多発性毛包嚢腫(multiple follicular cysts)、多発性脂腺嚢胞、脂腺嚢腫症(sebocystomatosis、steatocystoma multiplex)

胸の正中部やわき、首、腕の外側などに小豆大ほどまでの、肌色~グレーがかったぶつぶつした硬い隆起が多発することがあります。これは、脂を分泌する腺の開口部分にできる袋状の良性の腫瘍です。優性遺伝性で、思春期以降に現れ、男性に多いと言われています。単発のものもありますが、そちらは非遺伝性です。粉瘤と同様に袋状の構造(嚢胞)を呈していますが、中央に臍がないことと、多発していることで鑑別が可能です。

根治療法としては、袋ごと手術で切り取ることになりますが、手術で一つずつ切り取っていくと、線状の傷痕だらけになってしまいます。そこで、根治療法ではありませんが、銀座ケイスキンクリニックでは、炭酸ガスレーザーで中央に小さな穴をあけて、マヨネーズ様の脂分の多い内容液を押し出し、平らにする治療をおすすめしています。1個当たり1分程度で終わる簡単な処置ですが充分見た目がきれいになります。メスで切り取る手術に比べ、術後の処置も簡単で、傷跡も残りません。

関連治療

CO2レーザー手術(炭酸ガスレーザー手術)