雑誌『mini』2017年3月号(1月28日発売 掲載ページP84~87)

特集「美人と普通の差は、肌に透明感があるかどうかで決まる!!何が何でも透明肌を手に入れる!!」に慶田院長の監修記事が掲載されました。
必ずしも色白なら美肌とは限りません。メイクをしなくても光を放つような、色ムラのない透明肌こそが美しい肌といえます。そんなお肌を手に入れれば、美人オーラアップ間違いなしです。
慶田院長が皮膚科専医として、〝最強の美白"に近づくための基礎知識やお手入れのHOW TOWを解説しています。

Q.1そもそも透明肌って何?
A.キメ・潤い・色ムラのなさの3つが整って光を反射すること
肌の表面は、三角形やひし形に区切りられた網目状。肌細胞の生まれ変わりが正常で、網目模様が細かくキレイな状態だと、ムラなくふんわりと光を反射します。それに加え色ムラもなく、潤いがあって角層の状態が美しいと光を通す透明肌になります。

Q.肌がくすむのはなぜ?
A.その代表的な理由は、「肌の糖化」「血行不良」「水分不足」「角質肥厚」「紫外線」の5つ
<肌の糖化による"黄ぐすみ">
乱れた食生活(炭水化物・清涼飲料水・お菓子など頻繁な間食)により血糖値の急上昇が繰り返されると、余分な糖とたんぱく質が結合し、AGEsという老化物質ができます。これがコラーゲンの色を変色させと肌全体を黄土色にくすませてしまいます。
<血行不良による"青ぐすみ">
健康な肌は、血液の赤みが透けて見えるのが通常。しかし、乱れた生活習慣や冷えなどから血行不良になると、ターンオーバーが遅れて角質肥厚を生じ、肌の赤みが失われ、青ぐすみが目立つように...という悪循環が起こります。
<水分不足による"乾燥ぐすみ">
エアコンや冬の乾気など乾燥した環境や、スキンケア不足、洗浄力の強いクレンジング剤の使用などから起こる肌の乾燥により、肌のバリア機能は低下します。それを補おうと角質が厚くなることでくすみが起きます。
<角質肥厚による"汚れぐすみ">
化粧品の刺激やこするなどの物理的刺激への防御反応として作られた過剰な角質や、生活習慣の乱れなどによるターンオーバーの停滞によって、古い角質が肌表面に残って角質層が厚くなると、くすんで見えてしまいます。
<紫外線による"メラニンぐすみ">
紫外線などの酸化ストレスから表皮細胞のDNAを守るために作られるメラニンは、過剰に増えるとくすみやシミに。冬もUVAは比較的活発に注いでいるので、油断は禁物です。メラニンは物理刺激でも増殖するので、優しいスキンケアを心がけましょう。

【肌の乾燥と保湿の話】
☆保湿にまつわる噂の真相
Q.若いうちは乳液を使わなくて良い?
A.×
化粧水で保水した肌から水分を蒸発させないため、油分でフタ(=乳液)をしてあげることは必要。日中もエアコンや冬の空気の乾燥による影響を受けるので、朝のスキンケアでもしっかりと保護しましょう。

Q.しっとり化粧水なら1本でOK?
A.×
化粧水は水分を補いつつ、保水性のあるモイスチャライザーを含む乳液やクリームの浸透を高めるためのものなので、1本では保湿不足。

Q.スキンケアはラインで使った方が効果的?
A.○
肌悩みに合わせて別の商品を組み合わせるのももちろんアリなのですが、相乗効果を想定して作られているラインで使ったほうが商品の効果を最大限にUP出来るのでオススメです。

Q.皮脂はなくしたほうがいい?
A.×
テカリなどの悪いイメージが強いが、実際は保護、保湿、殺菌などの作用があり、肌にとって重要なもの。減少や過剰分泌がトラブルの原因なので、皮脂を正常に保つことが美肌のカギとなります。

