老化を加速する肌サビ、酸化ダメージ!活性酸素が増える原因と対処法
- 1. 酸化のメカニズム
- 2. 紫外線が活性酸素を生む
- 3. 酸化予防の3大ポイント
目次
1. 酸化のメカニズム
酸化とは、物質と酸素が結びつくことで、元の物質が変質、変色する化学反応のことを言います。鉄が錆びたり、果物が時間の経過と共に変色するのも酸化反応の一種です。
私たちは呼吸をすることで酸素を、食事から栄養素を取り入れ、その栄養素を燃やし生きる上で必要なエネルギーを作り出しているため、ある意味生きることは錆びること(酸化すること)と言えるかもしれません。また酸化により発生する活性酸素には細菌やウイルスを消去する力があり、免疫の観点からも必要です。
しかし必要以上に酸化すると活性酸素自身が傷つけ始めます。この活性酸素は全身の老化に強く影響し、皮膚ではシミやたるみ、くすみなどの様々な肌トラブルを、血管では動脈硬化により脳血管障害や心筋梗塞等の疾患を招きます。
私たち人間の体にはこの活性酸素をはねのける抗酸化物質が備わっていますが、残念ながら加齢と共に減少します。活性酸素が増える要因には、ストレス、タバコ、紫外線、過剰な運動、不規則な生活習慣や偏った食生活、排気ガス、食品の添加物など様々あります。
活性酸素が大量に発生すると自らの細胞を傷つけ、表皮細胞のDNAにエラーが生じ「シミ」や「老人性イボ」になったり、コラーゲンの分解が加速して「シワ」や「たるみ」が生じたり、肌老化として現れます。
2. 紫外線が活性酸素を生む
「シミ」や「シワ」、「たるみ」や「くすみ」といった老化症状は、年齢を重ねれば誰にでも一律に生じるのでしょうか?周囲を見渡すと、個人差が大きいことに気付くと思います。実は肌老化のうち、自然老化によるものは2割程度で、紫外線を主とした太陽光による光老化影響が8割を占めていると言われています。
紫外線を浴びると大量の活性酸素が発生します。活性酸素による皮膚細胞の酸化はメラニン色素を過剰に産生させ「シミ」の原因になるだけではなく、コラーゲンやエラスチンを分解変性させ、皮膚の弾力を失わせるのです。
人の体にはもともと活性酸素の攻撃から身を守る抗酸化力が備わっており細胞を守っています。その抗酸化力の発揮するための源がSOD(活性酸素消去酵素)です。それらが活性酸素を無毒化して若々しい肌を保ってくれるのですが、30代以降になると酵素を作り出す力が徐々に低下していき、体内では活性酸素優位の状況になり、酸化が進みやすくなってしまいます。紫外線から身を守ることは、肌も体も酸化させないことでもあるのです。
3. 酸化予防の3大ポイント
■UVケアを怠らない
肌の酸化を招く紫外線やブルーライトは、一年中、室内にも降り注いでいます。季節や天候によらず、屋内でも、UVケアは続けましょう。紫外線は前述のとおり最も強力な酸化ストレスです。太陽光には日焼け止めでカットできないブルーライトや近赤外線も含まれ、これがシワと輪郭の崩れ・たるみの一因です。日焼け止めは1年中使って、衣類や帽子、日傘などでも太陽光をブロックすることが大切です。
■抗酸化成分を定期的に補おう
ビタミンA、C、Eやポリフェノール、など、抗酸化力の高い成分を体の中かカロテノイドら定期的に補ったほうが、皮膚はもちろん、血管を含めた全身の酸化予防になります。
これらを豊富に含む食品としては、トマト、パプリカ、にんじん、かぼちゃ、なす、ブロッコリーやオクラなど。色素が濃く、カラフルな野菜です。
また肉では、鳥や豚のレバーにビタミンAが豊富に含まれています。魚ならサーモンやエビの赤い色がアスタキサンチンを多く含んでいて高い抗酸化力を誇っています。さらにフルーツやナッツにも多く含まれているので、積極的に摂ってください。またサプリメントでも抗酸化ケアをすることもおすすめです。
■タバコを吸わない、タバコの煙を浴びない
喫煙者は同年齢と比べて、シワが深いというデータがあります。意外と知られていないのですが、タバコの煙は肌に触れるだけで酸化を加速させます。高い美容液を買っても喫煙していてはマイナス。禁煙し、タバコを吸う人のいる環境に身を置かないというのが美容の観点でも、肺がん予防の観点でも大切です。
■ストレスを軽視しない
適度なストレスは幸福度を高めますが、過剰なストレスは睡眠の質を下げ、心身を蝕み、肌老化を加速させます。基本的な生活習慣『バランスの良い食事』『良質な睡眠』『腸内環境の向上』『運動習慣』『ストレスコントロール』が、健康で美しい肌の土台です。