梅雨時期~夏は要注意!ニオイの気なるパーツとその原因を解説!効果的な汗対策&ニオイ対策で快適に!
- 1. 汗をかくとどうしてニオイがでるの?
- 2. ニオイに注意すべきパーツは?
- 3. 腸内環境の悪化は体臭に直結!
- 4. 疲れまでもがニオイの原因に!?疲労臭とは?
- 5. ニオわない生活習慣とは?
じめじめとした梅雨から夏は、気温や湿度の上昇とともに汗のニオイが気になり始める季節です。ソーシャルディスタンスが必要な生活はだんだんと落ち着いてきましたが、人との距離が近くなるぶん、ニオイ問題はより深刻になります。今回はそんな汗とニオイについて詳しく解説します。
目次
1. 汗をかくとどうしてニオイがでるの?
体を動かすと体内に熱がたまりますが、汗をかくことで水分が蒸発する気化熱によって放熱し、体温が下がります。このように、汗は体温調節のためにとても大切な機能です。
実は汗には「エクリン汗」と「アポクリン汗」の2種類があることをご存知でしょうか。エクリン汗腺は全身にあり、体温調節を行うのが主な働きです。その99%は水分のため、サラサラで無色透明、無臭ですが、大量にかいたまま放置してしまうと皮膚上に存在する常在菌の作用でニオイが発生します。
一方アポクリン汗腺はワキの下や外耳道、へそ、乳輪回り、デリケートゾーンなど、毛が多く生えている限られた部位に存在しており、黄色がかったねっとりとした汗が特徴です。脂質やタンパク質などニオイのもととなる成分を多く含み、ワキガ臭などの原因になります。
発せられたニオイは空気中の水分に乗って拡散します。同じように汗をかいても、カラッとした気候の国ではあまり匂いませんが、日本を含む東南アジアなどでは、湿度が高いため匂いやすくなります。
2. ニオイに注意すべきパーツは?
■ ワキ
ニオイの中でもとくに大きな悩みに直結するのが「ワキガ臭」のではないでしょうか。「アポクリン汗腺」はとくにワキの下に多く存在していて、ワキガはこのアポクリン汗腺腺が遺伝的に活発な人に生じます。耳垢がベチョっと湿っている人はワキガ遺伝子を有しているので要注意です。
対策としては、汗をかいたら拭く、下着を着替える、汗が付着するワキ毛を剃るのが有効です。『医療レーザー脱毛』ならアポクリン汗腺の活性を少し弱めることができます。またアポクリン汗腺、エクリン汗腺、両方の働きを弱める効果のあるボツリヌストキシンを利用した、ニオイと汗の量を軽減させる『脇ボトックス注射』も、"メスを使わない多汗症治療"として人気です。ワキに注射を打つだけなので、施術時間が10分程度と短く手軽でありながら、効果は4ヶ月~半年程度持続します。
■ 頭皮
髪の毛に覆われて蒸れやすく、皮脂分泌も発汗量も多い頭皮は匂いやすいため、とても気になりますよね。シャンプーして30分間後には毛穴から皮脂が分泌されはじめ、6時間後には過酸化脂質に変化し、皮脂量の多い人は少し匂ってきます。つまり夜洗髪しても朝には匂ってくるということです。さらにそのまま紫外線を浴びる、汗をかくなどすると皮脂の酸化が進み、頭皮の炎症を引き起こし、炎症の悪化から脱毛に繋がることもありますので、頭皮はとくに日々のケアが大切です。
最近では頭皮ケア用のシャンプーが多く販売されているので、そのようなヘアケア剤を活用するほか、洗い方も重要です。皮脂をきちんと落とす洗浄剤を選ぶ、よく泡立てる、頭皮を優しく揉むように洗う、すすぎはぬるめのお湯でしっかりと、というポイントを意識して洗いましょう。
■ デリケートゾーン
人には相談しにくいデリケートゾーンの臭い、とくに生理中は気になるという人が多いのではないでしょうか。女性はおりものや月経血がありますし、普段の排泄時の尿・便なども毛があることで付着しやすく、デリケートゾーンが汚れやすい状態です。それらの汚れがもとになってニオイが発生します。
ただし膣にはデーテルライン桿菌という乳酸菌の一種が常在し、粘液の成分をエサに増えるので、膣内は常に酸性に保たれて細菌の増殖を防いでいます。そのため、酸っぱいヨーグルトのような臭いがしますし、膣内への異物侵入を防ぐためおりものが出ているので、いつも濡れている状態で保たれています。このように、酸っぱいニオイや乳白色のおりものは健康である証なので、心配することはありません。
