雑誌『Regina』2022 SUMMER(2022年5月10日発売)
特集「夏GOLFレスキュー」(P74~75掲載)に慶田院長の監修・取材記事が掲載されました。
夏のゴルフにはわたしたちを悩ます天敵が待ち構えています。
恐ろしくジメジメ汗ばむ日の気になる"ニオイ"。暑くてもスマートにラウンドするためのやっておくべき対策をここで伝授します。
【ニオイ対策】
■汗を洗い流すようにふき取りニオイの元凶をブロック
汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。いわゆるワキガと呼ばれるニオイの元はアポクリン腺由来の汗のことを指します。体温調節のためにエクリン腺から出る汗は、実はサラサラで分泌された直後は無臭です。
エクリン汗は、皮膚の常在菌の作用でニオイ物質が増えてしまいます。雨の日や湿度の高い日、屋内でのスポーツはニオイがこもりやすいので要注意ですが、風通しのよい屋外でのゴルフはそれほど心配する必要はありません。ただ、汗の量が多くなる炎天下でのプレー時は、しっかりと汗対策をしておきましょう。
基本はこまめに汗を拭きとること。水が滴るくらいにタオルを濡らして、洗い流すようにふき取ると、風で水分を飛ばしてくれるので、ニオイが軽減されます。さらに風に当たると皮膚の温度が下がり、その後、汗が出にくくなります。とくにワキの下やブラジャーの隙間など汗がたまりやすい場所は、放置しておくと肌荒れの原因にもなるので、コース途中のトイレなどでしっかりとふき取りましょう。そして日常の生活習慣もニオイに大きく影響します。たとえば、久しぶりに運動をすると、汗のニオイを強く感じることはありませんか? これは溜まった水道管から出た水が悪臭を放つのと同じようなものです。定期的な運動や入浴など普段から汗をかくことで、エクリン汗腺はサラサラ&無臭になります。
そしてもうひとつ気をつけたいのが「疲労臭」。睡眠不足やストレス、肝機能の低下が原因で発生する悪臭です。適度な睡眠、規則正しい食生活、湯船に浸かる、過度な飲酒を避けるなど、生活リズムを改善して、疲れを溜めないことも大切です。このようにカラダの表面も内側も常にキレイにすることで、ニオイはある程度抑えられます。それでも、ニオイが気になるという方は、アポクリン汗が大量に出ている可能性があるのでワキガを疑い、医師に相談するとよいでしょう。
〇お風呂スルーならどうする?
汗を大量にかく夏場はラウンド後、シャワーだけでも浴びたいところですが、そうでなければ、びしょびしょに濡らしたタオルで全身をふきましょう。とくに頭皮や足指の間は丁寧に行いましょう。その後しっかりと乾かすことがポイントです。
〇生理中のニオイには?
とくに夏の生理臭は強烈です。カートや行き帰りの車の中でも独特のニオイが漂いますので、タンポンとナプキンを併用し、血液をなるべく表に出さないことで軽減できます。
〇ニオわない生活習慣とは?
汗をかく習慣のある人のエクリン汗腺はサラサラで無臭です。有酸素運動やウォーキング、夏場でも湯船に浸かって、定期的に血流をよくすることで"質のいい汗"が出せるようになります。
是非ご参考になさってください。