爪甲剥離症(onycholysis)
爪床という爪の直下にある皮膚と爪の間にすき間ができると、剥離した部分の爪が白く見えることがあります。原因は局所性のものが比較的多く、マニキュアや洗剤、ホルマリン、アルカリなど成分による刺激、外傷、機械的な刺激など様々です。主婦や料理人など水仕事をする人に多く、その他パーマ液などを扱う美容師にも比較的多く見られます。そのほかに、全身性疾患や皮膚疾患(甲状腺機能亢進症/低下症、強皮症、貧血、手足の多汗症、乾癬、爪カンジダ症、梅毒、先天性表皮水疱症など)、内服薬などによるものもあります。最近では、紫外線で硬化させるジェルネイルの物理的刺激が原因の症例も増えています。治療は原因があればその原因に対する治療を行っていきます。
局所的な原因の場合は刺激を避けるのみで改善する場合もありますが、保湿剤の外用や、場合によってはステロイド剤の外用を行います。生活習慣や職業が原因の場合には難治なケースも多く見られます。