アミノ酸

たんぱく質の構成単位を総称してアミノ酸といいます。アミノ酸は、肌や髪の毛、臓器や筋肉、脳やホルモン、神経伝達物質、骨等を構成し、人間のカラダの約20%を占める重要な物質です。その種類は実に10万以上にも及びますが、これらのたんぱく質は全てわずか20種類のアミノ酸の組み合わせによって作られています。

アミノ酸は、体外からの摂取を要する「必須アミノ酸」と、体内で作ることが可能な「非必須アミノ酸」に大別されます。必須アミノ酸の種類は、フェニルアラニン、ロイシン、バリン、ヒスチジン、メチオニン、イソロイシン、リジン、スレオニン、トリプトファンの9種で、頭文字をとって「風呂場悲鳴リスト」などと語呂合わせすると覚えやすいです。近年話題の「BCAA((Branched Chain Amino Acids))は、必須アミノ酸のバリンとロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸で構成される分枝鎖アミノ酸で、運動時に重要な役割を果たすことが知られています。

一方、非必須アミノ酸は、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、システイン、プロリン、チロシン、グリシン、セリン、アラニンの11種で、中でも、グリシンやセリンは、肌の水分量を保ち保湿効果を促す成分として化粧品分野に応用されています。アミノ酸は、皮膚において重要な保湿因子の一つで、角質層の中にある天然の保湿因子(NMF=Natural Moisturizing Factor)として重要なのがアミノ酸です。水を大量に抱え込む性質があり、肌にはりをもたせる美容成分として知られるコラーゲン線維も、実はさまざまなアミノ酸からできています。