雑誌『週刊SPA』2016年4月26日号 (4月19日発売 掲載ページP54)
特集『クセになったら「ヤバい中毒」』
男性も身だしなみや、アンチエイジングを気にかける時代です。魅力的な男性はスキンケアにも手を抜かないのが常識。
ところが知識不足が思わぬトラブルを引き起こすこともあります。
特に気をつけたいのが、過剰な‶やりすきケア〟今回、慶田院長が皮膚科専門医として、正しい肌、頭皮ケアについて解説いたしました。
今回、やりすぎ厳禁として紹介されたのは、1.ローションパック、2.顔マッサージ、3.水洗顔、4.頭皮マッサージ、5.アカスリ、です。
まず、ローションパックは長時間つけているほど効果があると思うのは間違いです。水に濡れている時間が長すぎると皮膚のバリアが壊れてしまい、かえって乾燥や皮膚炎を招きます。また、洗顔料を使うと肌が乾燥するのでは...という、誤った思い込みから「水洗顔」を励行する方もいますが、水だけの洗顔では古く汚れた皮脂などは落としきれません。皮脂自体が酸化して刺激物質になります。特に脂性肌の人は脂漏性皮膚炎という湿疹になることもあるので要注意です。朝晩、洗顔料を使って、泡洗顔を習慣にしましょう。
逆にアカスリで無理に角質を擦り落とすことは、肌の水分をキープしたり、外部刺激から肌を守るバリア機能を損なうことになりかねません。乾燥や敏感肌を招き、皮膚トラブルのもとになるので注意しましょう。
近年は、美顔ローラーを使ったマッサージが大流行しました。たるみが気になる人ほど、ついマッサージに必死になってしまいますが、マッサージを頑張ったところで、顔のたるみは解決しません。それどころか、強くマッサージすることで皮膚を支えるリガメント(靭帯)が傷つき、たるみが進行する可能性もあります。
頭皮マッサージも同様で、特に注意したいのが、頭皮用のシリコンマッサージ器などを使ったケア。強くやりすぎると頭皮と毛根にダメージを与える恐れがあります。
壮年性脱毛などの薄毛には、プロペシアなどの薬治療が有効です。
男性も美容やスキンケアや対する関心が高まっていますが、特に男性の場合は、自己流のケアになりがちです。
常にすっぴん勝負の男性こそ、正しいケア法を身につけましょう。
ぜひご一読ください。