雑誌『美ST』2022年4月号(2022年2月17日発売)

特集「ハリこそ若さ!正しいたるみケアでいつだってマスクを取れる私」(P48~51掲載)に慶田院長の監修・取材記事が掲載されています。

40代、50代の顔印象を大きく左右する最重要ポイントの"たるみ"。2年に及ぶマスク生活で油断しているうちに顔のたるみが一気に加速した、と感じている方も多いのではないでしょうか?ほうれい線、目まわり、あご、フェイスラインなど...たるみは同時多発的に起こり原因も複合的な難しい悩みです。待ちに待った"マスクを外す日"がきた時に、誰よりも晴れやかに微笑むためにも「なぜたるむのか」を正しく理解し明るい未来を迎えましょう。

PART1【メカニズムが分かれば、自然と"正しく、多角的な"ケアにたどりつく。最難関の肌悩み!そもそもなぜたるむの?】

■目まわり:眼瞼下垂やぽっこり目袋。様々な形状のたるみが発生。
目が開けにくい・二重幅が狭くなった・目の下のドレープジワ・目袋の突出など、皮膚が薄く繊細な筋肉で構成された目まわりは、多様なたるみの症状が同時多発的に現れます。

■ほうれい線:ほうれい線はシワじゃない垂れた肉溜まりの断層です。
顔の脂肪はパーツごとに分かれて塊になっています。若い時は頬の上部にあった脂肪の塊が、皮膚と顔面靭帯の衰えで支えきれず下がって段になることで、ほうれい線が深くなります。

■口もと:見た目年齢が加速する通称マリオネットライン。
土台である頭蓋骨の萎縮やSMAS層の衰え、脂肪細胞の増加や極端な減少、皮膚の弾力低下などの複合的な理由で、余ってなだれた皮膚が口角の下方靭帯で止まり段差の線が生じます。

■フェイスライン:顔と首の境が曖昧になり、二重顎でもっさり感が加速。
頭蓋骨の萎縮やSMAS層の衰えで頬の脂肪が下がります。皮膚の弾力も低下し表皮のハリによるタイトニング効果も落ちて、顎まわりに肉が溜まってメリハリのない印象になります。

【原因は表面にも内側にもあった。長期戦なたるみケアに臨む前に、まずは正しく知ることから!】
■たるんだ肌の状態はどうなっているの?
・肌内部の各層で老化が進みそれらが複合的に相まってたるみを引き起こします。
表面の皮膚だけでなく、深部の脂肪や筋膜、骨などの全ての層の加齢変化が複合的に絡み合って"たるみ"が起きます。頭蓋骨はテントのポールと同じで、土台としての支えです。ポール自体が短くなるとテントがピンと張らなくなるように、加齢で頭蓋骨が痩せると全体的にたるみます。また、骨に皮膚と脂肪とSMAS層を固定している顔面靭帯が緩むと、脂肪の量が多い頰などが下がり、ほうれい線に被さるように肉がのります。真皮はガードルのように支えますが、コラーゲンが減少するとその力も低下。表皮の保水力が落ちてツヤやハリがなくなると、たるみはさらに悪目立ちします。"複数の部分"に"多角的"に"同時"に対処する必要があるので改善が難しいのです。

<表皮>肌を守る外壁である表皮の炎症は真皮に悪影響
紫外線や大気汚染物質による酸化ストレスで表皮のバリア機能が乱れると真皮の劣化を促進します。また、表皮の潤い、ツヤ、ハリ感が失われると、たるみ影も目立ちやすくなります。

<真皮>コラーゲンの弾力低下で、たるみを支える力も減少
コラーゲン・エラスチン線維、そしてその隙間を埋めるヒアルロン酸などのゼリー状の基質が、潤いを湛えた弾力で脂肪を外側から支えていますが、加齢や酸化の影響でその力も低下します。

<脂肪>極端な脂肪の増加も減少もたるみを進行させる原因に
皮下脂肪が多い人は、その重みで垂れて肉だるみに。一方、加齢や極端なダイエットで脂肪が減りすぎると、内包物を失った皮が余ってドレープのような皮だるみを起こします。

<筋肉>筋腱膜の緊張が失われると脂肪の地滑りが発生
脂肪は、表情筋群の上を覆う「SMAS層」と呼ばれる筋腱膜に複数の細い靭帯で固定されています。筋腱膜が加齢で緩むと脂肪が正しい位置からずり落ちてしまい、たるみが進行します。

<骨>頭蓋骨が痩せて余った皮がたるみやくぼみの原因に
女性ホルモン「エストロゲン」の減少に伴い骨量が低下して頭蓋骨も痩せるため、顔全体の皮がダブつき始めます。額の骨が痩せて眼窩も大きくなり、眉が下がってまぶたも重くなります。

■たるみは大まかに2タイプに分かれます
①肉だるみタイプ
・ほうれい線に肉が乗ってくっきり「ハの字」型に
・顔と首の境が曖昧でダルダルの二重顎が目立つ
・頬のトップが下がって輪郭、口元も垂れ下がり気味

②皮だるみタイプ
・頬が平板でドレープ状のシワが幾重にもある
・ほうれい線が縦に長くマリオネットラインと同化
・余った皮が下に溜まり、顔が間延びして長方形に

背中を壁につけて立ち、猫背を正し顎を引いた姿勢で真のたるみを確認してみて下さい。
原因に基づいた正しい対処法を行うことが、たるみ改善への第一歩です。

【当院おすすめ治療】
■肉だるみ、皮だるみ共通で必要
『ウルセラ(ウルセラシステム)』
超音波を用いてたるみを強力にリフトアップできる「たるみ治療」マシンの最高峰です。皮膚の表面には傷をつけずに、エネルギーを正確に狙った層(深さ)に届け、点状に65~70℃に熱凝固点を多数作ります。施術直後には伸びたコラーゲン線維の収縮による引き締め効果が、長期的には新しいコラーゲン線維の再生により、緩んだ皮膚を強力に引き締めます。

『ソノクイーン(HIFU)』
ウルセラと同じ超音波(HIFU)を用いて、シワやたるみを改善し、お顔をリフトアップさせる照射治療器です。高密度焦点式超音波という仕組みで、皮膚表面には傷をつけずに、エネルギーを狙った層に正確に届けて点状に熱損傷(熱凝固点)を形成します。ウルセラに比べてHIFUの熱エネルギーが柔らかなので、痛みに弱い方でも安心してお受けいただけます。

『サーマクールFLX』
「引き締め」効果では最高機種です。高周波の熱は、真皮~脂肪組織~顔の土台となるSMAS筋膜まで広範囲に及びます。これらの構造を支えるコラーゲン線維が熱変性を起こして瞬時に収縮するので、緩んだ脂肪組織を立体的に縮め照射直後から引き締め効果が現れます。

■皮だるみの痩せに必要
『ヒアルロン酸注入』
失われた骨と脂肪のボリュームをふっくらと蘇らせ、瑞々しく若々しいハリを高めます。注入テクニックによりリフトアップ効果も高く、様々なお悩みを改善します。注入したヒアルロン酸製剤の周囲のコラーゲン線維が増えるので効果は1年半~3年近く持続します。

是非ご参考になさってください。


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