雑誌『婦人画報』2020年11月号(10月1日発売 掲載ページP158~P161)
【マスク時代のスキンケア 美容習慣も‟新しい日常"へ 夏の後始末、秋の迎え方】に慶田院長の監修記事が掲載されました。
日常的なマスクの着用や外出の制限など、生活が変化して約半年。私たちは、これまでにはなかった美容の悩みと向き合うことになりました。特にこの夏は、マスクによる肌あれに直面した人が多かったようです。さて、秋はどういった美容の課題が表れるのでしょうか?
夏の肌あれを立て直す方法、そして秋に役立つヒントをご紹介します。新しい生活スタイルには、新しい美容メソッドが必要です。
◆ マスクによる‟新しい肌悩み"を解消
この夏、顔の下半分が大騒ぎでした。
・高温多湿
・マスクによる摩擦
・大量の汗と乾燥
マスクのなかで汗を大量にかいたり、蒸れたり、皮脂が増えたり、摩擦による刺激もあって、いまや肌あれを起こしている人がほとんどです。秋冬もマスクの着用は欠かせなくなりそうですので、早い段階で夏の肌あれを落ち着かせて、対処法を知っておきましょう。
こんな悩みが発生していませんか?
【肌あれ】・・・マスクに覆われる顔の下半分が全体的に乾燥しがち。肌が敏感になり、愛用の化粧品でもピリピリとした刺激を感じてしまう。
【ニキビ】・・・あご先やフェイスラインの肌がざらつき、ぽつぽつと白い吹き出物が出現。または炎症を起こしてしまった赤いニキビが大量に発生している人も。
【色ムラ】・・・マスクの上辺があたる頬骨付近のシミや肝斑が濃くなっている。もしくは摩擦刺激で炎症を起こして肌に赤みが出ている。
【毛穴】・・・熱がこもり、汗や皮脂が増え、刺激が加わることで毛穴が開いて目立つ。さらにその毛穴に汚れが詰まって肌がざらついたり、ニキビに発展したりする。
◇ ‟夏ならではの刺激"で私たちの肌悩みは増加した!
この夏は、暑い最中でも多くの人が、マスクを着用して外出していました。夏のマスクなんて、肌にとってはかつてない刺激です。特に不織布のマスクは、着用しているだけで、肌がこすれて刺激になります。頬や顔まわりだけでなく、ワイヤーや紐が当たる鼻や耳が炎症を起こして赤くなっている人も。4月頃からマスクによる肌あれを感じる人が出始めました。
そこに猛暑の夏がやってきたわけです。マスクのなかの汗や蒸れが不快だったという人がほとんどでしょう。温度が高いことが肌には刺激になりますし、汗そのものもかぶれの原因になります。マスクでこすれて肌のバリア機能が弱っているところへ、ほかの刺激が足され、その結果、夏になって肌トラブルが深刻化したのです。表面が赤くなったり敏感になったりする症状に加え、多いのはニキビ。マスクの着用で、顔の下半分の肌が置かれた環境が悪化し、その肌表面の常在菌バランスが崩れてしまったからだと考えられます。
=肌のためには、不織布のマスクは刺激が強い=
肌への刺激が強い不織布マスク。肌悩みが深刻なら、日常で使用するマスクを見直してみるという手も。ウレタンや布素材の立体形状になったマスクが肌に優しいです。
【肌あれ】洗顔料を見直して肌を守りましょう
マスクと肌がこすれることで起きるのが、肌本来のバリア機能の低下。そのバリア機能をケアすることは、肌あれだけでなく、ニキビや毛穴の悩みなどほかの肌トラブルの予防にも通じます。バリア機能を守るために、肌への負担が少ない洗顔料を使ってください。肌あれを起こしているときこそ、水やお湯だけの洗顔はおすすめしません。汗や雑菌、過剰な皮脂はトラブルを招くため、日に2回は洗顔料で洗ったほうがよいのです。角層をケアしながらうるおいを残して洗うことができるため、酵素洗顔はおすすめです。よく泡立てて、くるくると円を描くように洗いましょう。
【ニキビ】肌の常在菌に着目したスキンケアを
近年、肌の常在菌への研究は世界的に進んでいます。例えばマスクによって、‟美肌菌"と呼ばれる表皮ブドウ球菌が快適な生育環境を奪われて減少すると、その代わりにアクネ菌が増殖。アクネ菌は皮脂の分泌や酸化、炎症に関与します。さまざまな肌悩みの原因となるのです。表皮ブドウ球菌は適度にしっとりした環境が好きなので、肌の‟菌"に着目した製品で、丁寧な保湿を心掛けましょう。
〇ニキビやニキビ跡に効果的な治療○
自身で対策を行っていても、肌荒れに悩むこともあるでしょう。そのような時は美容医療の力を借りるのも手です。
マスクによる肌荒れにお悩みの方には、炎症を鎮めて肌の再生を促す『プラズマシャワー』(初回トライアル¥20,000~)がおすすめです。プラズマを照射すると、皮膚表面では強力な滅菌作用で、ニキビをはじめとするさまざまな皮膚トラブルを引き起こす細菌やウイルスを死滅させることができます。悪玉菌がいなくなった後は、もともと表皮内に住んでいる美肌菌が急速に増えて肌フローラが健康な状態に整うのでご安心ください。さらに、施術後30分以内に塗布する薬剤の浸透を飛躍的に高める効果もあります。
圧倒的人気な導入剤が、抗炎症と肌再生作用が高い『サイトプロMD』です。ヒト骨髄幹細胞由来のサイトカインと成長因子が高配合されています。
また、肌荒れやニキビのお悩みだけでなく、肌全体のコンディションを底上げする肌質改善治療の『フォトフェイシャルM22』(初診患者様限定¥28,000)もおすすめです。計8種類の波長変更フィルターが搭載されていて、シミ(肝斑)、くすみ、ちりめんジワ、赤ら顔といったさまざまな肌トラブルを一台の機器で改善することができます。
当院では『フォトフェイシャルM22』は、ケミカルピーリングで角質を滑らかにし、毛穴の詰まりを解消してから施術します。ニキビもできにくくなりますし、肌のバリア機能も高まりますから、マスク皮膚炎の方たちにも有効です。
是非、ご参考になさって下さい。