雑誌『レタスクラブ』2016年8月25日号(8月8日発売 掲載ページP50~51)

特集「肌の老化をストップ!キレイ度アップ!外側からのケアに加えて体の内側からも紫外線ケア」に慶田院長の監修記事が掲載されました。

夏、真っ盛り。強い日ざしに、紫外線対策は万全ですか?最新の肌研究では、外側からのガードに加え、内側とのWケアが、肌ダメージを防ぐことが分かってきました。ではどんなケアを心がけたらいいのでしょうか? 皮膚科専門医の慶田院長が解説いたしました。

◎肌の修復力が低下してくる年代。食習慣で内側からのケアを
30代ごろから、皮膚のターンオーバーが落ち、酸化ストレスを軽減する体内の抗酸化力も低下してしまうので、肌の修復能力が落ちます。最近、傷の治りが悪くなった、日に当たった痕が残りやすい、と感じている人は、そろそろ要注意です。さらに幼少期からの紫外線ダメージも蓄積しています。太陽光を浴びてシミができるまでの総紫外線量は約4000MEDという報告があります。平均的な日本人の肌では毎日約11分、素肌で太陽光を浴び続けると約20年でシミが出てしまうということになります。これが紫外線による光老化です。この紫外線によるダメージを蓄積させないためには、外側から紫外線をブロックするケアに加え、体の内側からダメージに負けない防御力を高めるケアが大切です。体の内側からのケアは、まずは抗酸化作用の高いカラフルな野菜をたくさん食べることです。色の濃い野菜は、紫外線で生じた活性酸素を除去し、炎症を防ぎます。最初に野菜や海藻、次に大豆・魚・肉などのたんぱく質、最後に炭水化物の順番に食べましょう。さらに腸内環境をよくする食習慣を心がけましょう。
この腸内環境を整えるヨーグルトに、肌の弾力やハリの土台となるコラーゲンペプチド(魚由来のコラーゲンを酵素で分解したもので、体内での吸収率が高い)と、ミルクセラミド(乳由来のリン脂質成分で肌の保湿効果が高い)を加えた製品を4週間とると、日焼け後の皮膚の赤みや色素沈着が抑えられたとの実験結果が認められました。皮膚も体の若々しさも、毎日の食がつくっています。内側から紫外線対策するための"食"の美容予算を取っていただくことをお薦めします。

◎外側からのケア 
紫外線を必要以上に浴びないために、素肌をガード&外出時間を調整して!
日傘や帽子は首元の日焼けや目に入る紫外線を防ぐためのマストアイテムです。日ざしが強い10時~14時は、できるだけ外出を控えましましょう。また、目周りの皮膚は太陽光が垂直に当たるのでシミやたるみの好発部位なのです。目の周囲の皮膚は薄いので、紫外線ダメージにより乾燥しやすく、くすみやちりめんジワの原因にもなります。UVカット効果があるサングラスをかける習慣をつけましょう。色は濃すぎると瞳孔が開いてしまうので、茶色などをチョイス。
UVクリームをこまめに塗り直すことも大切です。肌を露出している部分はUVクリームでケアし、顔はもちろん、デコルテ、手足なども、汗をかくとムラになるのでこまめに塗り直しましょう。また、手は焼けやすいので手袋をし、首まわりもストールやはおりもの、カーディガンなどでガードし直射日光を避け、紫外線が直接肌に当たらないように工夫をしましょう。足も下からの照り返しで、じりじり焼けます。レギンスなどで足が紫外線を浴びないようガード&UVクリームで対策をしましょう。
他にも、お子様が外で遊ぶのは早朝か16時以降にし、紫外線ダメージを蓄積させないようにしましょう。

肌が赤くなったら皮膚ダメージが始まっている! 
日焼けで皮膚が赤くなると、紫外線により肌の細胞内の遺伝子が傷ついて、シミや皮膚がんの要因にもなります。

Step1太陽の紫外線を浴びる

Step2細胞内の遺伝子(DNAやRNA)が損傷 アミノ酸の変化

Step3肌が赤くなる(紅斑反応)

Step4細胞内の遺伝子が修復

Step5遺伝子の修復に異変(腫瘍細胞が発現)

Step6前がん症状

Step7皮膚がん

◎内側からのケア
紫外線ダメージをためないためには、食習慣から。肌がキレイになる!
・野菜や果物をたっぷり食べる
1種類だけでなく、いろいろな野菜をいっぱい食べてください。慶田院長もまとめて硬ゆでや下調理をして、冷蔵庫にはいつもさまざま野菜をストックしています。特に心がけたいのは、活性酸素に対抗する抗酸化食材です。リコピンを含むトマトや、ビタミンEが豊富なアボカドやナッツ、アントシアニンの入ったナスやベリー類、βカロテンやビタミンCを含む緑黄色野菜のニンジン、ブロッコリー、カボチャ、パプリカ、アスタキサンチンを含む鮭やエビ、レスベラトロールなど複数のポリフェノールを含む赤ワイン、カテキンを含むお茶、イソフラボンを含む大豆などが代表的な食材となります。
・コラーゲンやヨーグルトなどを積極的に
肌の土台をつくるコラーゲンは、毎日、分解&合成が繰り返されているので、体の中から食事で補うことが大切なのです。牛すじやとり軟骨、豚白モツ、ふかひれなどに多く含まれさらに、栄養を吸収しやすくするために、腸を健康にするヨーグルトも合わせてとって、腸内の善玉菌を増やしていくこともポイントになります。コラーゲンを小さな分子にして吸収されやすい状態にしたコラーゲンぺプチドを含むヨーグルトは、食習慣に取り入れやすくお薦めです。
・コラーゲンペプチドとミルクセラミドの入ったヨーグルトが紫外線ダメージケアに
30歳以上50歳未満の日本人女性(肌の乾燥を自覚し、春から夏にかけ30~45分日光浴をすると赤くなりやすく、わずかに黒くなる肌のタイプの人)に、紫外線を浴びたあとの皮膚が受けるダメージ(紅斑反応&色素沈着)の実験をしました。コラーゲンペプチド(1000mg)およびミルクセラミド(40mg)入りヨーグルト(LB81乳酸菌入りヨーグルト)のドリンクタイプ190gを紫外線照射後、毎日4週間飲んだグループは、皮膚の色素沈着が改善。また皮膚に紅斑を生じる最小の紫外線量が上昇し、紫外線に対する抵抗性も強くなりました。
また、紫外線照射後の色素沈着が摂取前より改善し紫外線に対する抵抗性が強化されることが認められました。

まだまだ暑い日も続きますが、紫外線ケアを見直してみてはいかがでしょうか?
是非、ご一読ください。

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