雑誌『GINGER』2020年12月号(10月23日発売 掲載ページP138~P148)

特集『肌が不安定になる人急増中!敏感肌との付き合い方』に慶田院長の監修記事が掲載されました。

ただでさえ肌が不安定になりがちな季節の変わり目に加え、今年は新たにマスク問題が発生。長時間つけていることで肌トラブルも増えているそうです。改めて自分の敏感肌レベルを見極め、正しい対策と早めのケアを試みましょう!

【まずは自分の肌状態を知ろう!敏感肌CHECK LIST】
✓洗顔後、何もつけないと肌がつっぱる。
✓季節を問わず、いつも乾燥を感じている。
✓季節の変わり目に、肌トラブルを起にしやすい。
✓紫外線に当たると肌が荒れたり、敏感になる。
✓汗をかくと肌がかゆくなることがある。
✓冬になると、乾燥がひどくなる。
✓生理前に肌が荒れることがある。
✓肌にハリ感がなく、小ジワが目立つ。
✓キメが細かく、毛穴があまり目立たない。
✓時々、化粧水がしみることがある。
✓便秘がちである。
✓化粧品で肌がヒリついたり、赤くなるときがある。
✓目周りや頬がカサカサしやすい。
✓アレルギー体質やアトピー性皮膚炎と診断されたことがある。
✓仕事や家事が忙しく、ストレスを感じている。
【診断結果】
■超敏感肌:11~15個の人
バリア機能が低く、少しの刺激でもトラブルを引き起こしやすい肌。慢性的に肌が不安定な状態。アトピー体質など、生まれつき皮脂量が少なく肌が弱い人も。
■乾燥肌:6~10個の人
皮脂量も保湿能力も低いため、季節変化に弱く、外的刺激を受けやすい肌。冬は粉を吹くほど乾燥してしまうことも。バリア機能も弱いので、炎症を起こしやすい。
■ゆらぎ肌:1~5個の人
季節の変わり目やストレスなどにより、一時的にトラブルが現れている肌。乾燥や赤み、ニキビ、いつもの化粧品に刺激を感じるなど、普段と違う不安定な状態。
■普通肌:0個の人
皮脂量と水分保持特能力のバランスが良く、肌はしっとり潤っている。バリア機能がきちんと働いているため、気温の変化や外的刺激などのトラブルに強い肌質。

【ちょっとした刺激で肌がゆらぐ!マスク時代の敏感肌って?】
季節の変わり目や生理前などに感じる、いつもとは違う肌の不調。実に8割以上の女性が敏感肌の自覚があり、かゆみやヒリつき、ニキビなど、何らかの肌トラブルに悩んでいるそうです。さらに、今年はマスクによる肌トラブルが急増し、皮膚炎などに悪化するケースも。乾燥が進む季節に向けて、普段は何でもない人も、敏感に転びやすい肌状態になる可能性があります。いつも以上にきちんと保湿するなどして、しっかり対策することが大切です。

