雑誌『美的GRAND』2019年vol.3(3月12日発売 掲載ページP132)
特集「肌に透明感が生まれる『食材&食べ方』LIST」に慶田院長の監修記事が掲載されました。
肌をにごらせる原因は紫外線だけではありません。食べもので起こる『糖化』、喫煙や花粉などをきっかけにした『酸化』と、これらがきっかけで生じる『炎症』が大きく関係しています。何をどう食べれば肌に良いのか、酸化・糖化を抑える食材を積極的にとって、炎症をブロックし、透明感あふれるツヤ肌を目指しましょう。
Step1:肌をにごらす原因を知る
≪体の酸化・糖化が相まって炎症へ!肌のシミ・くすみ・色むらとして表面化≫
シミやくすみ、色ムラといった肌の濁りは老化のサイン。紫外線や乾燥などの外的刺激だけでなく、体の酸化や糖化が大きく影響しています。体内に過剰な活性酸素が増えると、メラノサイトが刺激されてシミが増えたり、新陳代謝が低下して肌がくすむ原因になります。
また、肌のコラーゲンが糖と結びついて変性する(糖化)と、肌本来のハリや潤いを保つ働きが損なわれ、肌がくすみます。しかも糖化したコラーゲンは近くにあるメラノサイトを活性化するので、シミまで誘発してしまうのです。
最近では、酸化や糖化によって生じる、あるいはそれ以外の原因からも生じ得る"炎症"も、大きな老化ファクターとして注目されています。実際には、糖化から酸化や炎症が起こったり、酸化が糖化や炎症を促進するといった『負の連鎖反応』によって肌の老化は進みます。
<酸化・糖化を抑える食材を積極的にとって炎症もブロック。透明感あふれるツヤ肌に!>
●シミを作らせない『抗酸化』
●くすみ・色ムラを晴らす『抗酸化×抗糖化』
●黄ぐすみを防ぐ『抗糖化』
➡トリプルで抑えて『抗炎症』➡『肌の透明度UP』
◆カラフルな野菜を摂る
色鮮やかな緑黄色野菜は、体内でビタミンAに変わるカロテンや活性酸素を除去するポリフェノールを多く含んだものばかりです。
赤パプリカ、にんじん、ほうれんそう、かぼちゃ、鮭、トマト、なす、小松菜、おくら、さやいんげん、ピーマン、など
◆ビタミンA・C・Eを意識して摂る
抗酸化作用の高いビタミンA・C・E。ビタミンAは肌代謝をアップ、ビタミンCには肌の弾力やハリを保ち、シミを防ぐ効果が。ビタミンEはシミやくすみをできにくくするなど、ACEはまさにエース、美肌の救世主なのです。
(ビタミンA)
にんじん、ほうれんそう、卵黄、バター、レバー、銀だら、すじこ、緑黄色野菜 など
(ビタミンC)
ブロッコリー、いちご、かんきつ類、アセロラ、パセリ、かぶ、レンコン、カリフラワー など
(ビタミンE)
あなご、かぼちゃ、ナッツ類、食物油、うなぎ、たらこ、イクラ、卵、モロヘイヤ など
●サプリメントで抗酸化ケア
飲む日やけ止めには高い抗酸化作用がある「ヘリオケアウルトラD」は、主成分(Fern block)が中央アメリカに生息するシダの植物から抽出されており、その他成分(ビタミンC・E・D・ルティン・リコピン)を含め、化学薬品は一切使用されておりません
https://www.ks-skin.com/35h11/
●糖化
食事などで過剰摂取し、代謝しきれなかった糖がタンパク質と結びつき、劣化したタンパク質に変わるサイクルを糖化と呼びます。
肌を支え、若々しさを保つコラーゲン線維やエラスチン線維はタンパク質で出来ているので、糖の影響を受けると肌本来のハリや潤いを保つ働きが損なわれ、肌がくすみますしかも糖化したコラーゲンは近くにあるメラノサイトを活性化させ、シミまで誘発してしまうのです。
糖化が進むといくら表面から角質ケアや美白ケアをしても、肌の柔らかさや透明感を取り戻すのが難しくなります。ケアをしても取れないくすみ(黄ぐずみ)はメラニンのせいではなく糖化によるものなのです。
●糖化から肌を守る「食材」
◆海藻
ミネラルやアミノ酸がとれる海藻類には、アルギン酸という食物繊維が含まれています。アルギン酸は腸内環境を整え、血糖値の上昇を抑える効果もあります。さらに抗炎症効果のあるL‐システインも含まれているので、紫外線にさらされてしまった日は積極的にとりましょう。中でも吸収が良いのはアカモクやアオサ、とろろ昆布などのネバネバ系です。
◆酢やレモン
レモンやすだち、酢などに含まれるクエン酸は、料理と一緒にとると糖の吸収がゆるやかになります。また、肉や魚を調理する前にマリネにしておけば、加熱調理でのAGE量を抑制させます。新陳代謝の促進、疲労回復や血液をサラサラいさせる働きもあります。
●皮膚や体の老化に悪影響を及ぼす「酸化」や「糖化」
若い時は食事を抜いても肌にさほど影響はでませんが、40代以降のグラン世代の体は筋肉や栄養状態も思いのほか脆弱です。きちんとタンパク質をとらなかったり、過剰に糖質制限をすると、体の内部から肌のやつれが始まります。
まずは、体を作る基盤となる5大栄養素をまんべんなくとることが重要です。
食事のバランスをとることが透明美肌への近道です。改めて見直して、「酸化」や「糖化」のリスクを減らしましょう。
是非、ご一読ください。