ヒアルロン酸注入のトレンド ~ 線から面へ
トータルフェイシャルトリートメント・美人顔デザイン注入の時代
ヒアルロン酸注入は、細かいシワを狙った『線の治療』から、顔全体のバランスを整え、リフトアップさせることでシワを浅くする『面の治療』にシフトしています。
銀座ケイスキンクリニックでは、加齢よる、『骨格』・『靭帯』・『脂肪組織』・『筋肉』・『皮膚』で生じた加齢変化を解剖学的に捉え、最適な部位に適正量注入することで、『自然なリフトアップ効果』とバランスの良い『美しい顔』を叶える『ヒアルロン酸注入によるトータルフェイシャルトリートメント』を行っています。
医学的知識と美術的感性とを融合した『美医術』をコンセプトに、ミリ単位で注入し、デザインしていくので『美人顔デザイン注入』とも呼んでいます。
この考え方で注入すると、魅力が増すだけでなく、失われる脂肪や骨格の補充と強化、コラーゲン密度のアップ、靭帯補強による顏揺れの抑制により、老化スピードを緩やかにする『アンチエイジング効果』もあり当院の若返り施術の根幹治療となっています。
ヒアル顔(Overfilled syndrome過剰注入症候群)を作らない治療
細かい線を消さないわけでは無く、枝葉末節は後から施術することで、段階的に若返らせていきます。輪郭が崩れ、大きく削げている部分があるのに口周りだけシワが無い状態、表情に違和感を覚えるほど大きく盛り上がった頬、目が小さく見えるほど目の下が膨らんでいる状態など『Overfilled syndrome過剰注入症候群』『ヒアルロン酸入れすぎちゃった症候群』、いわゆる『ヒアル顔』が全世界的に問題視されています。
当院では、不必要な注入はお断りするポリシーを貫いています。萎んだ風船に空気をパンパンに入れて、シワが無くなって見えてもシルエットは美しいと言えるでしょうか?注入だけではたるみは解消しきれないことを十分に理解した医師が、ポイントを絞って注入し、自然に仕上げることは、ヒアルロン酸注入治療の評判を貶めないためにも私たち注入指導医が啓発していくべき仕事と考えています。
トータルフェイシャルトリートメント・美人顔デザイン注入の手順
トータルフェイシャルトリートメント(顔全体の治療)を行う場合の流れ
Foundation土台・・・中顔面への注入
まず、顏の土台となる中顔面のリフトアップからスタートし、頬位置を上げます。
Contour輪郭・・・顔の輪郭を整える注入
続いて輪郭形成です。コメカミ、口角下方から顎、額を整え、逆卵型の美しい輪郭を作ります。次いで、耳前から下あごまでのシャープな輪郭線を際立たせるJwラインへの注入まで行うと、マイナス5歳が叶います。
Refinement微調整・・・シワを浅くする注入
最後に微調整です。ほうれい線やマリオネットライン、目の下のシワを浅くし、眉を引き上げると自然な若返り効果が得られます。さらにゆとりのある方は、笑った時に出る口周りの浅いシワを消すために、柔らかなヒアルロン酸を薄く広範囲に注入することで、肌質まで改善し、マイナス7歳が叶います。
表情ジワ・・・ボトックス注射
表情ジワに対しては、ボトックス注射を併用します。
当院では、注入前に、製剤ごとに細かく注入部位を図示してご説明します。トータル治療計画を一度に施術することはありません。1回ごとの注入量は、初診の方で2~5本を上限とし、1か月以上の間隔を空け、2~3回に分けて顔全体のバランスを整えます。半年~1年でトータルフェイシャルトリートメントが仕上がると、その後は、1~3年毎に初回の1/3~1/5量で十分にメンテナンス出来るようになります。ヒアルロン酸注入は、周囲のコラーゲン密度を高める『コラーゲン貯金効果』があるので、予想以上に長持ちするのです。
ヒアルロン酸注入コード(MDコード、True Liftポイント)
アラガン社やガルデルマ社はそれぞれMD-Codes™ (MeDical Codes: MDコード)やTrue Lift法(トゥルーリフト法)といった注入テクニックをガイドラインとして作成しています。これは主にカルテの記録や医師間の情報共有のためのツールであり、あくまでも共通言語に過ぎません。私どもは、一様にガイドラインの注入ポイントに注入するのではなく、骨格・加齢の進行度合い・お好み・ご希望に応じて、患者様それぞれに最適な製剤を選び、注入ポイント・注入量・注入深度を検討し調整する『オーダーメイド注入治療』を行います。クリニック独自の注入テクニックがありますので、どちらかというと、カルテ記載のために、後からコードに当てはめていく感覚です。