【カサつき、ゴワつき、なんだか肌が不調...。不安定な時々敏感肌のケア方法】
乾燥が進むと肌のバリア機能が低下し、 少しの刺激で赤みやかゆみなどの肌トラブルを起こすなど、不安定な状態になります。もともと皮脂の少ない乾燥肌は敏感肌になる可能性大なので要注意です。
◆肌がゆらいでいるときに、気を付けるべきことは?
『摩擦は禁物!手のひらで優しくたっぷりと保湿して』
肌がゆらぐ一番の原因は、バリア機能の低下です。しっかり保湿して、バリア機能の鍵を握る「角層」を整えることが重要です。弱ってバリア機能が低下している肌に、摩擦は禁物。化粧水も手でつけるのがおすすめです。また、肌の再生の時間である睡眠も重要な要素ですので、最低でも6時間程度の睡眠を心掛けましょう。
◆乾燥肌だから、朝は洗顔料を使わなくても良い?
『ほとんどの肌タイプは必要!』
朝の肌は夜に塗った油分や寝ている間に出た皮脂が酸化して、さらにほこりなども付着しています。水やお湯だけだと油分は落ちません。皮脂がほぼ出ない肌質以外は、洗顔料は使った方がベターです。
◆刺激が強いクレンジングオイルは使わないほうがいい?
『クレンジングの種類より、肌にのせている時間が刺激!』
クレンジングオイルは洗浄力が強いイメージですが、こすらずにサッとメイクが落とせるので、肌にのせている時間が短く、むしろ肌への刺激が少なくてすみます。ただしオイルの「界面活性剤」は保湿因子を一緒に溶かし出してしまうので、のせてから1分以内を目安に優しくなじませ、手早くかつしっかりすすぎましょう。
当院で人気のナビジョンDRのメーククレンジングオイル(銀座ケイスキンクリニック取扱い¥2,500 150ml)は極めて酸化しにくいオイルで、潤い成分も高いので安心してお使い頂けます。テクニック不要でサッと落ちるので、肌の負担が少なくご使用いただけます。
◆乾燥でゴワつき、化粧水が入らないのはなぜ?
『乾燥で肥厚した角質が原因』
ターンオーバーの乱れに加え、バリア機能を補おうとして角質が厚くなるためです。放っておくと、毛穴詰まりやニキビの原因にもなります。あとから重ねるアイテムがなじみやすくなる、角層柔軟効果のある導入美容液などを取り入れてみるのも手です。
◆肌のゴワつきや毛穴のザラつきが気になります。
『酵素洗顔を取り入れてみて!』
古い角層が残っている肌はゴワつくだけでなく、ターンオーバーが乱れてバリア機能が低下、肌を乾燥させる原因になります。週1〜2回の酵素洗顔でケアをしましょう。酵素がたんぱく質や毛穴に詰まった皮脂を分解し、洗顔しながら肌表面の不要な角層を除去します。
◆敏感肌やゆらぎ肌は、遺伝?
『遺伝と生活環境、どちらも影響します』
アトピー体質など遺伝的にバリア機能が低い人もいますが、睡眠不足や食生活の乱れ、ストレスなどの生活環境によってもバリア機能は低下します。日本人は1/3がアトピー素因を持っているといわれ、多くは幼少期に完治し自覚症状がない人も多いですが、敏感に転びやすい肌質と言えます。気になる人は、家族に確認してみてください。いずれにしろ、現代では誰にでも生じうる症状と言えます。
◆Tゾーンはベタつくからしっとり化粧水だけでOK?
『化粧水だけでは保湿は不十分です』
肌がゆらいでいるときこそ、保湿第一です。ベタつきが気になる人は乳液やクリームを省きがちですが、化粧水だけでは保湿したとは言えません。夜より少なめの量でいいので、朝も油分できちんとフタをしましょう。乳液+目元のみクリームをつけるのでもOKです。
◆スキンケア以外で、敏感肌を改善する方法はある?
