【2024年花粉症・花粉皮膚炎】今日からできるおうち対策!つらい症状には『花粉症ボトックス』
今年も花粉症の本格シーズンが到来!今や、日本人の4割近くが症状を抱えていると言われ、国民病でもある花粉症。鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなど、ツライ思いをしている人も多いのではないでしょうか。少しでも症状を軽くするためには、早めの対策をすることが大切です。そこで今回は、正しい知識やセルフケア法についてご紹介します。
- 1. 2024年の花粉飛散ピークは?
- 2. 花粉によって引き起こされるアレルギーとは?
- 3. 花粉症かも?と思ったらするべきことは?
- 4. 花粉で肌が荒れる!花粉症皮膚炎になってしまったら
- 5. クリニックでできる治療法
目次
1. 2024年の花粉飛散ピークは?
日本気象協会によると、今年のスギ花粉の飛散開始は2月上旬。ほぼ例年並みか例年よりやや早いスタートとなる見込みで、飛散量は例年よりやや多い傾向だそう。ちなみに、スギ花粉は2月下旬から3月下旬、ヒノキ花粉は3月中旬から4月中旬に飛散ピークを迎える見込みなのだとか。
春先になると花粉症の症状を訴える人が多いため、花粉症はスギやヒノキの花粉によるアレルギー症状をイメージする方が多いのですが、実はその他の植物でも生じます。シラカバやハンノキ、イネ科のカモガヤ、ハルガヤ、キク科のブタクサ、ヨモギなどがあり、日本では約60種類も存在すると報告されています。スギやヒノキの花粉は春がピークですが、夏や秋に花粉が飛散する植物もあります。さまざまな植物の花粉が一年中飛んでいるので、季節を問わず花粉症を発症する可能性はあります。
春以外の時期にアレルギー症状が現れる方は、スギやヒノキ以外の植物の花粉が原因かもしれないので、医療機関を受診しアレルギーの原因を調べてもらうことをおすすめします。
2. 花粉によって引き起こされるアレルギーとは?
花粉症の主な症状としては、目のかゆみや充血、くしゃみ、鼻水、のどの違和感、頭痛、肌荒れなどがあります。このように、目や鼻、喉など粘膜の部分でアレルギー反応が起こってくるのが特徴です。では、なぜ花粉症は引き起こされるのでしょうか。
花粉の殻の中にはアレルギー反応を起こす抗原物質が入っているのですが、粘膜の水分に触れると殻が壊れて抗原が露出し、粘膜ではこの異物(抗原)を排除しようとしてアレルギー反応が生じます。とはいえ、初めて触れた時にはアレルギー反応は生じず、繰り返し付着することで抗体が作られ、その次に抗原に触れた時に『抗原抗体反応』が起きてアレルギーの症状が現れます。個人差はありますが、数年から数十年かけて花粉をくり返し浴び、抗体の量が増加すると、くしゃみや鼻水、目のかゆみや涙目などの花粉症の症状が現れるようになります。
また、花粉は排気ガスや黄砂など、空気中の大気汚染物質にぶつかると壊れて抗原が露出しやすくなるので、空気の汚染された地域ほど花粉症の有病率が高いことが分かっています。
一度抗体が作られると、同じ抗原に対しては毎回同様の反応が起きます。本来は湿った粘膜部分に症状が出ますが、皮膚のバリア機能が弱まっていると、穴が開いた状態なので、皮膚でもアレルギー反応が起こって赤みや痒みを伴う湿疹が出ることもあり、これを「花粉皮膚炎」と呼びます。ひとえに花粉症といっても、症状は人によってさまざまなのです。
頻度は下がりますが、下痢や腹痛、吐き気、便秘などの消化器症状が出ることもあります。口腔内に入り込んだ抗体を飲み込んで、消化管内でアレルギー反応が生じるためです。
3. 花粉症かも?と思ったらするべきことは?