ただし病気にかかるとおりものは黄色く変化し、魚が腐ったような臭いになることもあります。臭いや色などが普段と違うなと感じたら、婦人科に相談しましょう。またニオイのもととなるアポクリン汗腺は女性器や陰毛部にも多数存在するために、「すそワキガ」と呼ばれるワキガと同じような鼻をつくような刺激臭を発することがあります。
デリケートゾーンの基本的なケアとしては、入浴時に小陰唇のつけ根付近など、垢がたまりやすい部分に気をつけながら、たっぷりの泡でやさしく洗いましょう。専用の洗浄剤でなくても敏感肌用の洗浄剤や赤ちゃん用の洗浄剤でも大丈夫です。弱酸性で保湿成分が添加されているものを選ぶと良いでしょう。また蒸れ対策のため、コットンなど吸湿性の良い素材の下着を選びましょう。
クリニックで可能な施術としては『VIOのレーザー脱毛』がおすすめです。陰毛は尿や便、おりもの、月経血が付着し、蒸れてさらに匂いやすくなります。処理をすることで拭いたり洗ったりしやすくなり、ケアがラクになります。自分では見えにくく、シェーバーでのセルフケアは湿疹など肌トラブルにつながりやすいので避けた方が良いでしょう。
「すそワキガ」の治療には『すそわきがボトックス注射』もあります。外性器周辺と陰毛部に注射を打つだけなので施術時間が15分程度と短く手軽でありながら、におい軽減の効果は半年~10ヶ月程持続します。
■ 足
足は発汗量が多く、ムレて雑菌が繁殖しやすいパーツです。さらに足白癬(水虫)があると角質が厚くなり、強烈に臭くなることもあります。嫌なニオイを防ぐなら、通気性の良い靴や靴下を選び、汗をかいたらこまめに替えましょう。そして入浴時には足指や爪の間もしっかりと洗ってください。その際、足専用のフットブラシを使うとしっかり洗浄でき、角質のケアにもなるのでおすすめです。
また水虫の原因菌である「白癬菌」は高温多湿の環境を好みます。梅雨時期から夏場にかけて最も繁殖しやすくなるので足のケアは入念に行ってください。
■ 口
マスクをはずす機会が増え、口臭が気になり始めたという人が増えています。口臭は、ドライマウスや口呼吸の影響で口腔内の細胞が増え、唾液が減ることで悪化します。また歯磨きや舌ケアが丁寧にできていないと、食べかすが溜まり、舌垢が過剰に付着してニオイの原因になります。
ガムを噛んで唾液を増やす、毎食後に歯間フロスで掃除するなどを心がけましょう。歯磨き以外にも、マウスウォッシュをこまめに使うと口臭を軽減させることができます。
3. 腸内環境の悪化は体臭に直結!
食べたものも直接ニオイに影響します。例えば野菜をほとんど食べず、動物性たんぱく質ばかりを摂取すると腸内環境が悪くなり、便秘がちになると体臭がキツくなってしまいます。またカレーやキムチ、ニンニクなど刺激の強い食品も体臭に影響するので、適量に調節しましょう。普段から良質な腸内環境に整えるため、善玉菌が増えやすい野菜、海藻、発酵食品を多く摂るように意識することが大切です。
4. 疲れまでもがニオイの原因に!?疲労臭とは?
疲れが蓄積すると肝臓がうまく機能せず、体内でつくられたアンモニアが尿として排泄されずに体内に溜まり、汗として排出されます。実はこれがニオイの大きな原因になり「疲労臭」と呼ばれています。肝臓機能の低下は、過度な労働や加齢による疲労の蓄積、睡眠不足、ストレスによる免疫力の低下、飲酒、肥満などが原因です。
適度な睡眠、規則正しい食生活、湯船に浸かる、過度な飲酒を避けるなど、生活リズムを改善して、疲れを溜めないことが大切です。また、定期的に運動をする、気晴らしの趣味を楽しむことも効果的です。
5. ニオわない生活習慣とは?
ニオイの原因や対策について解説してきましたが、まずは日常で汗をかく習慣をつけることが大切です。例えば久しぶりに運動をすると汗のニオイを強く感じることはありませんか?これは溜まった水道管から出た水が悪臭を放つのと同じことです。ふだんから運動や入浴で汗をかいていると、エクリン汗腺はサラサラ&無臭になります。有酸素運動やウォーキング、夏場でも湯船に浸かって、定期的に血流をよくすることで「質のいい汗」が出せるようになります。
そして毎日全身を洗うこと、汗をかいたら早めに拭き取ることが基本です。汗がしみこんだ下着や衣類は早めに着替えるようにしてください。外出時の頭皮のニオイケアとしてはドライシャンプーも便利です。さらに体内の水分が足りなくなると、汗の成分が濃縮されるので汗が臭くなりがちです。熱中症対策としても水分補給は重要ですので、こまめに水分を摂りましょう。