Q.オールインワンは化粧水と合わせて使っても良い?
A.○
保水から保湿、その他のスキンケア機能をひとつで済ませられるが、オールインワンのいいところですが、化粧水を使うことで効果が相殺されることはないので、合わせて使うことでさらなる保湿効果が期待できるでしょう。

Q.化粧水はバシャバシャが正解?
A.△
量をたっぷり使うという意味では間違いありません。ただ一度にたくさんつけるというのは間違いで、少量ずつ繰り返しつけてしっかりと浸透させるのがベストです。

Q.シートマスクは長い時間するほどよい?
A.×
付けている間に水分が蒸発して、肌の水分も一緒に失われてしまうので製品の推奨する時間を守りるようにしましょう。はがした後にクリームをなじませて。

Q.天然由来=肌に優しい
A.×
添加物を含まないという点では安心ですが、天然の成分が肌に刺激がないということはないので、敏感肌の人は肌に合うかどうかを、しっかり試して見定めることが大切。

Q.スキンケアは重ねることで効果UP
A..○
オールインワン同様、美容液と乳液やクリームを重ねて使うことで保湿効果はUP。UV対策も重ねることでよりしっかり紫外線をガードできる。

【美白有効成分の効果と特徴】
美白へのアプローチのためにアイテムに入っている成分を知りましょう。叶えたい効果から、逆引きでアイテムをチェックして、チョイスの参考に。

①シミを予防・抑制する
メラニンが出来る過程(チロシナーゼや情報伝達)に働きかけるもの
②黒色メラニンの淡色化
すでに出来てしまった黒色メラニンを還元し、色素沈着を防ぐもの
③ターンオーバーの促進
代謝促進などでメラニンを含む角質を排出し、日焼けやシミを改善するもの

ビタミンC誘導体
①+②
体内でビタミンCに変化する進化型ビタミンC。メラニンの生成を阻害し、できてしまったシミにも有効。抗酸化、代謝、色素沈着防止、皮脂コントロール、美肌作用などマルチタイプ。

トラネキサム酸
肝斑の治療
止血剤にも使われる人工アミノ酸を技術改良したもの。メラノサイトを活性化させる酵素の働きを阻害し、シミを抑制する。抗炎症効果により"肝斑"にも有効。

アルブチン

コケモモや梨などの植物に含まれる天然由来の成分。メラニンを生成する酵素に働きかけてシミの生成を阻害する。また、低刺激で安定性が高く、多くの美白化粧品に用いられている。

プラセンタエキス

哺乳類の胎盤に含まれる。チロシナーゼの働きを阻害。皮膚の細胞分裂を促進し、ターンオーバーを促すことによりメラニン角質を排出する作用もある。

4MSK
①+③
チロシナーゼの活性を抑えてメラニンを抑制、ターンオーバーの改善でシミになりやすい(慢性角化エラー)角質を排出する手助けをするW効果タイプ。

カモミラET
①+②
カモミール抽出成分で、メラニンの生成の指令を出すエンドセリンという物質に作用。シミを防ぎ、出来てしまったシミを薄くするW効果タイプ。

ハイドロキノン

皮膚科や、アメリカなどの医療機関で主流の美白成分。メラニンの生成を抑え、メラニンを作る過程もブロックすることでシミを予防する。

ルシノール

シベリアモミに含まれる成分から開発された美白成分。チロシナーゼに作用してメラニンの生成を抑える。肝斑にも効果があるといわれている。

リノール酸
① +肝斑の治療
ベニバナ油由来の美白成分。チロシナーゼの量を減らして分解を促進、メラニンの生成を抑える。肝斑にも効果があるとされている。

t-AMCHA(ティーアムチャ)

大豆や卵黄から抽出。メラニンの生成を指示する物質と活性化する酵素を阻害、新たなシミの発生を防ぐ効果が期待できる。

コウジ酸

お酒の原料となるコウジ菌が発酵する過程で生まれた美白成分で、チロシナーゼの活性を抑え、メラニンの生成を抑制。

本誌では、対策別の美白アイテムやスキンケア方法なども掲載しています。
是非、ご一読ください。

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