花粉症対策の基本は花粉を浴びないことと、体についた花粉を早く落とし家に持ち込まないこと。とにかく、体に侵入する花粉をいかに少なくするかが、花粉症対策の重要なポイントです。花粉症の症状を軽減するだけでなく、まだ花粉症でない人にとっては、花粉症の発症を防ぐ効果が期待できます。
【自分でできる花粉症対策】
■ 花粉をできるだけ避ける
☑外出時は顔にフィットするマスク、メガネを着用する
☑花粉が付きにくく露出の少ない服装を心がける
☑花粉飛散の多い時間帯(昼前後と夕方)の外出を控える
花粉を肌や髪にできるだけ付着させないことが一番の予防策なので、外出時は帽子やメガネ、マスクを装着すると良いでしょう。メガネは、花粉専用のものでなくても十分効果があります。また、髪は静電気がたまりやすく花粉が付着しやすいので、帽子をかぶったり、コンパクトにまとめるのも効果的です。ウールなどの花粉が付着しやすい衣類は避け、綿、ポリエステルなど花粉が付着しにくい衣類を選びましょう。アウターはスプリングコートやブルゾンなど、表面がツルツルした素材のものだと花粉が付着しづらい傾向にあります。
■ 花粉を室内に持ち込まない
☑帰宅時は玄関で花粉をシャットアウト
☑帰宅後は手洗い、うがい、洗顔、洗髪で花粉を落とす
☑空気清浄機などを活用し、換気方法を工夫する
☑洗濯物や布団の外干しを控える
☑朝に掃除機をかける
アウター類など衣服は玄関先で脱ぎ、はたいたりブラシで払ったりして、付着している花粉をオフ。なるべく室内に持ち込まない工夫をしましょう。また、洗濯物や布団は部屋干しして、衣類に花粉がつくのを避けることも大切です。そして、帰宅後はお風呂場に直行し、入浴してしまうのが一番。花粉をすぐに洗い流すと安心です。すぐにお風呂に入らない場合は、なるべく早くメイクを落とすことがポイントです。洗顔やうがいに加え、目の洗浄や鼻うがいをし、とにかく体に付着している花粉を取り除くことを優先して下さい。ちなみに、部屋に入った花粉は、夜の間に床に落ち、モーニングアタック(朝にくしゃみがたくさん出る)を誘発します。朝、人が動いて花粉が舞い上がる前に、マスクをして掃除機をかけましょう。
■ その他のセルフケア
☑抗アレルギー薬で対策
☑腸を整えて免疫力を高める
☑生活習慣を整える
抗ヒスタミン薬やステロイド薬など、抗アレルギー薬の内服薬、点鼻薬、点眼薬などを使って症状を抑えます。診断済だけれど病院に行く暇がないという人は、市販薬で対応を。クラリチンやアレジオンなどは処方薬と同じ成分なので、治療薬として有効です。花粉からくるアレルギー性皮膚炎の痒みにも効くので、ぜひ試してみて下さい。
また、インナーケアで免疫力を高めることも重要です。そのために腸内環境を整えましょう。腸の調子がいいと、感染症やアレルギーへの免疫効果のほか、皮膚のバリア機能も高まります。腸内環境を整えるには、善玉菌を増やすものを積極的に摂ることが大切です。ヨーグルト、納豆、甘酒など、乳酸菌やビフィズス菌、麹菌、酵母菌など善玉菌が含まれる発酵食品を複数取り入れましょう。また、最近の研究で、酢酸菌も腸の免疫機能を活性化し、アレルギー症状を緩和することが分かっています。バランスのいい食事を摂り、適度な運動、良質な睡眠をとるなど生活習慣を整えることで、体の内側から立て直しましょう。
4. 花粉で肌が荒れる!花粉症皮膚炎になってしまったら
花粉症といえば、目のかゆみ、くしゃみ、鼻水などが代表的な症状ですが、皮膚にトラブルが起きることもあります。当院でも、「花粉の時期になると、なぜか肌のかゆみや湿疹などの肌トラブルが起きる」というご相談をいただきます。このように、花粉によるアレルギー反応で、肌に赤みやかゆみなど炎症が起こる症状を『花粉皮膚炎』と呼んでいます。
■ 花粉皮膚炎の主な症状
・肌が乾燥し、赤みやかゆみがある
・肌にブツブツとした湿疹が現れる
・まぶたや目の周りが赤くなる
症状の出方は、それぞれの肌が持つバリア力により異なりますが、花粉が飛散する時期にのみ、目の周りや顔など露出が多い部位や衣服やアクセサリーが擦れやすい首に症状が現れるのが特徴です。もともと花粉症で、何度も鼻をかんだり、目がかゆくてこすったりすることでも生じやすくなります。また、目、鼻、喉のいわゆる花粉症の症状が出なくても、花粉皮膚炎だけを起こしている例もあります。季節の変わり目に起きる"肌荒れ"と思って放置している人も少なくありませんが、毎年同じ時期に症状が出たり、花粉の飛散量の多い年に症状が重くなったりする場合は、花粉皮膚炎を疑いましょう。
花粉皮膚炎の原因は、皮膚のバリア機能が深く関係しています。バリア機能には、肌内部の潤いが逃げないように守るほか、外部の刺激や異物から肌を守る役割があります。しかし、花粉が飛散する春先は、冬の間に蓄積された乾燥ダメージや強くなり始めた紫外線などの影響によって角層の細胞同士に隙間が生じ、皮膚のバリア機能が低下しやすくなります。すると、肌は外部の刺激に対して敏感になり、肌に花粉が付着するとアレルギー反応が生じやすくなります。その結果、肌のかゆみや湿疹、赤みといったトラブルが起きてしまうのです。
