CO₂レーザー手術(炭酸ガスレーザー手術)の効果と特徴

切らずにホクロやイボをきれいに除去

CO₂レーザーは病変部のみを蒸散させ、周囲のお肌を痛めずに治療が行える点が最大のメリットです。赤ちゃんのホクロから高齢者のイボまで、適応範囲は広く、メスを用いる手術より圧倒的に傷口はきれいに仕上がります。出血もほとんどなく、糸で縫合していないため、当日から入浴、洗顔ができます。照射部位は小さく穴があいた状態になりますが、自己の創傷治癒力により、5~10日かけてコラーゲン線維や毛細血管、表皮が再生し、上皮化します。

大きいホクロ・目周りのホクロも諦めない

ホクロ(母斑細胞母斑・色素性母斑)は深くまで腫瘍細胞が存在するため、2〜3回追加照射が必要な場合もありますが、銀座ケイスキンクリニックでは、半年以内のタッチアップ手術がサービスされていますので、一度に深く削りすぎる必要はありません。切除縫合術を勧められることの多い、直径が6mm~15mmの大きなホクロは、2分割~5分割し、1回ごとの手術の傷を小さくすることで、段階的により治療することが出来ます。 まぶたやまつ毛の間に出来たホクロも、手術用コンタクトシェルで眼球を保護しながら、縫わずに手術が可能です。

ホクロ(母斑細胞母斑・色素性母斑)と老人性イボ(脂漏性角化症)の違い

当院での症例数No1、2はホクロと30代から目立ってくる老人性イボです。これらは、病理像、由来、傷の経過などに違いがあります。老人性イボは表皮内にあるため、浅い傷で済むうえ、1回で取りきれることが多い腫瘍です。ホクロは古いものですと、皮下脂肪織のすぐ上まで深く入り込み、何回かの処置が必要な場合が多いため、当院では半年保障としております。どちらも、小さいうちに取ると、傷跡が目立たないのでお早めにご相談下さい。6mmを超えるイボやホクロは、2~5分割し、段階的に除去します。

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位置/部位 上皮化 手術回数 傷痕 炎症後色素沈着
・紅斑
傷痕の陥凹・隆起
ホクロ 真皮内(深い) 深い 遅い
(7~14日)
1~4回 大きさによる 強く・長い
(半年~1年)
時にあり
いぼ 表皮内(浅い) 浅い 早い
(4~7日)
1~2回 目立たない 軽く・短い
(1~6ヶ月)
まずない

皮膚科専門医による腫瘍の診断と計測

CO₂レーザーによる手術はその腫瘍が「悪性でない」事が大前提で行われなければなりません。そのため、経験のある皮膚科専門医が、視診・触診にて診断します。10年ほど前から、ダーモスコープなどの拡大鏡を使い生検せずに診断を絞り込むことが出来るようになりました。
ダーモスコープ(Dermoscope)は別名デルマトスコープとも呼ばれ、皮膚を拡大して診察するための道具です。(ダーモスコープを使って皮膚を診る手技をダーモスコピーと呼びます。) このダーモスコープで皮膚を観察すると、色素の状態や腫瘍の性状などが詳しく観察できます。

ホクロは良性の腫瘍で悪性化することは原則としてありませんが、皮膚の悪性腫瘍(悪性黒色腫、メラノーマ、基底細胞がんなど)の初期はホクロに似ていることがあり拡大して詳しく調べる必要があります。他にも老人性イボとシミ、血管腫と血腫(血まめ)などの鑑別にも有効です。

まぶたなどのエコージェルを塗りにくい部位にはDermlite(ダーマライト)という拡大鏡を用いることもあります。事前に詳しく診察することで、安心してCO2レーザー手術を受けて頂くことが出来ます。

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CO₂レーザー手術(炭酸ガスレーザー手術)のリスクとダウンタイム
<痛み>なし<腫れ> ほとんど無し <出血> 無し
shutterstock_1019073862.jpg患部以外のお化粧は当日から可能です。翌日からは、テープもしくは軟膏の上からパウダーメイクをしていただけますが、患部は生傷の状態です。刺激のある基礎化粧品や化粧品は避けてください。また、当日より洗顔・入浴も可能です。

施術直後は照射部位が小さく穴があいた状態(生傷)となりますが、新しい皮膚が5~10日間程度ででき(上皮化)、平らになります。上皮化するまでは、患部に創傷治癒を高める肌色のテープもしくは軟膏を使用していただきます。 上皮化後、少し赤みのある皮膚になりますが約3ヶ月しますと赤みも取れて、目立たなくなります。大きい腫瘍では、半年程度続くこともありますが、必ず消えていきます。

若年者や体質によっては傷が少し隆起することがあります。注射や圧迫処置など早めの処置で改善しますので、必ず再診にお越し下さい。上皮化後は、炎症後色素沈着の予防と紫外線の影響を避けるため、日焼け止めの外用とハイドロキノンクリームやルミキシルクリームなどの美白剤を使用していただきます。

CO₂レーザー手術(炭酸ガスレーザー手術)の施術頻度や持続について

ホクロなどの真皮内腫瘍は、大きさ・深さによって再発することもあるため、当院では半年保障を設け、半年以内で最高3回まで何個でも再診料にて再手術いたします。
保障期間を過ぎて再発した場合は、再発時のサイズ(多くは1~2mm大)の半額の料金で再度半年保障をいたしますのでご安心下さい。


CO₂レーザー手術(炭酸ガスレーザー手術)の痛み

手術部位には歯科で用いるのと同様の局所麻酔を行いますので注射の際チクッとしますが、その後は無痛です。局所麻酔は1~2時間で効果はなくなりますが、その後痛みを訴える方はほとんどいらっしゃいません。イボなど腫瘍が小さい場合はクリームで表面麻酔を行います。老人性イボを50個以上まとめて削った場合は、軽度ヒリヒリ感が出ることがありますが、翌日には消退します。 目の下の汗管腫の場合は表面麻酔とブロック麻酔を併用します。


CO₂レーザー手術(炭酸ガスレーザー手術)の禁忌事項について

下記に該当される方は、この治療を受けることが難しい場合がありますのでご相談ください。キシロカインにアレルギーのある方は事前にお知らせ下さい。
・真性ケロイドの方(肥厚性瘢痕の既往は心配ありません。)
・治療後希望部位に未治療の感染症及び炎症がある方
・重症の糖尿病の方
・施術部位にアートメイクをしている場合、色素の一部が反応する可能性があるので、施術が出来ない場合があります。必ず事前に医師に申告ください。