人には聞けないデリケートゾーン(フェムゾーン・VIO)の『におい』の原因を解説!裾ワキガの治療法も紹介
- 1. デリケートゾーンのにおいの原因は?
- 2. おりものシートはかぶれの原因⁈
- 3. 細菌性膣炎で魚が腐ったようなにおいに!
- 4. 裾ワキガは専門医へ!
目次
1. デリケートゾーンのにおいの原因は?
下着を脱いだとき、性行為の前、ふとしたときに自分のVIOのにおいが気になったことはありませんか?他人と比較できないだけに少し不安になりますよね。
酸っぱいにおいは正常です。健康な女性ならば、おりものは乳白色から透明で、少し酸っぱいにおいがします。おりものは女性の健康を守るバリアのようなものです。まず、女性の内性器(卵管・子宮・膣)の構造を見てみると、膣の奥に子宮があり、子宮の先は卵管になります。そして卵管の末端はいきなり腹腔内に開口しています。
つまり女性の内性器は、常に雑菌や病原菌によって侵される危険があるのです。そのため、膣内にはデーテルライン桿菌という乳酸菌の一種が常在していて、粘液の成分をエサにして増えることで、膣内は常に酸性に保たれて細菌の繁殖を防いでいます。そのため酸っぱいヨーグルトのようなにおいがするのです。またおりものは、膣内への異物侵入を防ぐ役割もあり、膣内はいつも濡れている状態で保たれています。
いつもとは違ったにおいがしたら要注意です。おりもののほかにも、においの原因は、大きく分けて3つあります。
■汗
汗を分泌する汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」があります。体温の調節を行う「エクリン腺」の汗は無色透明です。一方「アポクリン腺」は、ワキ、外耳道、へそ、そしてデリケートゾーンなど、特定のエリアに分布しています。ここから出る汗はほんのり黄色でねっとりしていて、脂質やタンパク質など、においの元となる成分を多く含み、フェロモン汗とも呼ばれています。このアポクリン腺の活性が遺伝的に高い人では、ワキガやすそワキガ(裾ワキガ)になり、においが強くなります。
エクリン腺は無臭ですが、汗の量が多く、吸水性の悪いショーツを長時間履くことで蒸れたりすると雑菌が繁殖し、においが増幅しやすいのです。
■皮脂
汗とセットでにおいの原因になりやすいのが皮脂です。頭、顔、ワキの下と同様に、デリケートゾーンは皮脂の分泌が盛んな脂漏部位です。皮脂腺の活性は男性モルモンの影響を受けます。そのため女性も性成熟期であるアラサー世代ではにおいが強くなる時期です。性ホルモンの分泌が減ってくる40代半ば以降には、そのにおいも落ち着いてきます。ところが、40代以降は皮脂が酸化しやすくなるので、酸化皮脂独特のにおいが強くなることもあります。
■尿や便、月経血、おりもの
当然ですが、尿や便、月経血、おりものもにおいにつながります。陰毛が多いと付着したままになりやすいですし、排泄、排尿の後は、ウォシュレットを使ったとしても、小陰唇の裏側、シワの間は拭き残しや洗い残しになりやすい部分です。清潔を保ちやすくするためには、医療機関での『VIOレーザー脱毛』がおすすめです。
においが気になるからと洗い過ぎもいけません。皮膚の常在菌が失われ、乾燥や湿疹の原因となります。大陰唇と小陰唇の皮膚は全身でいちばん薄く、ラップより薄いほどです。アトピー性皮膚炎などの敏感肌で、尿が付着すると痒くなるという人は、ウォシュレットで尿道周りをサッと洗い流し、ティッシュペーパーで水分を吸い取ってください。
そして便は、そもそも自然と切れがよく終わったら、おしりの穴に何もついていないのが健康の証です。汚れていてウォシュレットで洗わないとダメな人は肛門や腸内環境に問題があるかもしれません。
月経血はタンポンとナプキンをダブルで使用するとにおい対策になりおすすめです。おりものは酸っぱいにおいなら正常ですが、くさい場合は感染症の可能性があります。
2. おりものシートはかぶれの原因⁈
健康な女性はおりものが多く、白いショーツが1年で黄色くなって買い替えるのは当たり前です。汚れるのが嫌だからといって、おりものシートを常に貼り、おりものをすべて吸い取ってしまうのは、かえってデリケートゾーンがかぶれることもあります。膣洗浄液の使用や膣内の洗浄は、膣内のバリアを破壊してしまうのでできるだけさけたほうが良いのです。
3. 細菌性膣炎で魚が腐ったようなにおいに!
健康な女性のにおいは少し酸っぱい程度ですが、病気にかかるとおりものは黄色になり、魚が腐ったようなにおいになることもあります。その一つが細菌性膣炎という感染症です。これは性感染症ではなく、膣の洗い過ぎや頻回な性行為、複数のパートナーとの性行為、膣内射精などにより、膣内を酸性に保つことができない時に感染します。
そもそも女性は性行為により膣内の酸性度がゆらぎやすいものです。性行為の後、膣の自浄作用が回復するまでには時間がかかりますが、回復する前に頻回の性行為があることで、細菌性膣炎が起こることもあると考えられています。
悪化するとおりもの変色や増加、膣のかゆみなどの症状が出ることもありますが、ほとんどの場合、におい以外の症状が出ないため、気づかないまま感染している人も多く見受けられます。おりものはにおいや色など、正常の状態を普段から確認しておくと病気の早期発見につながります。普段と違うなと感じたら、婦人科に相談しましょう。
治療は抗生剤の膣剤を入れるだけと簡単です。やはり性感染症予防のためにも膣内のpHを保つためにも、妊娠を望んでいないならコンドーム着用がマスト。内性器と直結した膣の健康を見直しましょう。
4. 裾ワキガは専門医へ!
「裾ワキガ」は前出のアポクリン汗による外陰部の強いにおいです。「外陰部臭症」「下ワキガ」などとも呼ばれます。においのもととなるアポクリン汗腺が、女性器や陰毛部にも多数存在するために、ワキガと同じような鼻をつくような刺激臭を発します。
デリケートゾーンの正しい洗い方を覚えておいてください。シャンプーリンスの仕方や身体の洗い方は親に教えてもらっても、デリケートゾーンの洗い方は学ぶチャンスがないですよね?ビデは経血や尿の飛び跳ねが気になるとき、表面のみに使用しましょう。入浴時は小陰唇のつけ根付近など、垢がたまりやすい部分に気をつけながら、たっぷりの泡でやさしく洗いましょう。
デリケートゾーンの洗浄剤のなかには、性行為の前にいい匂いの油分を残す仕立てになっているものもありますが、それは皮膚にとっては本来不要です。専用の洗浄剤でなくても敏感肌用の洗浄剤や赤ちゃん用の洗浄剤など、弱酸性で保湿成分が添加されているものを選ぶと良いでしょう。
当院では、裾ワキガに対しても『裾ワキガボトックス注射』による治療を行っています。また様々なにおい成分が付着する毛をなくしておいたほうが蒸れによるにおいやおりものが付着しにくくなるので『医療レーザー脱毛』施術の併用をおすすめしています。
裾わきがの簡単なチェック法として耳垢がぺちゃとしたウエットタイプで、脇の下の腋臭がある人は裾ワキガの可能性が高いです。まずは、カウンセリングにお越しいただき、医師の診察のもと施術を行います。