【目周りのお悩み クリニック編】症状に合わせた適切な治療を解説~効果的なオリジナルコンビネーション治療も紹介

【目周りのお悩み クリニック編】症状に合わせた適切な治療を解説~効果的なオリジナルコンビネーション治療も紹介

    目次
  1. 1. みんな気になる目周りの老化
  2. 2. 目周りのクリニック治療

1. みんな気になる目周りの老化

2006年から16年以上美容皮膚科クリニックの院長を務め、1万人以上の患者様の診察をしてきました。当院は‟メスを使わずにマイナス7歳の美しい肌作り"をコンセプトにしています。その中で、患者様の挙げられるお悩みに、必ず入っているのが‟目周りの老化症状"です。

目周りのお悩み 原因編』では、目周りの代表的なお悩み6種類について解説しました。くすみ、くぼみ眼、上瞼のたるみ、目尻のシワ、目袋の突出、各種クマ、の6種類です。

これらの症状は一つではなく、年齢が上がるにつれて複数になります。30歳ごろから目尻や目の下に浅いシワが現れ、クマが出来始め、30代半ばから目の下のたるみが目立ち始め、40代からくぼみ眼や上瞼のたるみ・眼瞼下垂などが加わって、シワが深くなっていきます。

目周りのお悩み ホームケア編』では、自宅でのケア方法などを解説しましたが、老化が進行すると、ホームケアだけでは太刀打ちできなくなります。だからこそ、早めのケアが肝心です。少しでも早くご相談いただければ、メスを使わない美容皮膚科治療で若々しい目元を取り戻すことができます。

2. 目周りのクリニック治療

目周りの老化症状はいくつもの要因が合わさり生じています。ですから、原因に合わせて適切な治療を複数組み合わせるコンビネーション治療を行います。

■ まぶたのくすみ・黒ずみ

フラクショナルCO2レーザー

レーザーを小さな点状に照射する技術をフラクショナルテクノロジーと呼び、この技術を搭載したレーザーがフラクショナルレーザーです。

フラクショナルCO2レーザーは、ホクロやイボを削るときに使用するCO2レーザーでお肌に小さな穴を開け、意図的に一旦傷を作ります。その小さな傷を治そうとする皮膚の自己再生機能により、ハリと透明感のあるふっくらとした肌へよみがえります。

ニキビ痕や肉割れ治療に用いるイメージがあるかもしれませんが、フラクショナルCO2レーザーは唯一、上下まぶたのまつ毛の際まで照射可能なレーザー(『フラクショナルアイリフト』)です。まぶたの頑固な黒ずみを新しい皮膚に入れ替え、たるんだ皮膚を引き締めます。

■ 目尻のシワ

表情ジワには、ボトックス注射

シワの原因となる表情筋にボトックスを直接注射することで、筋肉の動きを一定期間弱めます。シワを解消するだけでなく、深く刻まれるのを予防できます。シワが深く刻まれる前の30代から始めたい「予防と治療」二つの意味がある注入治療です。当院のメソボトックステクニックで治療すれば、無表情になる心配は無用です。

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ちりめんジワには、PRP(多血小板血漿)注入スカーレットS

PRP注入は、ご自身の血液から専用の自己型注入剤を作り、血小板の放出する成長因子によって、シワ・たるみなどの老化症状を改善させる再生治療です。ヒアルロン酸注入のようにボリュームを高める作用はありませんが、注入エリアに新しいコラーゲン線維・エラスチン線維を増やすことで、少しずつシワが浅くなります。仕上がりのナチュラルさが人気の秘密です。

スカーレットSは針刺激と高周波(RF)の熱によるダブルの創傷治癒効果により、再生を促進し、加齢により変性したコラーゲン線維を新しく入れ替え、目周りのちりめんジワを改善します。

■ 二重の幅が狭くなる(上まぶたのたるみ)

ウルセラ照射(HIFUウルセラシステム)

二重の幅が狭くなる理由は二つあります。一つ目は‶眼瞼下垂″です。眼瞼下垂は根本的には手術が必要な症状ですが、軽度であれば『ウルセラ照射(ウルセラアイリフト)』が有効です。

ウルセラシステムは、超音波のエネルギーを一点に集約させ、65~70℃の熱凝固点を多数作り、コラーゲン再生により様々な皮膚たるみを強力にリフトアップできる『たるみ治療』マシンの最高峰です。皮膚の表面には傷をつけずに、エネルギーを正確に狙った層(深さ)に届けるのでダウンタイムはほとんどありません。

ウルセラアイリフトは眼の下~コメカミ~眉下~眉上~額に照射します。施術直後には伸びたコラーゲン線維の収縮による引き締め効果が、長期的には新しいコラーゲン線維の再生により、緩んだ皮膚を強力に引き締めます。眉山のエリアに存在する眼窩靭帯と周辺の組織を強化することで、目の開きが楽になります。