上顔面の注入コード
額・・・コード無し
額は加齢により骨萎縮が進行しやすい部位です。骨吸収や脂肪の萎縮から男性的な形態になってしまった額にヒアルロン酸を注入し、丸みを帯びた女性的で若々しい額を作り出します。注入層は骨上で、広く薄くなじませます。ご自身の皮下脂肪と皮膚がふんわり包むため、凸凹しにくい注入法です。額への注入は、形の改善にとどまりません。前頭筋がストレッチされ額の横ジワがよりにくくなります。また、眼窩靭帯(眉山に存在する真性靭帯)がリフトされることにより、眼の開きが改善する効果も期待できます。
額全体への注入は安全のためカニューレを使用しますが、難易度が高いテクニックです。当院では体験された患者様から高い評価をいただいています。
こめかみ 【MD-codes】T1~T2
側頭骨の骨吸収や同部位の脂肪の萎縮から凹み、コケて老けた印象になります。ヒアルロン酸でボリュームを補充することで、理想の輪郭へ近けるだけでなく、テントを張るようにコメカミ部分がピンと張るので、眉毛のリフト効果や瞼たるみの改善効果も得られます。
眉毛上部 【MD-codes】E1 【True Lift】TL1
眉山の5mm上方に真性靭帯の一つである眼窩靭帯があり、周囲の組織を骨に固定しています。眼窩靭帯の基部に少量のヒアルロン酸を骨上に注射し、補強することで、眉のリフト効果や眼の開きの改善、目周りのたるみを予防する効果が期待できます。
上瞼(まぶた)・・・コード無し
若い時は少し重たいくらい肉厚だったまぶたも、30歳頃から徐々にスッキリした大人の顔になってきます。ところが、30代後半になると、まぶたのボリュームが失われ『くぼみ目』になり、老けて疲れた印象になってしまいます。眉の下からまぶたにかけて、浮腫みにくくなじみの良いヒアルロン酸製剤を注入すると、くぼみ目が改善しぐっと若返ります。非常に難易度の高い施術ですので、医師の選択には十分ご注意ください。
上中顔面の注入コード
目周囲・・・コード無し
眼窩骨の吸収の進行により目元が痩せ、影ができクマっぽく疲れたような印象を与えます。ヒアルロン酸でボリュームアップさせることで目元のコケ感が改善され元気で若々しい印象になります。また皮膚の浅い層にも薄く面状に注入することで皮膚に厚みが増し、色調や質感の改善も期待できます。
顔全体で最も難易度の高い部位です。凸凹やチンダル現象などのトラブルが生じやすいので、施術医師は慎重に選びましょう。
※修正治療をご希望の場合は『ヒアルロン酸注入(他院の修正)』をお読みください。
頬部
頬は顔面の広範囲を占め、印象に大きな影響を与えます。重要な注入ポイントが複数ある一方で、重要な血管・神経が縦横に走行しておりリスクも高いエリアです。顔面の解剖を熟知したうえで慎重に注入を行なう必要があります。下記の順に注入します。
頬リフトアップポイント【MD-codes】Ck1~Ck3 【True Lift】TL2~TL3
まず初めに行うのが、頬骨周囲の頬部靭帯と頬中央への注入です。加齢に伴い脂肪が下垂・萎縮し、頬が平坦化し、頬の頂点が下方向へ移動します。頬部靭帯を補強し、頬位置を上げ、立体的な丸みを作ることで頬部全体のリフト効果が得られます。さらに、斜め上方向に引き上がることで、ほうれい線が浅くなります。加えて、『美の6要素』に欠かせない理想のOgeeカーブに近づけることで、美しさと若々しさを再現します。
ほうれい線が気になるからといって、最初からシワに直接ヒアルロン酸を注入するのではなく、これらの中顔面のリフトポイントへ注入すると、ほうれい線への注入は不要になる場合もあります。リフトアップさせても、ほうれい線が深く目立つ場合のみ少量のヒアルロン酸で直接シワを埋めていくという順序での注入方法が近年主流であり、何よりナチュラルです。また頬の頂点をどの位置に作ると全体的なバランスが整い美しさを引き出せるかは、MDコードやTrue Liftの注入ポイントに固執せず、患者様ひとりひとりの骨格にあわせて判断する必要があります。
頬骨下~頬中央 【MD-codes】Ck4, Ck5 【True Lift】TL2①②