バリア機能を高めるためには、なにより保湿が大切です。肌内部の水分を保持する働きのあるヒアルロン酸やセラミド、アミノ酸、グリセリンといった保湿成分を含むモイスチャライザー(クリーム)類でしっかりケアしましょう。また、潤いが逃げないように、洗顔やスキンケアの見直しをしましょう。この時期、あえて新しいアイテムをプラスすると肌への刺激になることがあるので、使い慣れたアイテムでケアするほうがベター。同時に肌のバリア機能を高めるために生活習慣の見直しも大切です。
バリア機能が高く、健康的で美しい肌のために欠かせないインナーケアの5本柱は「バランスの良い食事」「良質な睡眠」「腸内環境の向上」「運動習慣」「ストレスコントロール」です。これらのうちの2〜3本が崩れると、肌はゆらいでしまいます。基本的な生活習慣を整えるだけでも、体の抵抗力を高めることができ、バリア機能をアップしてくれます。
5. クリニックでできる治療法
セルフケアで症状が改善しない時は、すみやかに皮膚科を受診してください。炎症が強い場合は、ステロイドの外用薬などを使って炎症を抑えていきます。また、ひどくなる前に抗ヒスタミン薬などを内服することで、症状の緩和・改善が見込めます。体質や症状によって最適な治療法が変わるため、まずは専門医に相談しましょう。
その他、花粉症や花粉皮膚炎の治療として、当院では『点鼻ボトックス』や『プラズマシャワー』をご案内しています。さらに、花粉シーズンが終わって肌荒れが落ち着いてから、強いバリアに立て直す『水光注射』を始めておくのもおすすめです。花粉皮膚炎を生じにくい、健康で強く潤った肌に変えるので、来年は花粉皮膚炎無しで快適に過ごせるかもしれません。
■ 花粉症の治療には...『点鼻ボトックス』
『点鼻ボトックス』は、表情ジワ改善の治療などに使われている『ボトックス注射』を、注射ではなく、目薬のように鼻腔に垂らすだけの治療法です。ボトックスには、鼻水を分泌させる神経伝達物質"アセチルコリン"の放出をブロックする働きがあり、点鼻するだけで鼻水や鼻づまりが改善されます。痛みやダウンタイムがなく、早い方で施術を受けた当日から花粉症の不快な症状(鼻水・鼻づまり)を抑えることができます。また、鼻炎症状だけでなく、目のかゆみも少し軽減させる効果があります。
さらに、通常の抗アレルギー薬にみられるような口や鼻の乾き感、眠気やだるさが出ないため、日常生活に支障をきたす心配がありません。肌が弱いので鼻をかみたくない、車を運転するので眠くなる薬を飲みたくない人などにおすすめです。花粉症の症状が出てからも施術でき、即効性があります。内服薬のように花粉飛散1カ月前から飲み始める必要がないのもいいところ。結婚式や大切なプレゼンなどの前にもおすすめです。
『点鼻ボトックス』 1回¥12,000
1回の点鼻で、約2~4週間程度効果が持続します。当院では、1シーズン2回施術する方が多いです。抗アレルギー薬の点鼻・点眼・内服など標準治療との併用も可能です。
■ 花粉皮膚炎の治療には...『プラズマシャワー』
花粉皮膚炎では皮膚表面で強い炎症が起きています。放置すると老化を加速するので、出来るだけ早く炎症を鎮めなくてはなりません。花粉皮膚炎や、乾燥や肌荒れなどの症状に悩む人に試して欲しいのが『プラズマシャワー』です。高い電気エネルギーを持つ「プラズマ」の特性を応用し、強力な滅菌力で肌トラブルを引き起こす細菌を死滅させ、肌荒れを改善します。単体でも高い効果を得られますが、最大の特徴は、TDDS(経皮ドラッグデリバリーシステム)により、施術後に塗布する薬剤の吸収を飛躍的に高める効果があることです。花粉皮膚炎の場合、同時に抗炎症と肌再生作用が高い「サイトプロMD」を浸透させることで、傷ついた肌の炎症を抑え、赤みを改善し、キメの整った健康的な肌へ導きます。
プラズマ照射後の滅菌された清潔な肌に、薬剤(美肌成分)を浸透させることができるので肌トラブルになりにくく、安全性の高い治療法です。アトピー性皮膚炎の治療にも効果的です。
『プラズマシャワー』初回トライアル¥20,000
施術時間はわずか10分(全顔の場合)、痛みやダウンタイムがないノンストレスの施術なので、当院でも年齢を問わず人気があります。
■ 花粉皮膚炎の予防には...『水光注射(極水光プラス)』
花粉皮膚炎を防ぐには、肌のバリア機能を高めることが大切です。極水光プラスは、非架橋のヒアルロン酸にビタミン、アミノ酸、ペプチドなど数十種の肌再生成分を、真皮浅層に注射する施術です。潤いが高まり、表皮と真皮の再生がスムーズになるため、バリア力の高い健康で強い皮膚に変えていきます。3~4回繰り返すと、コラーゲンも増えるのでハリも高まります。
『水光注射(極水光プラス)』初回トライアル¥48,000
極細針を用いて皮膚を吸引しながら注入するので、痛みは最小限です。施術直後は膨疹(針の跡に沿って、小さなプツプツとしたデコボコ感)が少し目立ちますが、ほとんどの場合、1~3日程度で自然に消腿します。目周りや施術を多く重ねた部位には、2~3日間針痕が赤く残ることがありますが、メイクでカバーできる程度です。
花粉症や花粉皮膚炎は、今まで大丈夫だった人も突然発症することもあります。花粉症に関する正しい知識や情報を持ち、しっかりとした対策を行いましょう。