が増殖すると、炎症によって赤く腫れた『赤ニキビ』になり、さらに進行すると化膿した『黄ニキビ(膿疱)』へと悪化します。そして、激しい炎症の後に生じる炎症後色素沈着や炎症後紅斑、クレーター状、アイスピック状に陥没したニキビ痕が残ってしまうこともあり、非常に治しにくい状態になるのです。
ニキビができるのは、皮脂を分泌する皮脂腺が大きく発達した『脂線性毛包』が分布する顔、背中、胸などのエリアです。
思春期(11~18歳)までにできるニキビと比べ、大人ニキビを持った方では角層の水分量が低く、バリア機能が正しく働いていないケースが多く見られます。ターンオーバーが正常に行われないため、毛穴が詰まりやすくなってしまうのです。
皮脂量が多い人ばかりがニキビになるわけではありません。乾燥や誤ったスキンケアによっても毛穴が詰まりニキビになることもあります。大人女性が皮脂の分泌がそれほど多くないのにも関わらずニキビになってしまうのにはこういう原因もあるのです。
そして厄介なことにストレスや食生活などニキビを悪化させる要因が複雑なため、治療も一筋縄ではいきません。いずれにせよ、ニキビは肌や体からSOSを発していることには変わりありませので、生活全体の見直ししてみましょう。
2. 大人ニキビができてしまったら
大人ニキビができてしまったとき、毎日のスキンケアやメイクで大切なのは、こすらない、つぶさないことです。ファンデーションは、肌あたりが良い清潔なパフでやさしく塗布しましょう。パフは、スタンプ式で密着させるほうが肌への刺激を抑えることができます。ファンデーションブラシは使わない方が無難です。またチークブラシを使う場合は、上質なものをふんわり当てるようにしましょう。
当院では、ニキビ治療として、『ケミカルピーリング』と『フォトフェイシャルM22』を行っています。ケミカルピーリングは乳酸の作用で角層を優しく溶かし、毛穴詰まりを解消し新しいニキビが出来にくくなります。フォトフェイシャルM22はニキビの赤味や黒ずみに効く波長や、アクネ菌の殺菌効果のある波長を用いてニキビを減らし、顔全体の色むらを解消します。2つの施術を同日に、月1回の頻度で3~4回行うと効果的です。
3. 予防のための美習慣
ニキビを改善には次の5つの生活習慣を見直すことです。「バランスの良い食事」「良質な睡眠」「便秘の改善」「ストレスコントロール」を心がけることが重要になります。
中でも便秘解消は大事です。便秘がちな人は角層の水分量が低く、毛穴が詰まりやすくなります。便秘が続き、腸内の悪玉菌の割合が増えると、血液中に悪玉菌によってつくられる腐敗産物が巡ることが分かっており、これがニキビのできやすい肌質の一因と考えられています。腸活は健康に良いだけでなくニキビも減らすという研究データもあることから、インナーケアも大切です。
そしてスキンケアの3本柱は、「洗浄・保湿・紫外線対策」です。洗浄は皮脂などの刺激物を除去するスキンケアのファーストステップです。洗浄力の強すぎないものをよく泡立てて、優しく泡で包み込むように行ってください。泡立てることで、界面活性剤の量が少なくても十分洗浄力が高まり、乾燥しにくくなります。
次のステップは保湿です。保湿剤はヒアルロン酸やセラミド、多糖類、アミノ酸など水分を抱える作用のある成分を含んだ乳液やクリームを選び、しっとりする量を塗ってください。肌が自分の力で潤うことができるようにターンオーバーを整えることが大切です。朝は天候によらず日焼け止めを塗るまでが基本のスキンケアです。年齢とともに抗酸化力が低下するので、大人も光対策が必須です。
そして夜は、湯船にゆっくり浸かることでリラックスしましょう。血行がよくなり新陳代謝もアップします。そして肌のターンオーバーも促してくれます。毎日シャワー派の人は週に何回か試してみるだけで、肌も体も変わってくると思います。