二つ目は頬骨の下、脂肪が下垂・萎縮しソゲとコケが目立つエリアへの注入です。こめかみが凹み、頬骨は高く、その下が凹んでいると『ひょうたんシルエット』になり、老けて見えます。ソゲが目立つ範囲に面状にヒアルロン酸を注入することで、コケ感が改善し理想の輪郭に近づくだけでなく、テント効果で頬全体のリフトアップ効果も得られます。
ほうれい線基部(小鼻外側) 【True Lift】TL3
三つ目はほうれい線の根元、上顎靭帯が骨に付着する小鼻の外側付近です。加齢に伴い上顎靭帯が緩み皮下組織が下垂するとほうれい線が目立ってきます。また骨吸収によって、梨状孔(鼻骨の孔)が拡大することで鼻腔は外側・下方へ広がりし、ほうれい線も深くなる傾向があります。上顎靭帯を補強するように骨上に注入を行い、ほうれい線にかぶさる皮下組織を支えつつ、広がった小鼻を戻すように注入することでほうれい線の食い込みを改善します。
下顔面の注入コード
口周り・ほうれい線 【MD-codes】NL1~NL3
上述した通りほうれい線に直接アプローチするのは、顏の土台をしっかり整えた後がお勧めです。ご予算的に1本しか注入できない場合は、ほうれい線に注入すると変化がわかりやすく喜んでいただける部位でもあります。ほうれい線は『S型(皮膚たるみ型)』・『B型(骨くぼみ型)』・『M型(筋肉型)』・『SBM型(混合型)』の4つのタイプに分類でき、どのタイプかによってヒアルロン酸注入単体での改善程度を予測できます。
マリオネットライン・口周囲 【MD-codes】C1,C6・M1~M3 【True Lift】TL4
マリオネットラインは口角からあごへ斜め方向に伸びるシワで、別名よだれジワとも呼ばれます。主な原因は、頬全体のたるんだ皮膚が下顎靭帯の上に溜まることと、口角下方の皮下脂肪の減少です。ほうれい線と同じく、直接マリオネットラインに注入しても頬のたるみが解消しない限り改善しません。まず先に、頬のリフトアップポイント、頬全体のボリュームロスを補う注入を行います。また口角横から口角下の範囲の皮膚が薄くハリが低下し、脂肪が萎縮すると、表情の変化でシワがよりやすくなります。浅い層に薄く面状にヒアルロン酸を注入することで、皮膚に厚みとハリを出し、シワを浅くすることが可能です。また少し下がり気味になった口角を上方向へ持ち上げる効果もあります。
唇・人中部・・・コード無し
加齢とともに唇のボリュームが失われ、縦ジワが増え、輪郭が曖昧になり、唇上方にスモーカーズラインと呼ばれる縦ジワが寄り始めます。老けて見えるだけでなく、口角が下がり不機嫌そうな印象を与えてしまいます。なじみの良い上質な製剤を注入すると、唇の輪郭が美しく整いふっくら若返るだけでなく、瑞々しく透明感のある色調になり、唇周囲のシワも減ります。生まれつき上下アンバランスな唇や、左右非対称な唇の形を魅力的に整えることも出来ます。当院では、不自然に大きな唇は美しさを損ねると考えており、注入したことが分からない程度にナチュラルな仕上がりを目指しています。
顎(あご) 【MD-codes】C2~C5
あごは美しい顔の輪郭において要と言えます。加齢により下顎骨小さくなると、フェイスラインの『Vライン』、額~鼻~あごの『Tゾーン』、横顔の美しさ『Eライン』全ての乱れにつながります。また、顎を骨格にあった適切な形に整えることで理想の輪郭に近づきフェイスラインも整って見えます。あごが萎むと梅干しジワが寄り易くまた下顎靭帯を補強するように注入することでマリオネットラインの改善も期待できます。オトガイ筋が過収縮し、梅干しジワがある場合は顎のボトックス注射による治療の併用もお勧めです。
フェイスライン(耳前~あごの輪郭線)【MD-codes】Jw1~Jw5
前述したそれぞれの注入ポイントで顔全体のバランスがおおむね整った方のためのステップアップした注入ポイントです。加齢に伴う下顎骨の吸収や首の下制筋の過緊張、皮膚のたるみからフェイスラインがなだらかになり顔と首との境界が曖昧になり、綺麗なフェイスラインがぼやけてしまいます。下顎骨の下縁に沿ってヒアルロン酸を線状に注入することで、たるみを改善し顔と首との境界が明確になりフェイスラインがシャープに見えます。この注入方法はアラガン社のJWコードという日本では比較的新しい注入方法です。ネフェルティティリフトという広頚筋に対するボトックス注射による治療を併用することで、下制筋の収縮が抑制されなおさらフェイスラインをくっきりと綺麗に見せることも可能です。
トータルフェイシャルトリートメント(美人顔デザイン注入)に必要な本数
