紫外線が肌にもたらす影響、子供の将来にも影響大!親子でUV対策
1. 本当に怖い紫外線の話
太陽光線には、紫外線、可視光線(ブルーライト)、赤外線の3つがあります。このうち、私たちがケアできるのは、紫外線である、UV-A波とUV-B波です。
UV-A波は長波長で真皮深層にまで深く到達します。皮膚の奥に届き、肌を黒くし、『シワ』や『たるみ』の原因となり、肌の弾力を奪います。また、UV-A波は窓ガラスも通り抜ける性質があります。日焼け止めでPAという指数は、このA波を防ぐ効果を表す目安で、PA++++などと表示されます。
一方のUV-B波は、A波に比べてエネルギーが強く、中波長で主に皮膚の表皮まで到達します。浴びると赤く腫れあがり、いわゆる日焼けを起こし、『シミ・そばかす』や乾燥を引き起こします。B波の日焼け止めの指数はSPFで表されます。これは紫外線B波を浴びた際に、かすかに赤くなるまでの時間を何倍に延ばせるかを表現しています。例えばSPF20だとすると、日本人の平均的なSPF1単位が15~20分ですので、約6時間程度肌を日焼けから守ってくれるということです。
日焼けで起こっているのはやけど(熱傷)と同じことです。赤くならないから大丈夫と考えるのは禁物で、紫外線は少量でも遺伝子に傷をつけます。私たちの体にはDNAの傷を修復する仕組みがありますが、無防備な日焼けを繰り返すと修復が間に合わず、『老人性イボ』や『シミ』、皮膚がんを引き起こします。こうなってくると、セルフケアは難しく、取り返しがつかないこともあるのです。
2. 幼児期から紫外線対策は必須!
紫外線の害が明らかになるにつれ、UVケアが必要だと考える人は多くなってきました。それでも中には日焼け止めは肌に負担があるので塗らない方が良いのではないかと考える人もいます。特に皮膚の薄い子どもやアトピー性皮膚炎がある方にその傾向があるようです。
しかし紫外線対策は、幼児期から必要です。肌には生まれながらにして紫外線ダメージを修復する力が備わっていますが、成長期の肌は細胞分裂のスピードが速く、この自己修復が間に合わないこともあります。UV対策をせずに長期間にわたって紫外線を浴び続けることは、若い肌にとって大人以上にリスクが高いのです。
またティーンは、紫外線が当たると角質が厚くなって毛穴の入り口が詰まりやすくなり、『ニキビ』が増えるので、ニキビ対策としてもUVケアをすることは大切です。
10代の間に、いかに紫外線から肌を守れるかが、将来の肌を決めます。見た目だけではなく、皮膚がんや皮膚疾患のリスクを下げてくれるので、早くからのケアが重要です。
子どもほど皮膚がんのリスクも高くなりますので、親からUVケアを率先して促すのがいいと思います。20歳までに一生分の8割の紫外線を浴びるとも言われています。肌育は親の役割。正しいサンケアを習慣づけたいですね。
3. 光老化ってなに?
光老化は、紫外線などの太陽光によって皮膚に現れるすべての老人性変化のことです。露出されている皮膚では生理的皮膚の老化(自然老化)に加えて光老化の影響が大きく見られます。バストやお腹の皮膚と比較すれば、その影響の大きさは一目瞭然です。
紫外線を浴びると、皮膚の中で『活性酸素』が発生し、それが細胞にダメージを与えて、メラニンを不必要に作り続けると『シミ』となり、コラーゲンの分解やエラスチンの劣化が進むと『シワ』、『たるみ』となります。光老化は止めることはできなくても太陽光を防御することにより遅らせることが可能です。帽子や日傘を用いた遮光、UVケアを意識したライフスタイルを心がけましょう。
4. 未来の肌のためにできること
日焼け止めを塗る際に覚えておきたいのは「ミルフィーユ塗り」です。日焼け止め、下地クリーム、ファンデーション、パウダーなどを重ね塗りすると効果を高めることができます。
お子さんをお持ちのお母様から、「日焼け止めにプラスするとしたら、どんなケアをすればいいでしょうか」と聞かれることがよくあります。そんな時にお薦めするのが、『飲む日焼け止め』です。お子さんは日中、日焼け止めを塗り直しづらいと思いますので、朝食時に抗酸化作用を持つサプリメント飲む日焼け止めを服用して、外側と内側から守ってあげましょう。
長引くコロナでマスクは手放せませんが、マスクをしているからといってUVケアをしなくてもいいという考えはしてはいけません。マスク越しでも紫外線は肌に届いています。マスクと肌が触れる、頬や鼻、あごなどは、日焼け止めがこすれ落ちやすいので重点的に塗りましょう。できれば2時間ごとの塗り直しで、未来の肌のためにできるUV対策を実行していきましょう。