男性の皮膚とスキンケア
大多数の男性は、男性ホルモンの影響で皮脂分泌が女性に比べ多い傾向にあります。そのため、女性に比べて思春期~青年期の重症ニキビになりやすかったり、額や頭皮の脂漏性皮膚炎が出やすかったりします。スキンケアを日常的に行う男性が増えている一方で、「シャンプーは使用しても、洗顔料は使わない」、「体を洗うついでに石鹸で顔も洗っている」、「髭剃りのあとも保湿剤は使用しない」、という方も多いのではないでしょうか?
男性のその豊富な皮脂は、実は肌の天然のバリア
50代頃から男性ホルモンの量が減少し、少しずつ乾燥しやすくなってきます。若いころは見られなかった、すねに粉をふいたようなカサカサが目立ってくる「乾皮症」や、赤み・かゆみを伴う「皮脂欠乏性湿疹」などが少しずつ増え始めます。そのため、40歳頃からは洗顔後と入浴後のスキンケアを始めていただきたいと思います。特に冬場は大気が乾燥し、さらにエアコンの使用で室内の乾燥が増強するため、若い男性でも保湿が重要になります。また、髭剃りも肌のバリア機能を果たしている角質層をそぎ落とし、乾燥、カミソリ負けを引き起こします。髭剃り後の保湿は特にお忘れなく。「皮脂の分泌量に合わせた洗浄力の洗顔料で洗顔したあと、化粧水や美容液で水分を補い、乳液やクリームでその潤いを閉じ込める。」そして、その過程の全ては、優しく行われるべきものです。「女性を扱うように、決してこすったり、たたいたりしないこと。」これがスキンケアの基本です。