額まで含めたトータルフェイシャルトリートメントに必要なヒアルロン酸の本数は、20代で1~3本、30代で3~7本、40代で5~9本、50代以降で5~12本と多くの材料が必要です。これは、額、コメカミ、あごへの注入がどの程度必要かどうかによって大きく変わります。額の骨格が丸く、凹みがほとんどなく、あごがしっかりしている方は少なくて済みます。中顔面の土台作り⇒輪郭形成⇒浅いシワの微調整という順に、1回当たり3~5本までの注入を2~4回に分けて行っていきます。
ヒアルロン酸製剤は1本たった1.0mlですから、5本でコーヒークリーム1個、小さじ1杯程度に過ぎません。頬や額の凹みの体積をイメージして、そこに粘度をパテのように貼り付けていく様子を想像してください。注入治療は土木工事に例えられます。谷が深ければそれを埋める土砂がたくさん必要です。スプーン1杯、こんなに少量のヒアルロン酸でも、適切な位置に注入すると顔全体の印象は大きく変わり、鏡を見た時の患者様の喜ぶお顔が私たちの原動力になっています。
トータルフェイシャルトリートメント(美人顔デザイン注入)の効果持続期間
患者様から、「一生、毎年こんなに沢山のヒアルロン酸を打ち続けなければならないのでしょうか?」「始めてしまったら止められなくなりそうで怖いです。」という質問を多く頂きます。そんなことは絶対にありません。ヒアルロン酸注入は麻薬のように足抜け出来なくなることもありませんし、途中で注入を止めると反動で老化が加速するという危険性もありません。当院で扱っているヒアルロン酸は吸収されるまでに1年~2年かかります。施術後の経過を追っていくと、吸収予定期間よりも長く効果を実感いただけることが多く、また2回目以降は初回よりも少ない量しか要しません。それはヒアルロン酸製剤を足場として自身のコラーゲンが作られると同時に、適切な部位へ注入することで老化の過程を緩やかにするためと考えています。注入を止めた場合も、そこから緩やかに加齢していくだけですし、一旦年齢を戻し、コラーゲン貯金ができたことで、何もしなかった場合と比較して老けづらくなります。
老化の過程と顔面解剖を熟知した医師が、患者様ひとりひとりに最適な注入ポイントをご提案させていただきますので、まず一度ご相談にいらしてください。
料金について
ヒアルロン酸注入 製剤:レスチレン・ベロテロ・リデンシティⅠ | |
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初回トライアル1本(1ml) | ¥75,000 |
1本(1ml) | ¥90,000 |
2本(2ml)※同日施術の場合 | ¥170,000(1本あたり¥85,000) |
3本(3ml)※同日施術の場合 | ¥240,000(1本あたり¥80,000) |
4本(4ml)※同日施術の場合 | ¥300,000(1本あたり¥75,000) |
院長施術料金
慶田院長施術 ヒアルロン酸注入 製剤:レスチレン・ベロテロ・リデンシティI | |
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初回トライアル1本(1ml) | ¥95,000 |
1本(1ml) | ¥110,000 |
2本(2ml)※同日施術の場合 | ¥210,000(1本あたり¥105,000) |
3本(3ml)※同日施術の場合 | ¥300,000(1本あたり¥100,000) |
4本(4ml)※同日施術の場合 | ¥380,000(1本あたり¥95,000) |
※ 上記は外用麻酔・針穴テープ・カニューラ1本使用時の抗生剤・抗アレルギー内服代込みの料金です。
※『ヒアルロン酸注入』は、VIP割引・特別割引の適応外となります。
※ 残ったヒアルロン酸製剤は3ヶ月間保存できます。残注入は、下記手技料を頂戴いたします。
残注入手技料
注入から3ヵ月以内 | |
院長施術 | ¥10,000 |
その他医師施術 | ¥5,000 |
- お支払いについて
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お支払い方法は、現金、デビットカード、クレジットカード一括払い(VISA・MASTER・AMEX)があります。 クレジットカード2枚に分けてのお支払いや、現金、デビットカードとの併用も可能です。詳しくは、クリニックにお問合せください。