髪のトラブル(白髪・パサつき・薄毛)の原因は頭皮にあり!頭皮環境を整える生活習慣と最新の育毛治療

髪のトラブル(白髪・パサつき・薄毛)の原因は頭皮にあり!頭皮環境を整える生活習慣と最新の育毛治療

    目次
  1. 1. 白髪、パサつき、薄毛はすべて頭皮が原因??
  2. 2. 白髪ケアはどうするの?
  3. 3. 皮膚科医推奨の頭皮メンテナンス
  4. 1. 白髪、パサつき、薄毛はすべて頭皮が原因??

    30代を過ぎたら、髪や頭皮のトラブルが増え、積極的に対策を施さないと、いつまでも豊かな美しい髪を保つことはできません。『働く女性の髪活600人調査』によれば、『白髪』『パサつき』『薄毛・抜け毛』が髪に関するお悩みの上位3つでした。

    毛髪サイクルには、成長期→退行期→休止期があります。毛の1本1本には寿命があり、通常、男性で2~5年、女性で4~6年程度で常に生え変わっています。加齢、ストレス、ホルモン、栄養・睡眠不足など、さまざまな原因で頭皮の状態が悪くなると、毛髪サイクルのバランスが崩れ、抜け毛が増えて薄毛となり、頭髪が細く短く(軟毛化)なってしまうのです。

    ここで整理しておくべきことは、頭皮と言っても、外側からケアできる『表皮』とアウターケアが難しい『真皮』があり、毛やメラニン色素は真皮内で再生されています。頭髪の元になる細胞は『毛包幹細胞』の状態で、『毛包』内の『バルジ領域』に赤ちゃん細胞として蓄えられています。適切なタイミングで、細胞が分化・成熟しながら『毛母』に移動し、毛が作られます。加齢によって『毛包幹細胞』が枯渇してきて生じる薄毛は、生活習慣の改善や育毛剤では改善できない場合が多いのです。

    一方、この毛が作られる過程が、生活習慣の乱れや喫煙などのストレス、薬剤や疾患の影響で障害されると、一時的な薄毛や髪質の悪化として現れます。医原性の疾患としては、貧血や甲状腺機能低下症、感染症や栄養失調など複数あります。言い換えれば、原因となる病気の治療を行い、栄養状態や睡眠などの質を改善し、喫煙やストレスを避ければ健康的な美しい髪に変わっていくということです。

    頭皮環境を整えるインナーケアは、美髪効果だけではなく、顔を含めた全身の若返りにもつながるのです。実は私も最初の出産後、育児と仕事に追われていた頃、母に薄毛を指摘されて、ショックを受けたことがありました。生活習慣の見直しと『育毛注射』などの施術で、元気な髪へと変化しました。その経験もお伝えしますね。


    2. 白髪ケアはどうするの?

    昨今、グレイヘア注目されていますが、やはり老けて見えるということで、サロンや自分で染めているという人が多数派だと思います。次々増えていく白髪は気になりますよね。

    白髪は、遺伝や加齢、ストレス、栄養障害などのほか、慢性の胃腸疾患などでも起こります。髪を黒く染めているメラニン色素を作るメラノサイトは『色素幹細胞』の状態で、『毛包』内の『バルジ領域』に赤ちゃん細胞として蓄えられています。バルジ領域の『毛包幹細胞』が発現する17型コラーゲンによって色素幹細胞が維持されていることも最近の研究で明らかになってきました。色素幹細胞が適切なタイミングで分化・成熟していくことでメラニンが作られ毛が黒くなりますが、バルジ領域の状態が悪化すると、若白髪になります。また、加齢によりあたかも玉切れするようにメラニンの元になる色素幹細胞がなくなってきた白髪は、当然戻ることはありません。

    一次的な白髪の場合は、栄養バランスの乱れ、頭皮のこりや精神的ストレス、睡眠障害などで生じます。メラニン色素を作る毛根の毛母に血液と栄養が十分に届かず、健康な髪の増殖・成長を妨げて白髪になってしまうのです。つまり色素を作るメラノサイト(色素細胞)機能の低下によって起こるのです。

    白髪ケアのカギは、睡眠・栄養・ストレス対策と頭皮ケアです。メラノサイトの働きを正常にするためには、タンパク質をはじめ、鉄分、亜鉛、ビタミンなどの栄養素が必須です。食事で摂った栄養はまず生命維持に必要な臓器に優先的に分配されがちです。髪の毛まで美しく保つには、バランスの良い食事で十分に栄養を摂るように心がけてください。


    基本的に加齢による色素幹細胞の枯渇で生じた白髪は回復しません。白髪を見つけるとつい抜いてしまいたくなりますが、抜いたダメージで毛根が傷ついて生えなくなってしまったらもったいないです。抜かないで、気になる場合はハサミで根元をカットしてから、カラーリングなど行いましょう。

    3. 皮膚科医推奨の頭皮メンテナンス

    まず心がけているのは、バランスの良い食事です。髪だからタンパク質を多く摂るというよりは、野菜も肉も魚もまんべんなく調理して食卓にのせるようにしています。

    そして毎日のシャンプー時には優しく頭皮をマッサージをするようにしています。私は元々アトピー素因があり、頭皮も乾燥しやすいのですが、酸化皮脂は炎症の原因になるので、シャンプーは毎日しています。髪質は細めで、割と強いクセがあるので半年ごとに弱いストレートパーマをかけています。髪のダメージ予防で、長女妊娠中から20年以上ヘアカラーはしていません。

    開業後、育毛メソセラピーを行っていましたが、2017年に採用した『ヘアフィラー』が特に効果発現が高く気に入っています。ヘアフィラーは、毛包幹細胞の分化・成熟、細胞の移動、毛包の再生を促し、抜け毛や白髪を予防することで健やかな毛髪の成長を促す7種の機能性ペプチドが非架橋のヒアルロン酸に閉じ込められた世界初の育毛フィラーです。

    『ヘアフィラー』の注入頻度は、初めの頃1~2か月でしたが、最近は3か月おきくらいの施術で維持できています。また育毛効果のある機能性ペプチド3種を含有する頭皮用ローション『ペロパームローション』を育毛目的で使用しています。クリニックで育毛治療を受ける患者さまにも好評です。

    そのほか、診療の合間にちょっとしたストレッチを取り入れて血流アップを図っています。首を大きく回す、肩を上下させる、腕を曲げたまま、肩甲骨同士を数回近づけるなど簡単な事ですパソコン作業が多いので肩こり予防にもおすすめです。また、週に一回ずつジャズダンスとピラティスもしているのですが、適度な毎日の運動が髪にも良いのではないかと思います。ずっと黒髪なので、白髪が増えたら20数年ぶりのカラーリングをするのも楽しみにしています。

    ヘアスタイルが決まらないと気分が上がらないように、女性にとって髪は大切なものですよね。薄毛に隠された病気を早期に見つけるためにも、回復するうちに育毛・発毛させるためにも、気になる方は、早めに専門医にご相談くださいね。