二つ目は、上まぶたの皮膚が伸びてかぶさってくる‶皮膚たるみ″です。これには、フラクショナルCO2レーザーを上下まぶたに照射する『フラクショナルアイリフト』が有効です。CO2レーザーで点状に皮膚をリニューアルするので面積が縮み、二重のラインがすっきりします。1ヶ月毎に6回程度の繰り返し治療が必要ですが、切開手術と異なり、ダウンタイムは軽く、傷も残りません。

■ 上まぶたのくぼみ(くぼみ眼)

ヒアルロン酸注入

保水性の高いヒアルロン酸を注入することで上まぶたのボリュームを高める注入治療です。まぶたの皮膚は薄く、最も浮腫みやすい部分なので、1カ月程度、まぶたが重く感じますが、馴染んだ後は自然な仕上がりです。

凹みが軽度な場合は、PRP注入やスネコス注射を行います。目元やまぶたは皮膚が薄く、ヒアルロン酸注入のハイレベルなテクニックを要する繊細な部位です。当院では「良質で滑らかな製剤」を「適切な深さ」に「適切な量」を注入することで凸凹せずにくぼみ眼も若返らせることができます。

■ 目の下のたるみ・ふくらみ(目袋)

ウルセラ照射(HIFUウルセラシステム) スカーレットS

眼窩内脂肪がヘルニア状に飛び出してくる目袋は、皮膚、眼輪筋、筋膜、眼窩下靱帯などの強度が低下することで現れます。つまり、深部まで作用するマシンでないと効果が期待できません。

切らずに目袋を軽減させるには『ウルセラアイリフト』と『スカーレットS』照射のコンビネーション治療を行います。眼瞼下垂の症状も軽減させる『ウルセラアイリフト』は、難治性の目袋の引き締めにも有効です。

『スカーレットS』は、針刺激による創傷治癒効果と高周波(RF)の熱効果を融合させたニードルRFと呼ばれるマシンです。機器の先端にセットされている25本のマイクロニードル(極細電極針)から、真皮~皮下組織に直接RFを照射することで、コラーゲン線維の入れ替えと再生を促進し、肌のハリや質感を高めます。まぶたの際まで施術でき、目周り集中のパーツ施術なら比較的安価で、術後のダウンタイムはほとんどありません。

■ 目の下のクマ:茶グマ・青グマ・たるみグマ・影グマ(凹みグマ)

➡茶グマには、ピコトーニング

ピコトーニングは、レーザートーニングの進化版で、Qスイッチレーザーより1/1000短いパルス幅で照射するピコセカンドレーザーを用います。発生する衝撃波でメラニン色素を破壊し、短回数でくすみを改善させます。目の周囲には照射しない施設が多いですが、当院では医師が丁寧に下まぶたの際まで照射するため、茶グマにも効果があります。使用する波長は1064nmのNd:YAGレーザー、肌の深部に作用しコラーゲン生成も促進されるので、たるみによる黒グマにも効果が期待できます。

➡青グマには、PRP(多血小板血漿)注入

青グマは、目の下の皮膚が薄く下層の静脈血や筋肉の青黒さが透けている状態です。小児期から目立つ人もいて、体質によるところも大きいですが、真皮のコラーゲン線維を増やし、透けにくくすることで軽減できます。膨らまさずにコラーゲン密度だけを高めるPRP注入は、青グマ治療にもうってつけなのです。

➡たるみグマには、ウルセラ照射(HIFUウルセラシステム) スカーレットS

目の下のたるみには目袋と同様、伸びた組織を収縮させる施術を組み合わせて治療します。たるみの程度によりますが、標準的な初期治療は『ウルセラアイリフトミニ(目の下集中)』を1~2回、『スカーレットS(目周りパーツ)』照射を2~3回行います。その上で、凹みがある場合は『ヒアルロン酸注入』も併用します。この手順で行えば、ヒアルロン酸注入後に目の下が凸凹したり、たるみが余計目立ったりすることはありません。

➡影グマ(凹みグマ)には、ヒアルロン酸注入

目の下のクマができる原因の中に、皮膚のたるみと凹み(ボリュームの減少)があります。加齢などにより、皮下脂肪が減少し、皮膚が薄くなって、目の下から頬の中央が痩せて凹むと、疲れて老けて見えてしまいます(凹みグマ)。また、皮膚がたるみ、浅いシワがたくさんできると、細かい影が見えてきます(たるみクマ・黒クマ)。

このタイプのクマを解消するためには、凹んだ部分にヒアルロン酸を注入し、持ち上げる治療法が一番です。ヒアルロン酸はもともと私たちの体の皮膚や関節などに含まれている成分ですので、体内に注入してもアレルギーなどを生じる事もほとんどな安全な治療です。

40代以降は様々な症状が混在しているので、より高い効果を得るためにはコンビネーション治療がおすすめです。お一人お一人の状態に合わせて最適な治療をご提案していきます。ぜひご相談にいらしてください。