‟唇老け"(シミ・シワ・色抜け)は老化顔をつくる・・・原因と唇スキンケア+美容医療で魅力的な唇に!
1. 原因はシミ、シワ、フチの色抜け
マスクを外して鏡をみると、あれ、口元が老けた?と思われる人も多いと思います。マスク生活も3年目に突入し、マスクで隠れるのを良いことに、表情をさぼるクセがつき、唇のケアを怠ってきたからではないでしょうか。
口元は、その人の第一印象を大きく左右する部分です。また、女性のふっくらした唇や口元の動きに魅力を感じる男性は多いと言われています。反対に、下品な印象を与えたり、だらしなく見せたりしてしまうのも、口元次第です。また加齢に伴い、唇のボリュームが減り、縦ジワが増え、ほうれい線やマリオネットラインが目立ってくると一気に老けて見える部位といえます。
幸薄い印象に見えてしまう「唇老け」は、シミ、シワ、フチの色抜けによって起こります。
そもそも唇が老けやすいのは、顔や体の皮膚とは構造が異なるからです。唇は、角層、粘膜上皮、粘膜固有層の三層構造で、皮下脂肪はほとんどありません。角層もほとんどないくらいに薄く、バリア力が弱いため、様々な刺激で炎症(口唇炎) を起こしやすい部位です。
炎症があるとカサカサし、繰り返すと老化が加速してシワが目立っってしまうのです。輪郭、フチが色抜けするのは唇のコラーゲンやヒアルロン酸が減って薄くなり、内側に巻き込まれるのが原因です。そのためにも、日頃のケアでぷっくりとした唇をキープしておく必要があります。
2. そのリップクリーム選び間違っています!
■ 乾燥が大敵
それではなぜシミ、シワ、フチの色抜けが起こってしまうのか、原因をみていきましょう。それは、ずばり乾燥です。角層が薄い唇は、毛穴や皮脂腺がないので自ら保護膜を作りだすことができません。そのため冷房や紫外線などの乾燥に非常に弱いのです。
しかも唇をすぼませる口輪筋は、肛門と同じく括約筋なので、唇はそもそも縦ジワが入りやすい構造です。年齢とともにボリュームダウンすると唇や口周りのシワが顕著に現れてきてしまいます。
また食べ物や飲み物でいつも刺激を受けている部分なので、炎症が慢性化しやすい傾向にあります。その刺激によりメラニンが発生し、唇にシミができたり、くすんだりもするのです。特に唾液で濡れた後に水分が蒸発すると過乾燥になりやすくなります。唇を舐めず、皮を無理にむかないこと。食事の際は塩分などの刺激物が唇につかないように食べてください。そして唇を乾燥させないためにも、普段から鼻呼吸を心がけることも大切です。
唇の乾燥対策で思い浮かぶのは、リップクリームです。しかし乾燥を防ぐためなら何でも良いというわけではありません。刺激が少なく、皮脂膜の代わりに蒸発を防ぐワセリンやオイルなどのエモリエント(油分)だけではなく、天然保湿因子やヒアルロン酸など、水分を抱え込む性質のあるモイスチャライザー(保湿成分)を含むものが良いでしょう。
もしも、リップクリームを塗っても改善しないならば、口唇炎を生じている可能性があるので皮膚科を受診してください。
3. 手強い「唇老け」は美容医療で
やることはやったけれど、それでも「唇老け」が治らないという人は、美容医療に頼るのも良いと思います。
■ ピコレーザー
全体的なくすみには『ピコトーニング照射』を、シミには『ピコスポット照射』を行います。口紅の発色が良くなります。
■ ヒアルロン酸注入(口唇)
萎み対策には、唇の端に注入口を開け、カニューレという先端の丸い針を使って全体にヒアルロン酸を注入(『唇のヒアルロン酸注入』)します。上唇の山からも注入して、人中(鼻下)をくっきりさせることもできます。輪郭が明瞭になり、縦ジワが消え、若々しくふっくらします。また、加齢により伸びた鼻の下が短く見え、人中短縮効果もあります。ヒアルロン酸は体の中にある成分なので、アレルギーの心配もありません。保湿性も高いので直後から潤いを実感できます。
■ アートメイク
輪郭をはっきりさせたいという人には、唇に色素を入れる『アートメイク』をおすすめしています。輪郭の色抜けやフォルム、唇の血色の悪さを補修し、リップを塗らなくてもキレイな色になります。
アートメイクは半永久的なタトゥーとは異なり、表層に色素を注入するので、ターンオーバーとともに数年で色素が褪色していくのが特徴です。シミやくすみがあると綺麗に色が入らないので、事前に『ピコレーザー照射』をして準備してから行います。