WEB『metropolitana tokyo/メトロポリターナトーキョー』(2018年4月5日,19日,26日)
WEB『metropolitana tokyo/メトロポリターナトーキョー』(2018年4月5日)
特集『新生活スタート! メイクと一緒に「メイク落とし」の見直しで、くすみのない好印象な肌をつくろう』
新しい生活と出会いの季節。初対面から、相手に良い印象を残したいものです。心機一転、髪型やメイクを変えてみた人も多いのではないでしょうか。
でも、メイクを変えてもケアを怠れば、肌トラブルの元になりまねません。そこで、この連載(全4回)では、慶田院長が第一印象を良くする肌を作る、日頃のくすみケア方法について紹介します。
2017年春に、生活・職場環境が変わった人を対象に「メイクを変えようと思ったか」と質問したところ、「メイクを変えたいと思った人」が48.1%と半数近くに上りました。実際にメイクを変えた箇所は「ベースメイク」や「目もと」が上位になっています。
一方、メイク落としに関しては、メイクを変えても「メイク落としは変えずに同じものを使う」と63.8%が回答。また、メイク落としにかける時間は「30秒未満」、メイク落としの方法は「なんとなく自己流」と答えた人が最も多い結果となっています。
この調査から、新生活によってメイクに対する意識は高まっても、「メイク落としの方法」に対する意識は変わらないことが分かりました。
≪雑なメイク落としが"くすみ肌リスク"につながる!?≫
この調査結果にもとづいて、クレンジング指導に力を入れている慶田院長が、新生活に向けたクレンジングのアドバイスをしました。
今回のアンケート調査からは、新生活にメイクを変えて心機一転しようとする女性の姿がみえてきましたが、一方、メイク落としに対する意識の低さも感じられます。特に気になるのは、メイク落としにかける時間です。実は、ある実験で、30秒未満の簡単なメイク落としでは、小鼻や目の下など顔の凹凸部分にメイクが残っていることが確認されています。
メイクが肌に残っていると皮脂やメイクの油脂が酸化し、肌への刺激となって肌に炎症が起こる可能性があります。それだけでなく、肌の炎症は角層機能の低下や乾燥を招いて"くすみリスク"となります。
この実験結果からも、30秒未満の簡単なメイク落としは、顔の凹凸部分に「メイクぐすみ」を生じさせる可能性が考えられます。今回の調査で回答の多かったベースメイクやアイシャドウを変える人は、メイクの仕方に合わせて数十秒を惜しまず丁寧なメイク落としを心がけて、"くすみリスク"を回避してください。
≪理想的なクレンジング方法≫
当院では、診察の前に患者様ご自身でメイクを落としていただくのですが、洗浄力を抑えたタイプのメイク落としを使っていた頃は、メイク汚れが残っている方が案外いらっしゃいました。
オイルクレンジングなら高い洗浄力があり、こする必要もなく短時間で乳化するので、毛穴の奥や目周りもメイク残りなくスッキリ洗うことができます。アイホールや鼻の毛穴にはメイクが残りがちになるため、クレンジング剤を手のひらで温め、くるくる円を描きながら馴染ませます。まつげや目回りは、力の入りにくい薬指を使うようにします。
その後、ぬるま湯で20回程度すすぎます。すすぎ残しは生え際と首に多いため、特に丁寧に洗うことを心がけてください。お風呂で洗う場合は、熱いシャワーを勢いよく顔に当てるなどせず、洗面器に張ったぬるま湯で洗い、最後に弱流水のシャワーで流してください。
新年度を機に、知らないうちにメイク残りでくすみ肌になっていた人も、自分にあったメイク落としを選んでみてはいかがでしょうか。
是非、ご参考になさってください。
WEB『metropolitana tokyo/メトロポリターナトーキョー』(2018年4月19日)
特集『くすみ年齢が若年化! あなたも当てはまるかも イマドキ女性の「5大くすみリスク」とは』
「メイクぐすみ」に「スマホぐすみ」、「ストレスぐすみ」・・・
第一印象を良くする「くすみ肌ケア」について伝える連載の第3回は、肌のくすみを感じる年齢が若年化しているイマドキ女性の「5大くすみリスク」と、その対策について紹介します。
顔を暗く見せて、なんとなく疲れているような印象にしてしまうくすみ肌。若いから大丈夫というわけではありません。むしろ、いま若い女性の多くが「くすみリスク」にさらされているせいで、"くすみ年齢"が若年化してしまっているのです。
≪くすみが気になる年齢が若年化!?≫
アンケート調査によると、20代女性の半数以上が「肌のくすみ」を感じていることが分かりました。一般的に、くすみは加齢による悩みだと思われがちですが、いま、若い世代にも広がっているようです。
