健やかな肌に欠かせない美肌菌を増やす方法!スキンケアと腸内環境を整える食事のポイント
1. 美肌菌とは?
ここ数年、遺伝子解析技術が進み、肌フローラの研究が深まってきました。なかでも注目が集まるのが『美肌菌』です。
美肌菌とは、表皮や毛穴にすんでいて、肌のバリア機能を強化し保湿力を高めてくれるうれしい効能を生む常在菌のことです。皮膚の常在菌は300種類以上もあって、美肌菌のほか、皮膚病を引き起こす悪玉菌もあります。
代表的な美肌菌である表皮ブドウ球菌は、皮脂をエサとして肌荒れの原因となる菌の増殖を抑えてくれる脂肪酸や、肌の潤いを保つグリセリンを生成しています。肌フローラのバランスが崩れると、肌がゆらぎ、乾燥や湿疹、ニキビができやすくなります。素肌を健康な状態に保つためには、美肌菌を意識したスキンケアが欠かせません。
★美肌菌の役割には次のようなものがあります。
■皮脂膜を作る
皮脂を脂肪酸とグリセリンに分解し、皮脂膜を作り、有害物質から肌を守ります。
■肌のバリア機能を3方向から強化
美肌菌は、物理的バリア、生物学的バリア、免疫学的バリアの3つのアプローチから肌のバリア機能を強化します。
物理的バリアでは、細胞同士の密着・結合を強化して、隙間のない壁を作ります。生物学的なバリアでは。抗菌作用のある「抗菌ペプチド」を作り、悪玉菌の付着と増殖を防ぎます。免疫学的バリアでは、免疫を担う「T細胞」に必要な働きをするよう指令を出します。
一方の悪玉菌とは、肌に悪影響を与える菌のことで、炎症や肌荒れの原因となる黄色ブドウ球菌などがあります。表皮ブドウ球菌のような美肌菌と、黄色ブドウ球菌のような悪玉菌は、互いにけん制し合って、バランスを取り合って共存しています。そのバランスは人によって様々です。美肌菌は、私たちが理想とする美しく健康な肌を作る手助けをしてくれるので、皮膚の上で、美肌菌がすみやすい環境を作る必要があるのです。
2. 美肌菌が住みやすい環境は?
美肌菌を育てる効果的なスキンケアのカギは、徹底的な保湿です。美肌菌はしっとりとした環境を好むので、洗顔やクレンジングで汚れを落としつつも、潤い成分を取り除きすぎないことです。
反対に、洗顔をしなかったり、水やお湯でしか洗わなかったりすると、古い皮脂が残り、酸化皮脂に変わることで肌の炎症を引き起こし、悪玉菌の増殖につながります。また皮脂が毛穴に詰まると無酸素状態になり、アクネ菌が増殖し過ぎてニキビの原因になります。
特に気をつけたいのは、カミソリで毎日顔の毛を剃ることです。美肌菌は、皮膚のいちばん外側にある角層の表面と細胞の隙間などに生息しています。しかし、カミソリで毛を剃ると表面にいる美肌菌が角層と一緒に一気にそぎ落とされてしまいます。角層の回復には2週間程度かかるので、産毛が気になる方は、2週間に一度程度の頻度で剃るのなら問題ありません。
産毛が濃く、頻繁に自己処理を行っている人には、『医療レーザー脱毛』がおすすめです。当院でレーザー脱毛に使用する『ジェントルレーズプロ』は、日本で最も実績のある医療用レーザー脱毛機です。アレキサンドライトレーザーの美白作用に加えて、熱作用で皮膚も引き締まるので肌にハリと透明感が出ます。
3. 美肌菌を増やす菌活
美肌菌を増やすには、腸内環境を整えることが大切です。腸内環境が改善すると皮膚のバリア機能が改善し、水分量が上がることが最近の研究で分かってきました。
そんな腸内環境を整えるのに役立つのが、納豆や甘酒、味噌、ぬか漬けなど様々な発酵食品です。なかでも乳酸菌が豊富なヨーグルトはおすすめです。腸の動きを活発にし、便秘を改善させ、免疫力も高めてくれます。
発酵食品を摂るときは、腸内細菌の餌になる食物繊維も一緒に摂りましょう。プルーンやイチジクなどのドライフルーツや根菜、オクラなどのねばねば食品、大麦ご飯などの穀類、もずくやめかぶ等の海藻は、食物繊維が豊富でおすすめです。
睡眠の質や運動不足、ストレスも腸内環境に影響します。バランス良く食べて、定期的に運動して、リラックスする時間を作って、早く寝る、日々の丁寧な生活が菌活の基本なのです。