雑誌『日経WOMAN』2016年6月号(5月7日発売 掲載ページP72)
特集「ドライアイ、頭痛&肩こり、視力の低下...お疲れ回復は目のケアが9割!」に院長の監修記事が掲載されました。
スマホやPC作業などで、働く女性は目の疲労が溜まっています。疲れて見えたり、老けて見えたりと、見た目を悩ます「目のくま」。しかし、適切なケアをすることで改善するものもあります。
くまには大きく分けて、「茶ぐま」「青ぐま」「たるみ・凹みぐま」の3種類あるます。原因が異なるため、タイプ別に対策を取りましょう。
20代後半までは、血行不良が原因で起こる「青ぐま」タイプが多く、パソコンやスマホの画面を長時間見続けることで、目周りの筋肉が動かず、血流が滞るのも原因の1つです。
30代半ばからは、複数のくまが混在しがちに。「茶ぐま」は、シミや色素沈着が原因で皮膚が茶色く見えるくまのこと。最近、水晶体や角膜を通り越して網膜まで直接届くブルーライト(420nmより短波長の可視光線)も茶ぐまの一因になることがわかってきました。一方、加齢によるコラーゲン線維の減少で皮膚がたるむ「たるみ・凹みぐま」も増えてきます。こすらないなどの刺激を与えないケアが大切です。
対策としては、静脈血の色みが透けて見える「青ぐま」は、目の使いすぎで血行が悪くなっているサインでもあります。目周りを温め、スマホを見る時間を短くすれば、比較的早く改善できる可能性があります。寝不足やストレス、冷えでより目立ちやすくなります。足元など末端の冷えが全身の血行を悪くします。デスクワーク中も下半身を冷やさない対策をしましょう。
シミやくすみによっておこる「茶ぐま」は、紫外線の影響やアイメイクの刺激、クレンジング洗顔の摩擦などによる炎症と色素沈着が主な原因。シミ同様、表皮のメラニンが増えて茶色く見える状態で、生活改善では治りにくいものです。擦らないスキンケアと保湿、光対策で、「茶ぐま」の要因となるシミを防ぐのが良いでしょう。美白剤を使ったシミ治療が効果的です。クレンジングのこすり洗いは厳禁!アイクリームなどのケアも、日々の刺激が積み重なるとシミの原因になることも。やさしく塗るようにこころがけましょう。
加齢が原因でおこる「たるみ、凹みぐま」30代半ばから徐々に現れ始めます。加齢と光老化による皮膚のたるみに加え、皮下脂肪・ヒアルロン酸量の減少で皮膚が凹むと、老け顔の印象になってしまいます。セルフケアではまず治すことは難しいのですが、乳液やクリームによる日々の保湿が肌にハリを生み、ちりめんジワは目立ちにくくなる可能性があります。たるんだ肌を引き上げようと、手の圧を加えながら肌の上を滑らせる顔のマッサージは厳禁です。むくみはとれても、たるみはとれません。しっかりと治療をするなら、美容皮膚科にご相談ください。
本誌では、ご自身でくまのタイプを診断する方法も紹介されています。
是非ご一読下さい。