なぜ、くすみ年齢が若年化しているのでしょうか。今回は、現代女性特有のライフスタイルが「肌のくすみ」につながっているという調査結果をもとに、美容皮膚科医の慶田院長が、「イマドキ女性の5つのくすみリスク」について解説しました。
<イマドキ女性のくすみリスク① メイクぐすみ>
調査によると、働く20代女性では、「メイクをしたままでいる時間」が12時間以上になるという人が5人に1人と最も多く、さらに「メイクを落とさずに寝てしまうことがある人」が約3割もいることが分かりました。
「長時間メイクをしたまま」あるいは「メイクを落とさないまま」でいると、メイクの油脂が酸化します。すると、肌にダメージを与え、角層機能の低下や乾燥を招いて、くすみ肌へとつながっていくのです。また、ちゃんとクレンジングをしているつもりでも、メイクが落としきれていないことがあります。これでは、メイクをしたまま寝てしまうのと同じ! 肌に残ったメイクは、くすみを引き起こしてしまいます。
オイルクレンジングは、擦らずとも短時間でメイク汚れとなじみ、毛穴の奥や目周りもメイク残りなくスッキリ洗うことができる高い洗浄力があります。近年のクレンジングオイルは、潤い成分を落とし過ぎる心配も少なく、肌への負担が軽減されています。
<イマドキ女性のくすみリスク② スマホぐすみ>
朝から晩までスマートフォンが手放せない現代。調査によると、20代女性の約8割が就寝前にスマホを利用していますが、このスマホが肌のくすみと大いに関係しています。
スマホのブルーライトが体内リズムをリセットして覚醒させるので、睡眠の質を下げ、それによってターンオーバーが乱れて、メラニンを多く含んだ角質が積み重なり、肌のくすみにつながります。また、睡眠不足になると、肌の水分量が大きく下がることで乾燥し、透明感のある肌ではなくなってしまうというわけです。
さらに日中でも、スマホを見ているときのうつむき姿勢や目の疲れが、首や肩の血行不良を引き起こし、肌のくすみを招いてしまっているのです。大切な肌のためにも、眠る前はスマホを見るのはやめて、日中も長時間のスマホ使用には気を付けるようにしましょう。
<イマドキ女性のくすみリスク③ ストレスぐすみ>
仕事や人間関係など、現代女性とストレスは切っても切れない関係ですが、ストレスは「皮脂の分泌量の増加」を引き起してしまいます。皮脂は過剰に分泌されると酸化しやすく、それが肌のトーンを落としたり、肌への刺激になったりすることもあります。
午後になると肌がくすんで見えるのも、ストレスが原因のひとつです。ストレス状態に長く置かれると、末梢血管が締まって血流が悪くなり、どんより青黒く見えることがあります
この状態が続くと、お肌のターンオーバーが滞り、キメが悪化し、透明感がダウンします。化粧直しの際にあぶらとり紙を使うなどして余計な皮脂は取り除き、帰宅後は速やかに洗顔しましょう。そして、生活習慣の改善やスキンケア、ストレスをためない工夫といった根本的な対策も必要です。
<イマドキ女性のくすみリスク④ エアコンぐすみ>
1日中エアコンの効いたオフィスで過ごすことの多い現代の働く女性は、その環境自体がくすみリスクになっているといえそうです。夏は冷房、冬は暖房とオフィスは、ほぼ1年中乾燥しています。
乾燥はくすみの大きな原因の1つ。乾燥すると肌のキメが乱れ、ツヤ感がなくなり、どんよりした肌色に見えてしまいます。特に、夏は冷房による冷え過ぎが血行不良につながり、これもくすみを発生させる原因となってしまっているのです。
乾燥しやすい肌には、セラミド入りの美容液をお手入れにプラスすることをおすすめします。冷え対策には、からだを温め、タンパク質をしっかり摂り、ストレッチなどの運動を毎日しましょう。
<イマドキ女性のくすみリスク⑤ 夜更かしぐすみ>
調査によると、いま、20代女性の4人に1人以上が午前0時以降に就寝していて、この夜更かしが肌に悪影響を及ぼしています。就寝時間が遅く、肌にとってのゴールデンタイム(夜10時~深夜2時)を逃したり睡眠不足が続くと、肌のターンオーバーが滞り、キメが乱れたり、くすんだりしてしまいます。
また、夜遅くに食事をする人も多く、消化器官が動いているために体が熟睡できず、ターンオーバーに悪影響を及ぼしてくすみ肌を招いてしまうのです。できる限り、ゴールデンタイムの夜10時頃の就寝を心がけて、肌の健やかなターンオーバーを促し、昼間受けたダメージの修復やくすみ対策ができるようにしましょう。
「5大くすみリスク」は、何気なく行っている生活習慣のなかに潜んでいます。日々の生活習慣の改善から、くすみケアを始めてみてはいかがでしょうか。
是非、ご参考になさってください。