『保湿と生活習慣の見直しで改善できます』
摩擦などの刺激をできるだけ避けてしっかりと保湿することが基本になりますが、生活習慣を整えて体の内側から肌を立て直すことも大切です。健康的で美しい肌と体のために欠かせないインナーケアの5本柱は、「バランスのよい食事」「良質な睡眠」「腸内環境を整える(排泄)」、「適度な運動」、「ストレスコントロール」。ゆらぎ肌の原因は多種多様なので、内外両面から対策をしましょう。
◆どうして季節の変わり目に肌が揺らぐの?
『寒暖差や環境の変化が原因です』
季節の変わり目の急な温度差に体がついていけず、自律神経が乱れて免疫力が低下しゆらぐ原因になります。また、環境の変化でストレスによる交感神経の緊張が続き、バリア機能も低下します。さらに、最新の研究で寒冷刺激により皮フ温が低下すると、バリア機能と潤いに重要なタンパクが減少し、乾燥と肌荒れに影響することが判明しています。
◆マスクをしていると肌が荒れやすいって、本当?
『マスクと肌との摩擦で、ニキビや皮膚炎を起こす可能性が』
マスクはあぶらとり紙のようなものです。肌の保湿成分である油分をマスクに吸い取られてしまうため、バリア機能が失われて肌荒れが起きやすくなります。また、マスクの着脱や会話などで肌が擦れる刺激で皮膚が炎症を起こし、さらにマスク蒸れによる汗の刺激で、赤みやかゆみを伴う「マスク皮膚炎」に。毛穴の入り口が詰まり、皮脂がたまって「マスクニキビ」を起こすこともあります。
◆マスクで肌が荒れてしまった場合のケア方法は?
『マスクが触れる部分の摩擦を軽減して!スペシャルケアも検討を』
問題はマスクと肌の摩擦。着脱する際や人と話すときにマスクが動くことで、肌との摩擦が起きやすくなります。マスクが触れる部分には保湿クリームをしっかり塗って保護をしましょう。肌の保湿成分が奪われるのを防ぐほか、摩擦による刺激を軽減できます。肌荒れがひどい人はプロテクト効果の高いバームがおすすめです。
肌荒れが続く時は美容医療の力を取り入れてみるのも手です。
マスクによる肌荒れにお悩みの方には、炎症を鎮めて肌の再生を促す『プラズマシャワー』が当院では人気です。強力な滅菌作用でニキビをはじめとするさまざまな皮膚トラブルを引き起こす細菌やウイルスを死滅させることができます。悪玉菌がいなくなった後は、もともと表皮内に住んでいる美肌菌が急速に増えて肌フローラが健康な状態に整うのでご安心ください。
また、プラズマ照射後30分以内は、薬剤の浸透を高めるので、お悩みに合わせて薬剤を選択します。マスクニキビや肌荒れにお悩みの方には抗炎症と肌再生作用が高い『サイトプロMD』の導入がおすすめです。さらに、肌全体のコンディションを底上げする肌質改善治療の『フォトフェイシャルM22』(初診患者様限定¥25,000)も効果的です。計8種類の波長変更フィルターが搭載されていて、シミ(肝斑)、くすみ、ちりめんジワ、赤ら顔といったさまざまな肌トラブルにアプローチすることができます。当院では『フォトフェイシャルM22』の照射前に、ケミカルピーリングで角質を滑らかにし、毛穴の詰まりを解消してから施術します。ニキビもできにくくなりますし、肌のバリア機能も高まりますから、マスク皮膚炎の方たちにも有効です。
◆肌荒れを起こしにくいのはどんなマスク?
『ポイントはマスク内側の肌当たり』
大切なのは、マスク内側の肌当たりと通気性です。便利なのは不織布ですが、硬く蒸れるものが多い印象です。マスクをしながら話すと肌が擦れるため、硬い生地は避け、綿や絹など天然素材の布タイプが吸収性が高くてGOOD。

【赤身、ヒリつき、ニキビ等、肌トラブル多発!敏感肌が重症化したときの対処法】
乾燥肌は、放っておくと慢性的に炎症を起こした超敏感肌になる可能性もあります。症状が進まないようにするためにも、摩擦は禁物です。十分な保湿を心がけつつ、異変を感じたら皮膚科へ行きましょう!
◆肌がヒりついているときは、何を使えばいい?
『モイスチャライザーでしっかり保湿を』
とにかく保湿をして肌を乾燥させないこと。化粧水だけで済まさず、肌内部の水分を保持する働きのあるヒアルロン酸、セラミド、グリセリンなどの保湿成分を含むクリームで保湿をしましょう。効果を得るには肌がベタつくくらいしっかり量を塗るのがベストです。肌が十分潤っていると、バリア機能も正常に働きます。
当院オリジナルの『セラミドバリアクリーム』は「角層のバリア機能」に着目し開発した、天然セラミドを主成分とする高機能保湿クリームです。水分保持力・抗炎症作用が高いので、アトピー性皮膚炎、超乾燥肌、ゆらぎ肌の改善に効果的です。
◆保湿しているのに肌がゆらぐのはなぜ?
『保湿が足りていない可能性があります。』
クリームを省いたり、使う量が少なかったりと、保湿が足りていない人が多くいます。クリームは、肌がペタペタするくらいたっぷり使うのがコツ。日中は、メイクの上から保湿できるような携帯用コスメで乾燥対策すれば、バリア機能の低下防止になります。ミストよりも保護効果の高いバームがおすすめです。
◆乾燥して全身がかゆい!どうすればいい?
『すね、腕、腰周りは乾燥要注意!』
服との摩擦が多いすねや腕は乾燥しやすく、もともと皮脂量も少ないのでカサつきやすい部位です。そのほか、腰周りも皮脂が出にくいので保湿するのを忘れずにしましょう。弱ってバリア機能が低下している肌に摩擦は禁物。スプレータイプがおすすめです。
◆化粧水がしみて何もつけられません!
『微細な炎症が起きている可能性大。』
見た目は平気でも、化粧品がしみるという自覚症状があるなら、肌に炎症が起きている可能性があります。微弱炎症は放置すると肌の老化にも繋がるので早めのケアをしましょう。また、肌が敏感になっているときは、化粧水などの水性コスメはしみやすいもの。異変を感じたら皮膚科へ行くのがベストですが、搬水・角層軟化機能に優れたバームやオイル状のアイテムで、刺激が中に入るのを防ぎましょう。肌に浸透せず、表面でぴったり膜を作って保護してくれます。
◆赤みや炎症を抑えるにはどうすれば?
『トラネキサム酸などで抗炎症ケアを』
トラネキサム酸やグリチルリチン酸2Kなど抗炎症作用のあるものを使ってみて下さい。炎症が長引くようなら、そのままにせず皮膚科医に相談することをおすすめします。
◆今流行りの美肌菌。美肌菌が増えるとニキビができない?
『肌の菌も腸内と同様にバランスが大切です!』
美肌菌の代表は、皮脂を脂肪酸とグリセリンに分解して汗と混ざりバリア機能に役立つ皮脂膜を作り出す「表皮ブドウ球菌」。他の菌が増えすぎないように抗菌ペプチドを分泌します。「アクネ桿菌」も増えすぎるとニキビを引き起こしますが、本来は美肌菌です。一方、肌フローラが乱れて増殖すると肌トラブバルを起こすのが「黄色ブドウ球菌」。肌の菌は適切なバランスで整っているのが大事なのです。
◆メイク道具やまくらカバーなどの雑菌でニキビになるの?
『ニキビを防ぐ一番の方法は毛穴を詰まらせないこと』
ニキビの発生と雑菌は関係がなく、ニキビはあくまで毛穴の中に棲んでいるアクネ菌が誘発するもの。マスクなど摩擦による肌の防御反応やターンオーバーの乱れから角層が厚くなり、毛穴をふさいでしまうことがニキビや吹き出物の原因になります。角層ケアなどで毛穴を詰まらせないようにしましょう。
◆ニキビができちゃったときのおすすめのスキンケアは?
『さっぱりケアでも保湿は忘れずに!』
ニキビ肌にも保湿は大切。さっぱりでもいいのでしっかり保湿をしましょう。摩擦はニキビを悪化させるので、化粧水は手で優しく塗り、乳液やクリームでしっかり潤いを閉じ込めるのを忘れずに。消炎・鎮静効果のある成分入りのものがおすすめです。
◆肌が敏感な時は、すっぴんがベスト?
『そうとも限りません!』
メイクが膜となって肌を守るので、一概にノーメイクがいいとは言えません。敏感肌ラインの低刺激なベースを賢く活用するのがおすすめです。色付きの下地やBB・CCクリームなら、UVカットとベースメイクがひとつですみ、比較的簡単にオフできるので、肌の負担を軽減できます。

是非、ご参考になさって下さい。

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