WEB『metropolitana tokyo/メトロポリターナトーキョー』(2018年4月26日)
特集『印象に残る透明美肌を手に入れたい 教えて先生!正しい「くすみ対策」』
第一印象を良くする、「くすみ肌ケア」について伝える連載の最終回(第4回)は、女美容皮膚科医師がお勧めする要因別の対策を紹介します。
肌の透明感を改善・維持するためには、日々の生活習慣の改善に加えて、乾燥、皮脂や汚れの酸化、血行不良といった「くすみ」の要因に合わせた対策が重要です。くすみ改善をサポートしてくれるグッズもあります。
くすみを一掃することで、イメージはグンとアップするはずです。いま、若い世代にも広がっているくすみの悩みを解決すべく、美容皮膚科医の慶田朋子院長が4つの要因別くすみ対策を聞いてみました。
≪くすみケア① 皮脂や汚れの酸化対策≫
メイクや不要な皮脂、古い角質、大気汚染物質や花粉など、1日を終えて帰宅したときの顔には、取り除きたいものがいっぱいです。クレンジングや洗顔は、スキンケアの基本と考えて、どんなに帰りが遅くなっても、その日のうちにきっちり洗い流しましょう。汚れを落とさないままでは、メイクも皮脂も汚れも酸化して、肌に炎症を起こしかねません。くすみの引き金になってしまいます。
スキンケアの方法は、日進月歩。肌に必要な皮脂を残して余分な皮脂だけを吸収するあぶら取り紙や、メイク汚れや皮脂などの黒ずみを溶かし出して潤いを逃さないクレンジング料なども登場しています。
中でも、昨今のクレンジングオイルは、高い洗浄力がありながらも潤い成分を落とし過ぎる心配も少なく、肌への負担を軽減してくれます。クレンジング剤は、手のひらで温めてから肌をこすらずやさしくなじませて、ぬるま湯で20回程度すすいで下さい。正しいクレンジングで皮脂や汚れの酸化対策をして、くすみを予防しましょう。
≪くすみケア② 乾燥対策≫
乾燥すると肌のキメが乱れ、ツヤ感がなくなり、どんよりした肌色に見えてしまいます。肌が乾燥する理由は、ターンオーバーの乱れやエアコンの風など、いろいろありますが、若い女性に特徴的に多いのが、"誤ったスキンケア"です。
ベタ付きを気にするあまり、角質ケアには熱心なのに、保湿ケアがあまりできていない人が結構います。乾燥を防ぐことを念頭にケアしていきましょう! また、みずみずしい肌のためには、良質な脂質の摂取も必要です。必須脂肪酸は、角質の天然保湿因子の材料になります。
良質な脂質の摂取には、近年、話題のアマニ油などオメガ3系の脂質がオススメです。酸化しやすいので、火を通さずに食べます。そして、日中の乾燥には、シュッと吹きかけるタイプの保湿美容液で対策を。乾燥は身体の内と外の両方から防ぎましょう。
≪くすみケア③ 血行不良対策≫
酸素や栄養が肌に届きにくい、老廃物がたまる、ターンオーバーがうまくいかない、メラニン排せつ作用が低下する、といったことにつながるのが血行不良。この状態が続くと、肌のキメが悪化し透明感がダウンします。
血行不良の原因は、体を冷やす、ストレスを抱え込む、運動不足や不規則な生活習慣などさまざまです。マッサージや運動、お風呂で身体を温めるといったことを積極的に行って、血行改善に努めましょう。血行を促す作用のあるサプリや美顔器もあります。
マッサージは血行不良改善に効果的な手段ですが、自分の手指で行うと、つい力が入りがちです。ローラー式美容器なら、強くこする心配がありません。
≪くすみケア④ ターンオーバーの乱れ対策≫
肌のターンオーバーが滞ると、キメが乱れたりくすんだりしてしまいます。スムースなターンオーバーのために大事なのが、「血行を良くすること」「十分な睡眠」「不要な角質を取り除くこと」です。
肌の修復は、睡眠中に行われます。できるだけ、肌のゴールデンタイム(夜10時~深夜2時)には眠りについて、最低でも6時間は眠るようにしましょう。寝る直前のスマホは、ブルーライトにより睡眠の質を低下させるといわれ、眠りにつききにくくなってしまうので控えて下さい。
また、ピーリングやふき取り化粧水などで古い角質を取り除くことも効果的です。美容皮膚科での施術はもちろん、家庭で使えるピーリング化粧品も市販されています。ただし、角質ケアで洗顔をした後に、肌がつっぱったりかさついたりしたときは、角質細胞間脂質を取りすぎて肌のバリアが弱まり、肌荒れを起こすこともあります。クレンジングや洗顔は「肌を守りながら汚れをおとす」ことを念頭に、肌に負担をかけずに優しく行いましょう。
きれいになるためには、スキンケアの正しい知識と実践、健やかな生活習慣が欠かせません。今日から正しいくすみケアを実践して、肌の透明感を改善・維持してみてください。
是非、ご参考になさってください。